計算科学部門
研究内容概略
計算科学部門では、精神・神経疾患や脳機能について数理モデル化することで、これらの背後にあるメカニズムの解明を目指しています。さらに精神・神経病態解明センターの各部門と連携しながら、多様な脳神経データに対してデータサイエンスの手法を用いることで、精神・神経疾患や脳機能の統合的理解につながる研究に取り組んでいます。
メンバー紹介
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吉本 潤一郎 教授(医用データ科学講座)
ベイズ統計を利用した機械学習手法の開発とそれを用いたバイオデータ解析への応用を専門としています。情動や精神疾患に関わる分子・神経基盤のデータベースの整備や、そのデータ解析手法の開発を通して、精神神経疾患の病態解明に向けたデータ駆動型研究を推進します。
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中野 高志 准教授(情報生命科学講座)
理論と実験の両面から脳が働くしくみについて取り組んできました。特に学習、情動や精神疾患について興味があり、モデルやデータサイエンスの手法を用いることでこれらの神経機構の解明に取り組んでいます。
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浦久保 秀俊 准教授(医用データ科学講座)
神経情報処理に関わる分子や膜電位のコンピュータシミュレーションが専門です。シミュレーションから脳神経は非常に繊細なバランスの上に動作していること、バランスの破綻がしばしば神経疾患に対応することが分かります。そこで、基礎シミュレーションをしっかり行うことから神経疾患の解明を目指します。
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国田 勝行 准教授(情報生命科学講座)
システム科学、データ科学からの精神・神経疾患の病態解明への貢献を目指しています。
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髙村 真広 准教授(IR推進センター)
これまで精神科や神経内科に所属し、脳画像データ解析を精神・神経疾患の診断や治療に応用する研究に取り組んできました。データサイエンスと臨床をつなぐ脳科学研究を推進します。
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観音 隆幸 講師(医用データ科学講座)
脳の数理モデルシミュレータやニューロインフォマティクスに関する技術開発に携わってきました。また、生命科学や医療情報を中心としたデータベースの開発に従事しています。
代表論文
- Kannon T, Murashige S, Nishioka T, Amano M, Funahashi Y, Tsuboi D, Yamahashi Y, Nagai T, Kaibuchi K, Yoshimoto J, KANPHOS: Kinase-associated neural phospho-signaling database for data-driven research, Frontiers in Molecular Neuroscience. 17, 1379089, 2024.
- Kunida K, Takagi N, Aoki K, Ikeda K, Nakamura Y, Sakumura Y, Decoding cellular deformation from pseudo-simultaneously observed Rho GTPase activities, Cell Reports, 42, 2, 112071, 2023.
- Ahammad R U, Nishioka T, Yoshimoto J, Kannon T, Amano M, Funahashi Y, Tsuboi D, Faruk M O, Yamahashi Y, Yamada K, Nagai T, & Kaibuchi K, KANPHOS: A Database of Kinase-Associated Neural Protein Phosphorylation in the Brain, Cells, 11(1), 47, 2, 2021.
- Tokuda T, Yamashita O, Sakai Y, & Yoshimoto J, Clustering of Multiple Psychiatric Disorders Using Functional Connectivity in the Data-Driven Brain Subnetwork, Frontiers in Psychiatry, 12, 1-16, 2021.
- Nakano T, Takamura M, Nishimura H, Machizawa M, Ichikawa N, Yoshino A, Okada G, Okamoto Y, Yamawaki S, Yamada M, Suhara T, Yoshimoto J, Resting-state brain activity can predict target-independent aptitude in fMRI-neurofeedback training, Neuroimage, 245: 118733, 2021.
- Urakubo H, Yagishita S, Kasai H, Ishii S, Signaling models for dopamine-dependent temporal contiguity in striatal synaptic plasticity, PLOS Computational Biology, 16 (7), e1008078, 2020.
インフォメーション
計算科学部門(医学部 医用データ科学・情報生命科学)
【所在地】
〒470-1192 愛知県豊明市沓掛町田楽が窪1番地98 藤田医科大学 大学1号館7階707
【問い合わせ先】
junichiro.yoshimoto(at)fujita-hu.ac.jp
takashi.nakano(at)fujita-hu.ac.jp
※(at)を@に置き換えてください