後頭蓋窩術後の後頭動脈領域の皮弁壊死リスクに関する後方視的研究

本研究は藤田医科大学の医学研究倫理審査委員会で審査され、学長の許可を得て実施しています。

研究の対象

2015年1月~2023年1月に藤田医科大学病院及び藤田医科大学岡崎医療センターで開頭術を施行された方

研究目的・方法・研究期間

頭皮は比較的血流豊富な組織であり、浅側頭動脈と後頭動脈が主な頭皮栄養血管として機能しています。その他にも眼窩上動脈や後耳介動脈が補助的な栄養血管として機能しており、これらの頭皮栄養血管は互いに吻合していることから、開頭術の際にこれらの頭皮栄養血管を切断しても術後皮弁トラブルが生じることは少ないことが報告されています。しかしながら、浅側頭動脈支配領域の頭皮を切開するテント上疾患に対する開頭手術では、特に浅側頭動脈-中大脳動脈吻合術において、術後に浅側頭動脈領域の虚血による皮弁壊死が生じることが知られています。一方でテント下疾患に対して行われる後頭蓋窩手術では主に後頭動脈支配領域の頭皮を切開し、臨床上は後頭蓋窩手術後に後頭動脈支配領域の虚血による壊死をしばしば経験しますが、どの様な場合に術後皮弁壊死が生じ得るのか検討した報告はありません。そこで、後頭蓋窩手術における術後皮弁壊死の頻度、またそのリスク因子を検討することで、術後合併症のリスク低減や手術方法を検討する上で重要な知見になり得ると考えて、本研究を行なっています。
研究対象者の治療経過をカルテ記録で確認し、皮切デザイン・開頭範囲・皮膚栄養血管の切断の有無・基礎疾患の有無・術後手術創部トラブルの有無を、手術ビデオ・手術記録・診療記録・臨床検査データ・手術前後で撮影された画像検査等を用いて後方視的に検討します。
研究期間:倫理審査委員会承認日〜2027年12月31日

研究に用いる試料・情報の種類

情報:性別、年齢、術前症状、診療記録、臨床検査データ、術前後画像検査データ、手術ビデオ等

外部への試料・情報の提供

なし

研究組織

  • 本学の研究責任者:藤田医科大学岡崎医療センター 脳神経外科 講師 山城慧

除外の申出・お問い合わせ先

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照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先

藤田医科大学岡崎医療センター 脳神経外科
担当者:講師 山城慧
愛知県岡崎市針崎町五反田1番地
電話 0564-64-8800