ゲノム解析部門

研究内容概略

精神疾患に罹患された患者さんにご協力頂いて収集したDNAを用いて、遺伝子配列のわずかな差が、患者さんとそうでない人とで頻度の違いがあるかを検討します。そうすることで、精神疾患と関連する領域や遺伝子を絞り込むことが出来ます。また、精神・神経病態解明センターの参画部門と協力して関連遺伝子の機能的意義を証明していきます。

メンバー紹介

岩田 仲生

岩田 仲生 教授

精神疾患の病態解明の困難さを如何に克服するか、このテーマを追い続けて神経生化学、分子生化学、そして遺伝科学を主な研究テーマとしてやってきました。遺伝医科学は21世紀に入り飛躍的な進展を遂げ精神医学の難問に解決の糸口を提示しつつあります。今こそ各分野の研究者が集結し一つの方向に向かっていくことが次の大きな飛躍に必須であり、本センターがそれを実現できるよう奮闘していく所存です。

池田 匡志

池田 匡志 客員教授

精神科医でありますが、精神疾患に関する遺伝的リスク同定を目指した研究を継続しています。特に統合失調症や双極性障害の発症と関連する遺伝子、また薬の反応性や副作用予測に関与する遺伝子を統計学的に検討しています。

大河内 智

大河内 智 講師

精神科医として臨床を行いながら、日々の疑問から精神疾患に関する研究を検討しています。遺伝子リスクに関する解析、薬剤の治療効果や適正濃度など薬理ゲノム研究などを行なっています。

齋藤 竹生

齋藤 竹生 講師

遺伝統計解析手法を用いて、統合失調症、双極性障害を中心に精神疾患の遺伝的リスク同定を目指し研究に取り組んでいます。また個別化医療の基盤となるデータを創出すべく、向精神薬の薬剤反応性や副作用の薬理ゲノム学的研究に取り組んでいます。

二宮 光平

二宮 光平 客員助教

精神科医として診療を行う傍ら、精神疾患に関わる遺伝子の解析を行なっています。また解析結果から実際の医療の現場に応用できるか医療経済学の観点を用いた解析も行なっています。

青木 玲

青木 玲 講師

精神科医として診療をする傍ら、遺伝学の観点から精神疾患の研究を行なっています。また疾患毎の関連性や様々な疾患リスクについて解析し臨床応用できるよう検討しています。

水谷 周吾

水谷 周吾 助手

精神科医として診療に携わる傍ら、精神科遺伝子研究に取り組んでいます。現在取り組んでいる研究では、統合失調症のポリジェニックリスクスコアと薬剤の治療反応性や病状との関連を検討しています。

代表論文

  1. Ikeda M, Takahashi A, Kamatani Y, Momozawa Y, Saito T, Kondo K, Shimasaki A,
    Kawase K, Sakusabe T, Iwayama Y, Toyota T, Wakuda T, Kikuchi M, Kanahara N,
    Yamamori H, Yasuda Y, Watanabe Y, Hoya S, Aleksic B, Kushima I, Arai H, Takaki
    M, Hattori K, Kunugi H, Okahisa Y, Ohnuma T, Ozaki N, Someya T, Hashimoto R,
    Yoshikawa T, Kubo M, Iwata N. Genome-Wide Association Study Detected Novel
    Susceptibility Genes for Schizophrenia and Shared Trans-Populations/Diseases
    Genetic Effect. Schizophr Bull. 2019 Jun 18;45(4):824-834. doi:
    10.1093/schbul/sby140. PMID: 30285260; PMCID: PMC6581133.
  2. Ikeda M, Tanaka S, Saito T, Ozaki N, Kamatani Y, Iwata N. Re-evaluating
    classical body type theories: genetic correlation between psychiatric disorders
    and body mass index. Psychol Med. 2018 Jul;48(10):1745-1748. doi:
    10.1017/S0033291718000685. Epub 2018 Apr 13. PMID: 29651975; PMCID: PMC6088781.
  3. Ikeda M, Takahashi A, Kamatani Y, Okahisa Y, Kunugi H, Mori N, Sasaki T,
    Ohmori T, Okamoto Y, Kawasaki H, Shimodera S, Kato T, Yoneda H, Yoshimura R, Iyo
    M, Matsuda K, Akiyama M, Ashikawa K, Kashiwase K, Tokunaga K, Kondo K, Saito T,
    Shimasaki A, Kawase K, Kitajima T, Matsuo K, Itokawa M, Someya T, Inada T,
    Hashimoto R, Inoue T, Akiyama K, Tanii H, Arai H, Kanba S, Ozaki N, Kusumi I,
    Yoshikawa T, Kubo M, Iwata N. A genome-wide association study identifies two
    novel susceptibility loci and trans population polygenicity associated with
    bipolar disorder. Mol Psychiatry. 2018 Mar;23(3):639-647. doi:
    10.1038/mp.2016.259. Epub 2017 Jan 24. PMID: 28115744; PMCID: PMC5822448.
  4. Saito T, Ikeda M, Mushiroda T, Ozeki T, Kondo K, Shimasaki A, Kawase K,
    Hashimoto S, Yamamori H, Yasuda Y, Fujimoto M, Ohi K, Takeda M, Kamatani Y,
    Numata S, Ohmori T, Ueno S, Makinodan M, Nishihata Y, Kubota M, Kimura T,
    Kanahara N, Hashimoto N, Fujita K, Nemoto K, Fukao T, Suwa T, Noda T, Yada Y,
    Takaki M, Kida N, Otsuru T, Murakami M, Takahashi A, Kubo M, Hashimoto R, Iwata
    N. Pharmacogenomic Study of Clozapine-Induced Agranulocytosis/Granulocytopenia
    in a Japanese Population. Biol Psychiatry. 2016 Oct 15;80(8):636-42. doi:
    10.1016/j.biopsych.2015.12.006. Epub 2016 Feb 11. PMID: 26876947.
  5. Ikeda M, Shimasaki A, Takahashi A, Kondo K, Saito T, Kawase K, Esaki K,
    Otsuka Y, Mano K, Kubo M, Iwata N. Genome-wide environment interaction between
    depressive state and stressful life events. J Clin Psychiatry. 2016
    Jan;77(1):e29-30. doi: 10.4088/JCP.15l10127. PMID: 26845276.

インフォメーション

ゲノム解析部門(医学部 精神神経科学)

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