脳梗塞急性期の抗血小板療法でクロピドグレルとプラスグレルについて
細口吸引圧検知方式を用いた血小板凝集抑制能で評価するオープン試験
本研究は藤田医科大学の医学研究倫理審査委員会で審査され、学長の許可を得て実施しています。
研究の対象
2022年6月~2024年8月に当院脳神経外科で脳梗塞または一過性脳虚血発作で入院された方
研究目的・方法・研究期間
本研究は、脳梗塞急性期の治療における脳梗塞再発予防のために使用する抗血小板薬クロピドグレルとプラスグレルの血小板凝集能を細口吸引圧検知方式で比較することが目的である。
プラスグレルの添付文書では、現段階で”脳梗塞発症リスクが高い場合に限る”という条件下で投薬が許可されているため、今回の研究では該当者に対して添付文書通りにプラスグレルの処方をし、非該当者は従来通りクロピドグレルを投薬することで比較を行う。
対象は当科で診療を行った20歳以上で、脳梗塞または一過性脳虚血発作で脳神経外科に入院した患者である。以下は研究の流れ図である。
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① 初回診察時:外来で本研究についてのインフォームドコンセントを行う。胸部X線検査、心電図、頭部CTまたは頭部MRI検査(過去1ヶ月以内のもの)、血液検査(血算、生化学、血小板凝集能を含む)を施行する。
- リスクファクターを複数有する群; A群とする。アスピリン100mg/日に加えプラスグレル3.75mg/日を開始する。
- リスクファクターが少ない群; B群とする。アスピリン 100mg/日に加えクロピドグレル75mg/日を開始する。
- (リスクファクター: 高血圧、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病、脳梗塞の既往)
- ② 内服開始より1-2日後:血液検査(血小板凝集能 薬効評価)を行う。
- ③ 内服開始より3-4日後:血液検査(血小板凝集能 薬効評価)を行う。
- ④ 内服開始より1週間後:血液検査(血小板凝集能 薬効評価)、頭部CT検査(またはMRI検査T2*を含む)、診察
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⑤ 内服開始より1ヶ月後:血液検査(血小板凝集能 薬効評価)、診察
病状に応じて、2剤内服をプラスグレルまたはクロピドグレル単剤の内服に切り替える
入院時、内服開始後1-2日後、3-4日後、1週間後、2週間後、1ヶ月後での血小板凝集抑制能をヘマトレーサーZEN®︎を用いて数値化し経時的に測定する。
研究期間は研究承認日から2024年12月である。
研究に用いる試料・情報の種類
情報:病歴、治療歴、副作用等の発生状況、カルテ番号 等
試料:血液等
本研究では、血小板凝集能の検査として、保険収載されているヘマトレーサーZEN®︎(DSメディカル株式会社, 東京)を用いる。
外部への試料・情報の提供
なし
研究組織
- 本学の研究責任者:藤田医科大学 岡崎医療センター 脳神経外科 助教 東口 彩映子
- 研究代表者:藤田医科大学 岡崎医療センター 脳神経外科 助教 東口 彩映子
- 既存試料・情報の提供のみを行う機関:なし
除外の申出・お問い合わせ先
試料・情報が本研究に用いられることについて研究の対象となる方もしくはその代諾者の方にご了承いただけない場合には、研究対象から除外させていただきます。下記の連絡先までお申し出ください。その場合でも、お申し出により、研究の対象となる方その他に不利益が生じることはありません。
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
また、ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先
研究責任者:東口 彩映子
連絡先:藤田医科大学岡崎医療センター脳神経外科
〒444-0827 愛知県岡崎市針崎町五反田1-番地
TEL; 0564-64-8800 (代表)、FAX; 0562-93-3118