プレスリリース

再生医療学講座 松山晃文教授がプロジェクトリーダーとなり設立したAdipo Medical Technology社と大塚製薬工場が再生医療等製品の共同開発を開始

藤田医科大学医学部再生医療学講座教授 松山晃文がプロジェクトリーダーとなり設立したAdipo Medical Technology株式会社(本社:大阪府東大阪市、代表取締役社長:妹尾八郎、以下「AMT」)と、株式会社大塚製薬工場(本社:徳島県鳴門市、代表取締役社長:小笠原信一、以下「大塚製薬工場」)は、共同開発契約を締結し、ヒト脂肪組織由来多系統前駆細胞※1を用いた再生医療等製品※2の共同開発を開始しましたので、お知らせいたします。
この再生医療等製品により、既存の治療では症状のコントロールが困難な重症心不全や、改善が見込めない非代償性肝硬変※3について、患者さんの身体的負担が少ない安全な治療法となることが期待できます。まずは、心疾患領域での早期の製造販売承認を目指しています。
AMT は、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)※4の研究課題「同種脂肪組織由来多系統前駆細胞の重症心不全治療細胞医薬品としての開発」(プロジェクトリーダー:松山晃文<藤田医科大学医学部再生医療学講座教授>)の成果により設立されました。松山教授とAMTが創製したヒト脂肪組織由来多系統前駆細胞と大塚製薬工場の細胞懸濁液※5を組み合わせることにより、ヒト脂肪組織由来多系統前駆細胞をより良い状態で患者さんに投与できる再生医療等製品になるものと考えています。

※1 ヒト脂肪組織由来多系統前駆細胞:Adipose tissue-Derived Multi-lineage Progenitor Cells(ADMPC)。松山教授とAMTが開発した、脂肪組織から得られる、いろいろな細胞に変化する能力が高い細胞。心筋細胞の他に神経系の細胞、肝臓の細胞などへも分化することが確認されています。
※2再生医療等製品:「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」において、人の細胞に培養等の加工を施したものであって、①身体の構造・機能の再建・修復・形成や、②疾病の治療・予防を目的として使用するもの、または遺伝子治療を目的として、人の細胞に導入して使用するものと定義されています。
※3 非代償性肝硬変:肝硬変のうち、肝臓や周辺臓器の障害が高度で、静脈瘤出血、腹水、肝性脳症、黄疸、出血傾向などの症状がある状態のことをいいます。
※4 当プログラムは平成27年4月のAMEDの発足に伴い、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)より移管されました。
※5 細胞懸濁液:ここでは、細胞を液体中に分散させるための特別な液体のことを指します。


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