お知らせ

生成AIの利活用に関するガイドラインについて

藤田医科大学   
学長 湯澤 由紀夫
学生・教職員・研究者の皆さんへ

 本学は「その時、いちばん動ける藤田学園へ」をスローガンに、多くの課題にAll Fujitaで挑み、貢献することに取り組んでいます。そして今、これまでの技術革新がそうであったように、生成AIが社会を大きく変えようとしています。これを適切に利活用することで教育研究に多大な効果をもたらすことが期待できるため、本学では、この新しい技術を積極的な姿勢で教育・研究・診療・運営業務等の現場に取り入れます。

 生成AIが有効と想定される場面としては、情報収集、文章校正、論点の洗い出し、ブレインストーミング、翻訳やプログラミングの補助等の主体的な学びや調査研究の補助・支援などが考えられます。
 学生なら、外国語学習、PBL(問題解決型学習)、グループ学習、レポート作成など自らの学びの深化、自分自身の批判的な思考力や学究精神の醸成等の場面に、教員・研究者なら、講義資料作成、データサイエンス教育、論文執筆、IR分析、データ収集など授業改善や研究推進等の場面に、事務職員なら、イベント企画、議事録や規程類の作成など広報活動や会議の運営等の場面に活用できます。

ただし、生成AIの活用には、著作権侵害、機密情報・個人情報の漏洩などのリスクが伴うケースがあることを理解するとともに、以下の点に留意して活用することが重要です。

生成AIの利活用における留意事項
(1)学修成果物への生成AIの利用について
  • 生成AIの出力をそのまま利活用して成績評価の対象となる学修成果物を作成しないこと。提出された学修成果物が生成AIの出力のままであると判断される場合は、成績評価の対象外とする。
  • 学修成果物を作成する過程で生成AIの出力を利活用した場合には、利活用した旨と利活用した生成AIの種類、入力したプロンプトなど利活用した方法を明記すること。

(2)生成AIの技術的限界について
  • 大規模言語モデルによる生成AIの出力結果には、収集された学習データに基づくバイアス、学習データの収集期間や時期による制約が含まれている。そもそも生成AIは、ある語句の次に用いられる確率が最も高い語句を出力することで「もっともらしい」文章を生成するものであるため、出力内容に虚偽・誤りが含まれる可能性があることに留意すること。
  • 生成AIを学修に利活用する場合、出力された情報の真偽について、複数の情報源により必ず検証すること。
  • 最新の情報や専門的な情報が必ずしも反映されていない可能性があるといった問題点を理解し、研究不正を生じないよう留意すること。
  • 共同研究や産学連携活動に生成AIを利用する場合には、可能であれば連携機関も含めて統一的に対応するよう留意すること。

 本学は、こうした留意事項を学生・教職員・研究者に対して周知し、生成AIを適切に活用しながら、論理的思考能力、表現力、研究倫理などを身につける機会を提供します。

 なお、このガイドラインは、生成AIの急速な発展・進歩に応じて、対応を見直していきます。実際に生成AIを利用する中で判明した注意点があれば、より良いガイドラインとなるよう情報をお寄せください。
以上

問い合わせ先

藤田医科大学事務局 総務部学事課
TEL::0562-93-9901
E-mail:gakujika@fujita-hu.ac.jp