保健衛生学部看護学科 Q&A

  • 他の看護系大学と本学の差は何ですか?
    本学の特徴は、主に以下の6点です。私立大学では一般に公立大学に比べて学費が高めに設定されていますが、本学ではそれに見合うだけの教育設備・環境を充実させています。また、アセンブリ精神のもと、在学生-卒業生を大切にする気持ちが強いのも私学ならではの特長だと思います。

    キャンパス内に実習教育病院がある

    看護学を学ぶ上での特徴としては、病院や保健所などの施設で実際に看護をおこなう臨地実習が長期にわたってあることです。附属病院を有しない看護系大学では、実習のたびに遠くの施設まで電車やバスを使って出向かなければなりませんので、大変不便です。
    しかし、本学では我が国有数の規模と水準を誇る大学病院をキャンパス内に有しており、ほとんどの実習を学内の病院でおこなうことができます。実習での疑問をすぐに図書館で調べたり、大学内で技術の鍛錬をすることもできます。

    また、不慣れな場や人間関係の中での実習は、緊張し不安も大きいものです。その点、教育病院は多くの卒業生が就職しており、学生との交流を通して、知っている先輩の働く病棟で実習ができる学習環境で、安心して学ぶことができます。また、学内での看護技術の授業に指導者として病院の看護師を招くなど、教育病院と一体となり実践に強い看護職を育成することに力を入れています。

    大学病院看護部との強力な連携がある

    講義や演習の講師として、大学病院の臨床現場で働いている看護師(100名以上)に来てもらい直接学ぶ機会を多く設けています。大学と看護部が連携することで看護実践力を身につけられるよう取り組んでいます。臨床の看護師も指導の学習になるので、大学と大学病院看護部が一体となって看護の質の向上につながっています。

    医療系総合大学である

    看護系大学の中には単科大学であったり、総合大学であっても看護学部のキャンパスは別であったりすることがあります。本学は、医療系の総合大学であり、全学部学科が、同じキャンパス内にあります。アセンブリ教育をはじめ、クラブや学友会活動などを通して、学生時代から将来ともに仕事をする人達との人間関係が容易に形成できます。

    大学教育として50年以上の実績がある

    毎年、看護系大学又は看護学部が開設されていますが、本学看護学科は全国で4番目に設置された看護系大学であり、伝統に裏付けされた実績があります。経験豊かな教員が教育指導にあたり、既に2,000名の卒業生を送り出しています。卒業生たちは医療・保健・教育あるいは海外などの様々な職場で活躍しています。

