プレスリリース

藤田医科大学—シンガポール国立大学間【約5000㎞】で遠隔手術に成功



本学から約5000㎞離れたシンガポール国立大学と手術支援ロボットhinotoriを用いた遠隔手術の実証実験を10月9~12日の4日間にわたって実施しました。実証実験では、人との類似性が高いブタを用い、シンガポール国立大学に設置されたサージョンコンソール(操作台)から本学のhinotoriを操作。幽門側胃切除・リンパ節郭清・残胃十二指腸吻合を行い、無事、成功しました。
シンガポール国立大学からhinotoriを操作した先端ロボット・内視鏡手術学 宇山一朗教授は「遠隔操作の際に生じるタイムラグを0.1秒程度感じたが、操作するうちに慣れていき、大きな問題はなかった。本学がオピニオンリーダーとなって遠隔手術の社会実装を推進していきたい」と期待を述べました。
本プロジェクトは、本学・シンガポール国立大学・株式会社メディカロイド・WIDEプロジェクトの4者による共同研究の一環。WIDEプロジェクトが運用する国際海底ケーブルを使用し、本学とシンガポール国立大学間を結ぶネットワークを構築しました。
本学は8月にシンガポール国立大学と学術協定を締結。今後も医師や学生の人材交流を進めるとともに、国内外での遠隔手術支援を通して高度な医療技術を広め、医療の質の向上を寄与していきたいと考えます。

本学に設置された臓器モデル(モニター内はシンガポール国立大学から操作する総合消化器外科学 須田康一教授)