プレスリリース

中部地方初 国産手術支援ロボット「hinotori™」による 1例目の手術を実施しました

藤田医科大学病院(愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1番地98)は9月14日、国産初の手術支援ロボット「hinotori™サージカルロボットシステム」(以下「hinotori™」)を用いた第1例目のロボット支援手術(前立腺がん全摘除術)を実施し、無事成功したことをご報告いたします。「hinotori™」による同手術は、中部地方では初となります。

患者さんは70代の男性で、手術後の体調も非常に安定しています。執刀した泌尿器科の白木良一教授(藤田医科大学病院 病院長)は、hinotori™の操作性について「これまで、個人として400例以上のロボット支援手術を実施してきたが、大きな操作性の違いはなく、スムーズに手術を行うことができた。hinotori™は操作画面が大きく視野も広いため、体内も見やすい。国産の機械ということで安心感もあった」と述べました。14~16日は、今回の1例目を含めて、計5例の同手術を予定しています。また、岡崎医療センターでも10月12日に実施を予定しております。
さらに今後は、hinotori™のデバイス拡充に応じて、腎がんや膀胱がんの手術にも取り組んでまいります。また近い将来、胃がんや直腸がん、食道がん、婦人科疾患の患者さんにもhinotori™を用いたロボット手術を提供できるよう、準備を進めております。

国産手術支援ロボット「hinotori™」

株式会社メディカロイドが開発した国産初の手術支援ロボットシステムです。手術器具や内視鏡を取り付けた4本のアームが特徴で、医師は患者さんの体から離れたコックピットで内視鏡の立体画像を確認しながら遠隔でアームを操作して手術をします。

藤田医科大学のロボット支援手術

全国に先駆けて手術支援ロボット「da Vinci S Surgical System」を導入した藤田医科大学病院は、ロボット支援手術において国内トップクラスの実績を誇ります。「hinotori™」の実用化に向けての研究開発にも取り組み、2021年1月には「hinotori™」のトレーニングおよび遠隔手術等の研究・実証実験を行うメディカロイド社との共同研究施設「メディカロイド インテリジェンス ラボラトリー 名古屋(略称:MIL-Nagoya)」を学内に開設。臨床現場への導入に向け、操作性改善や機能拡充に取り組んできました。
本学の「hinotori™」所有台数は現在、MIL-Nagoya1台、藤田医科大学病院1台、藤田医科大学岡崎医療センター1台となっており、これら3施設を10Gbpsの専用回線でつないだ遠隔手術の実証実験にも取り組んでいます。