リハビリテーション療法科学<博士後期課程>

担当教員

代表者 金田 嘉清 (問い合わせ先 yokanada@fujita-hu.ac.jp )
担当教員 金田 嘉清,櫻井 宏明,山田 晃司,稲本 陽子,田辺 茂雄,武田 湖太郎

概要

リハビリテーション療法科学は活動の回復を支援する科学であり,リハビリテーション療法の諸問題を科学的な創意工夫で解決し,臨床技術を発展させ得る教育者,研究者,指導者を育成することを目的とする。その内容は,1) 理学療法士教育に関する研究,2) 運動システムに関する研究,3)体の構造と機能に関する研究の3つに分けられる。
  1. 理学療法士教育に関する研究は,課題解決型高度医療人としてのリハビリテーション療法士の教育に関する研究である。チーム医療に貢献でき,高い指導能力をもったメディカルスタッフの養成に向けObjective structured clinical Examination (OSCE) を導入した臨床技術教育について,OSCE成績と臨床実習成績との相関をデータベース化し,Evidence Based Medicine (EBM) の視点から科学的に検証する。その中で,理学療法士の持つべき基本的技術と評価法の標準化に向けた研究を行う。
  2. 運動システムに関する研究は,患者の活動障害に焦点をあてた生体運動情報の取得・解析に関する研究であり,運動制御,運動学習,リハビリテーション工学に関する研究を行う。具体的には,動作時の姿勢制御,治療的学習,リハビリテーションロボットなどについて,模擬患者での基礎的研究および患者での臨床研究を行う。
  3. 体の構造と機能に関する研究は,体の構造を形態学的に観察し,体の機能を物理化学的に測定して,それらの変化を解析し,その原因や改善,予防法について検討する研究である。形態学的には解剖学的,組織学的な観察手法を,物理化学的には生理学的,生化学的な測定手法を用いる。こうした手法を用い,主に疾患モデル動物を対象として,リハビリテーションで遭遇する体の構造と機能の異常について解析し,その結果を人の症例の予後の判定や予防医学に役立てる研究を行う。
いずれの研究においても,先行研究のレビュー,研究計画の立案,実験,考察という一連の論文作成過程を経て,科学者としての研究に対する姿勢と良心,独創性を学ぶ。また,専門領域の学会や学術雑誌で発表し,社会に情報発信できる論文作成を目指す。

研究テーマ

担当教員 研究テーマ
金田 嘉清
  1. 理学療法士の帰結に関する研究
  2. 理学療法士の治療技術の標準化に関する研究
  3. 理学療法士の臨床実習指導に関する研究
  4. 学生教育、新人理学療法士教育、患者教育に関する研究
櫻井 宏明
  1. 患者のニーズの多様化を踏まえた理学療法士におけるObjective Structured Clinical Examination(OSCE)を用いた臨床技術教育と臨床実習の充実性に関する研究
  2. 臨床実習を効果的に実施するため、実習指導者の養成による実習内容に関する研究
  3. 大学教員と実習指導者との連携を強化し新たな教育指導体制に関する研究
  4. 理学療法士の治療技術の標準化に関する研究
  5. 学生教育、新人理学療法士教育における客観的臨床能力試験(OSCE)、問題解決型学習(PBL: Problem Based Learning)、チーム基盤型学習(TBL: Team-Based- Learning)の有用性に関する研究
  6. 学生教育、新人理学療法士教育における臨床能力評価方法の開発に関する研究
  7. 中堅理学療法士が新人理学療法士を卒後教育する上での臨床技術のスタンダード化に向けた研究
  8. 患者指導方法に関する研究
山田 晃司
  1. 疾患モデル動物を用いた基礎研究から人への応用する予防医学的見地からの研究
  2. 骨形態計測法のような構造解析方法および体液性因子を生化学的に解析する研究
  3. マイオカインに代表される体液性因子による生体制御機構に関する研究
稲本 陽子
  1. 嚥下CTを用いた嚥下動態と運動調整理解に関する研究
  2. 嚥下CTを用いた嚥下練習法の運動学的効果解明に関する研究
  3. マノメトリーを用いた嚥下練習法の解明に関する研究
田辺 茂雄
  1. リハビリテーションロボットに関する研究
  2. 動作分析手法・治療手法の開発に関する研究
武田 湖太郎
  1. 筋活動・脳活動をはじめとした生体計測に関する研究
  2. 臨床評価・データベースに関する研究
  3. 動作分析手法の開発に関する研究
  4. 運動イメージに関する研究
  • 三次元動作分析装置を用いた歩行の解析

  • 関節炎マウスの病変部の骨形態計測

    関節炎様の症状を示すモデルマウスの関節における炎症や骨密度、骨形成について、軟骨の 特異的染色法やカルシウムと結合する蛍光試薬の投与により、組織学的に解析し検討している。

研究発表業績

研究者氏名 所属 部署 職名
金田嘉清 藤田医科大学 保健衛生学部 リハビリテーション学科... 教授
櫻井宏明 藤田医科大学 保健衛生学部 リハビリテーション学科... 教授
山田晃司 藤田医科大学 保健衛生学部 リハビリテーション学科... 教授
稲本陽子 藤田医科大学 保健衛生学部 リハビリテーション学科... 教授
田辺茂雄 藤田医科大学 保健衛生学部 リハビリテーション学科... 准教授
武田湖太郎 藤田医科大学 保健衛生学部 リハビリテーション学科... 准教授