研究に関するホームページ上の情報公開文書
研究課題
研究に関するホームページ上の情報公開文書
研究課題名:
頭蓋底腫瘍における内頸動脈由来の栄養血管に対する
術前塞栓術の安全性の検討
本研究は藤田医科大学の医学研究倫理審査委員会で審査され、学長の許可を得て実施しています。
1.研究の対象
2010年1月~2023年6月に藤田医科大学病院で脳腫瘍に対して術前塞栓術を施行された方
2.研究目的・方法・研究期間
研究目的:
脳腫瘍の手術において、術前塞栓術を行うことで術中の出血量の減少、手術時間の短縮、予後の改善などの効果が得られることが知られています。特に頭蓋底腫瘍では手術アプローチ側から見ると腫瘍の背後の術野の最深部に腫瘍栄養血管が局在していることが多く、術前塞栓術の効果がその他の部位の腫瘍よりも高いと報告されています。そして頭蓋底腫瘍はその腫瘍局在から内頸動脈由来の腫瘍栄養血管を有することが多いことが知られています。特に内頸動脈由来から分岐するmeningohypophyseal trunk (MHT)やinferolateral trunk (ILT)から腫瘍栄養血管が分岐していることが多く、頭蓋底腫瘍では同血管が塞栓対象となることがあります。しかしながら同血管は内頸動脈から分岐していることや、脳神経栄養血管や眼動脈といわゆる’dangerous anastomosis’を有していることから、塞栓物質の逆流や迷入が生じ易いことが知られています。そのためMHTやILTの塞栓術は合併症のリスクが高いとされており、頭蓋底腫瘍においてMHTやILTを術前塞栓の対象とするべきなのか未だはっきりしていません。
当院ではより安全に塞栓を行うため、これまで上記血管の塞栓の際にはballoon protection techniqueを用いて術前塞栓を行っておりました。しかしながら過去にballoon protection techniqueを用いてMHTやILTを塞栓した場合の成績は報告されていません。本研究では頭蓋底腫瘍に対する腫瘍塞栓術の成績及びballoon protection techniqueの有用性を検討することで、術後合併症のリスク低減や手術方法を考える上で重要な知見になりうると考え、本研究を計画しています。
研究期間:倫理審査委員会承認日〜2027年12月31日
3.研究に用いる試料・情報の種類
情報:性別、年齢、術前症状、診療記録、臨床検査データ、術前後画像検査データ、手術ビデオ等
4.外部への試料・情報の提供
無し
5.研究組織
本学の研究責任者:
藤田医科大学岡崎医療センター 脳神経外科 講師 山城慧
6.除外の申出・お問い合わせ先
試料・情報が本研究に用いられることについて研究の対象となる方もしくはその代諾者の方にご了承いただけない場合には、研究対象から除外させていただきます。下記の連絡先までお申し出ください。その場合でも、お申し出により、研究の対象となる方その他に不利益が生じることはありません。
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
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照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
藤田医科大学岡崎医療センター 脳神経外科
担当者:講師 山城慧
愛知県岡崎市針崎町五反田1番地
電話 0564-64-8800