藤田医科大学医学部生化学講座
大学11号館5階


 

クロマチン構造に基づいた解析

ヒトの細胞に含まれるDNAは46本の染色体を合わせると2mになります。一方、細胞は大きなものでも0.1mm程度で、その中に2mのDNAが収納されています。このサイズの差を克服するため、細胞内でDNAは円柱状の構造物に巻かれてコンパクトに折り畳まれた「クロマチン」と呼ばれる構造を形成します。ただし、DNAに書き込まれている遺伝子が働く時には、RNAポリメラーゼなどのタンパク質がDNAに直接結合する必要があるため、部分的にクロマチン構造が解かれます。つまり、「混み混み」のクロマチンから「すかすか」のクロマチンへの変化が、遺伝子を働かせる本質と考えられます。そこで、私達は「混み混み」と「すかすか」のクロマチンを分離して回収する技術を開発して、クロマチンの構造変化による遺伝子のスイッチの仕組みを明らかにすることを目指しています。

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