大学院医療科学研究科 第2回医療科学セミナーのお知らせ
藤田医科大学大学院 医療科学研究科 医療科学専攻(修士課程)では、本研究科に所属する大学院生が集い、それぞれが所属する領域の最新トピックスを共に学び、視野を広げることを目的に、各分野の第一線で活躍されている学内外の著名な研究者を講師に招聘し、「第2回 医療科学セミナー」を以下のとおり、開催いたします。
演題 | 核医学からセラノスティックスへ:世界的潮流からみた核医学の未来 |
演者 |
福島県立医科大学 保健科学部 診療放射線科学科 教授
三輪 建太 先生 |
日時 | 2024年12月13日(金)18:00~19:30 |
場所 | 大学3号館1階101講義室 |
ご講演要旨
核医学治療は、放射性同位元素(RI)標識薬剤によるがんの全身治療であり、近年我が国でも新たな治療が相次いで承認され、新規治療の開発も活発である。「診断」と「治療」を同時に行う「セラノスティック」が注目を集める中、核医学治療はその実践の一形態と位置づけられる。中でも、ベータ線放出核種ルテチウム(177Lu)を標識した放射性薬剤を用いた核医学治療は、177Luのガンマ線も発生する物理特性を利用して、治療薬の体内動態を直接的にイメージングすることが可能である。これに基づいてターゲットおよびリスク臓器の吸収線量(Gy)を定量的に評価する、いわゆる個別線量評価(dosimetry)を行い、患者ごとの治療効果や潜在的な副作用を予測して個別化された治療を提供できる可能性がある。私どもの研究室では、現在「核医学治療の高度化を目指したdosimetry法の開発と精度向上」をテーマに研究を進めている。本講演では、核医学治療の基礎から臨床応用、dosimetry法の開発と技術課題、さらに標準化の取り組みについて、世界の動向を交えながら紹介します。
今回ご講演いただく三輪建太先生は、核医学の分野において、国内外での研究を積極的に展開されており、後進の育成にも尽力されています。
本セミナーは、診療放射線科学における核医学診断や核医学治療の最新の技術的進展についてお聞きできる貴重な機会です。
大学院生はもとより、学部学生や教職員の皆様のご来聴をお待ちしております。
大学院医療科学研究科長 齋藤 邦明
問い合わせ:高津 安男(0562-93-9615、yasuo.takatsu@fujita-hu.ac.jp)