    人間性をはぐくむ教育

    医療人を育てるという教育理念をもち、医療系のみの総合大学であること、キャンパス内に病院がある環境は、学生時代から医療人としての態度をはぐくみます。

    国際交流による異文化を学ぶ

    コンケン大学(タイ)との短期交換留学、ベトナムと中国の看護学生が本学に入学し共に学ぶことによる交流など、異文化を直接学ぶ機会が多いです。多様な価値観を学び合うことで、海外からの患者さんに対応できる能力を養うことができます。
  • どんなところへ実習に行くのですか?
    病床数国内最多規模を誇る藤田医科大学病院(第1教育病院)が主な実習場所となります。
    第1教育病院は病院機能評価「機能種別版評価項目3rdG:Ver2.0」という取得難易度の高い基準の審査に合格しており、質の高い医療を提供しています(2021年9月交付)。また、その病床数は国内最多規模です。多くの卒業生が就職していることもあり、安心して実習ができます。米国の医療分野における「医療の質と患者の安全に関する継続的な改善」に関する第三者評価認証機関であるJoint Commission Internationalの認証も受けています(2021年認定 12月更新達成)。
    1年次の実習では、1週間の病棟実習を行います。患者とコミュニケーションを行い、療養環境や療養生活を把握したり、看護師と一緒に患者の援助を見学したりします。
    2年次の実習では、2週間の病棟実習を行います。1人の患者を受け持ち、患者とのコミュニケーションを通じて看護に必要な情報収集をし、実際に援助を行います。
    3年次の実習では、成人看護学、老年看護学、母性看護学、小児看護学、精神看護学、在宅看護学の実習があります。実習期間は、3年生後期(9月下旬から翌年2月末まで)です。
    小児看護学の実習では病院だけでなく、豊明市立保育園にも実習に行き、園児との関わりから幼児の発達の特徴を学びます。母性看護学の実習では第1教育病院の他に、ばんたね病院(第2教育病院)、特定医療法人宏潤会大同病院で主に妊娠から出産後までの時期にある女性との関わりから種々のことを学びます。在宅看護学の実習では、大学に併設された藤田医科大学訪問看護ステーションの他に数か所の訪問看護ステーションが実習施設となっており、健康問題を抱えながら在宅で生活する人々の生活状況を知り、どのような在宅ケアが提供されているかを学びます。
    また、老年看護学の実習では豊明市内の老人クラブへ実習に行き、在宅で生活している高齢者との関わりを通して、高齢者の特徴や高齢者がより健康に過ごすための支援を学びます。公衆衛生看護学の実習では保健所及び市町村保健センターなどへ実習に行き、赤ちゃんから高齢者まで多くの住民との関わりを通して、地域看護活動における看護職の役割を学びます。
    4年次の実習では、統合実習、老年看護学実習Ⅱなどがあります。
    統合実習の期間は2週間です。病棟に行き、PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)の見学や、チーム内の複数患者を学生1人で受け持ち、看護実践を行います。看護管理者(看護長・看護主任)や認定看護師(*現在調整中)などの看護実践を学ぶ機会もあります。
    老年看護学実習Ⅱの期間は3週間です。愛知県内の老人保健施設や特別養護老人ホーム、グループホームへ実習に行き、施設に入所している高齢者の特徴や看護の役割を学びます。
    保健師課程の学生は、公衆衛生看護学の実習では、保健所及び市町村保健センターなどへ実習に行き、赤ちゃんから高齢者まで多くの住民とのかかわりを通して、地域看護活動における看護職の役割を学びます。
  • 卒業したらどんな資格が取れますか?どんな進路が可能ですか?
    看護職には看護師、保健師、助産師という3つの国家資格があります。本学では4年間の学修後、看護師国家試験受験資格(全員)、保健師国家試験受験資格(選択選抜制:定員の15%2022年現在定員135名の15%は20名)が与えられます。4年制大学を卒業と同時に看護師や保健師の国家資格を与えられるのではありません。これはいずれの看護大学でも同じです。国家試験に合格して初めて資格のある看護師あるいは保健師として就業することができます。国家試験に合格(例年3月下旬に合格発表:第111回看護師国家試験・第108回保健師国家試験共に100%合格)すれば厚生労働大臣から免許証が交付されます。
    各免許取得後は9割が臨床現場に看護師として就職しています。そして、残りの1割が保健師として市町村や保健所や企業に就職したり、助産師の教育課程に進学したりしています。
    それぞれの専門職を3年~5年経験した後、更に看護の専門性を学修するために大学院に進学する卒業生が増えています。本学では社会人でも働きながら大学院に通えるよう昼夜開講制や長期履修学生制度(2年間の学費で、3年または4年をかけて修学)を設け学修できる環境を整えています。また、臨床経験後に看護大学や看護専門学校の教員になる場合もあります。
    その他、臨床経験5年以上で認定看護師になるための半年研修を受けることができます。本学の卒業生もこの資格を取得する者が増えています。
    助産師については、本学卒業後に1年間の助産師養成施設(専門学校または短大・大学の専攻科)に入学するか、あるいは大学院の助産師課程へ入学し、必要な単位を履修する必要があります。
  • 保健師国家試験受験資格を得るための選抜方法(定員の15%)はどのようになっていますか?
    3年次前期までの成績、本人の意思などを総合的に考慮し選抜します。
  • 卒業後の就職は大丈夫ですか?
    卒業後、看護師としての就職率は100%です。今、全国の病院では看護師不足が深刻な問題となっています。
    特に国の施策により、患者さんにより良い看護を提供することをめざし、看護師を大幅に増員することになったからです。患者さんに満足していただけるような看護体制をとることができなければ、病院の収入減となるような方式が確立されつつあります。そして、病院等の施設では適正な医療を行うために一定の数以上の人員を確保する必要があり、入院患者数に対して看護師の人数が決められています。患者に安全で安心できる医療を提供するために、病院等の施設による看護職員の人材の確保への取り組みが重要とされています。
    幸いにも本学には教育病院が4施設(藤田医科大学病院、ばんたね病院、七栗記念病院、岡崎医療センター)あり、就職希望者の多くが就職しています。この教育病院で臨地実習をおこない、卒業後も知識や技術が向上できるように現任教育に熱心に取り組んでいますので、安心して就職することができます。
    皆さんが出身地に戻られる際も、まだまだ看護師の需要は大きいと考えます。
    本学にはキャリア支援課があり、専任のスタッフが熱心に学生の就職相談や指導をおこなっています。全国の各施設からの求人件数も年々増加しています。