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第86回保健学セミナーのお知らせ(11/19)

大学院保健学研究科 第86回保健学セミナーのお知らせ

藤田医科大学大学院 保健学研究科 保健学専攻では、6領域の大学院生が共に集まり、領域横断的に視野を広げ最新のトピックスを学ぶため、各分野の第一線で活躍されている学内外の先生や著名な研究者を講師に招聘した「保健学セミナー」を開催しています。
今回の第86回保健学セミナーは、臨床検査学領域が企画担当し開催いたします。
 
演題 「より安心・安全な妊娠を目指して ~不妊治療の現場から」
演者 俵IVFクリニック 理事長 
俵 史子 先生
日時 2021年11月19日(金)18:00~19:30
場所 Web開催

ご講演要旨

不妊治療は妊娠の成立がゴールではない。不妊患者が妊娠後より安全な妊娠経過・出産を目指すためには、妊娠前のプレコンセプションケアから始まり、妊娠合併症や出生児リスクを下げるための不妊治療を提供する必要があると考えている。当院では、分娩施設との地域連携により、ART妊娠後の妊娠予後調査を開院以来15年にわたり継続している。調査結果の回収はほぼ100%であり精度の高い報告書の作成につながっている。本調査結果から得た知見をもとに妊娠合併症の減少に繋げることができた事例などの実績を紹介したい。開業医の目線から生まれる疑問とその解決への道のりを皆様にお示しできれば幸いです。

 今回、ご講演いただく俵 史子先生は、静岡県静岡市で不妊治療を専門とする俵IVFクリニックの理事長をされています。クリニックは平成19年に開院し、延べ8,000組の不妊カップルが妊娠しています。俵先生は国立大学法人浜松医科大学医学部を卒業され、産婦人科医として同大学病院や関連病院などでご勤務。愛知県内での不妊治療施設で生殖医療に携わったのち静岡市内で開業されました。産婦人科専門医、生殖医療専門医、臨床遺伝専門医の資格を取得し、現在クリニック院長の他、浜松医科大学非常勤講師、臨床教授として医学生、看護学生の教育に携わっています。また地域に勤務する産婦人科医の生殖医療領域研修を積極的に受け入れるなど、地域全体での生殖医療の底上げにも力を入れています。
 また、平成29年には浜松医科大学に寄附講座として生殖周産期医学講座を開設し、現在3名のスタッフが精子関連の基礎研究、不妊メンタルヘルス調査、周産期合併症関連研究などを行っています。不妊患者に対し最先端の不妊治療を提供する傍ら、最近話題になっているプレコンセプションケアをいち早く取り入れるなど、様々な方面から不妊患者をサポートすることを特徴とした不妊クリニックを築き上げてきました。開業医である俵先生のご経験から、患者と寄り添う中で生まれてくる疑問や課題に対し臨床医としてどのように向き合ってきたかお話をお聞きしたいと思います。

 大学院生はもとより、学部学生や教職員の皆様で関心のある方のご来聴をお待ちしております。
 
               大学院保健学研究科長 金田 嘉清 
               問い合わせ:杉原 一廣 (sugihara@fujita-hu.ac.jp)