腎泌尿器外科学Urology

研究室スタッフ

教授
  • 白木 良一
  • 日下 守(第4病院)
  • 佐々木 ひと美
病院教授(感染対策室)
  • 石川 清仁
准教授
  • 髙原 健
  • 市野 学
  • 全並 賢二
  • 深見 直彦(第2病院)
講師
  • 河合 昭浩(第4病院)
  • 竹中 政史
助教
  • 池田 昌生(第4病院)
  • 奥村 仁
  • 猿田 真庸
  • 中神 宏章(第2病院)
  • 中村 渉
  • 糠谷 拓尚
  • 元永 智績
  • 吉澤 篤彦
助手
  • 泉谷 正樹
  • 藤田 夏帆
  • 小宅 真基也(第4病院)

教授ご挨拶

【主任教授より】
藤田医科大学腎泌尿器外科学教室では小児から高齢者、先天性疾患から悪性腫瘍まで泌尿器に関する全ての疾患において、最先端医療を提供するとともに最期まで患者さんに寄り添う医療を提供しております。特に、2009年より全国に先駆けて導入したロボット支援手術は、保健適応となっている前立腺癌だけでなく、現状では自費診療である腎癌(部分切除)、膀胱癌(腔内尿路変更術を含め)、女性骨盤臓器脱(POP)に対する低侵襲手術を希望して全国から数多くの患者さんが訪れています。
また、献腎移植の治療成績(腎生着率)は、世界のトップクラスを誇り、心停止ドナーからの献腎移植も米国移植学会など海外からも注目されています。前立腺肥大症には安全性の高い(出血量が少ない)ホルミウム・レーザーを用いた内視鏡手術を主に施行しています。他にも、進行癌の患者様には、病棟看護師、臨床心理士とともに緩和ケアに力を入れ取り組んでおります。
研究テーマ(リンク)も腫瘍、移植免疫、腎機能、細菌感染、等、多岐に渡り、国内外の研究施設や学内の総合医科学研究所、他の専門分野との共同研究も活発に行われております。これら成果は国内だけでなく海外の学会等でも広く発表され注目されております。
これからも積極的に若い医局員を勧誘、増員し、泌尿器科学の発展そして泌尿器科疾患で悩む患者さんの治療に少しでも貢献できるよう努力しております。

診療・手術実績

平成26年度診療実績

外来患者数(平成26年度) 100.5人
入院患者数(平成26年度) 39.1人

平成26年度手術実績

疾患名
手術件数
腎移植術(生体) 2件
ドナー腎採取術 2件
ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術(RALP) 138件
ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術(RALPN) 23件
ロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘術  5件
腎部分切除術(open) 5件
腎部分切除術(Lap) 2件
腎摘除術(open) 4件
腎摘除術(Lap) 21件
腎尿管全摘術(Lap) 19件
膀胱全摘術 回腸導管造設術 5件
副腎摘出術(Lap) 3件
後腹膜腫瘍摘除術 2件
腎瘻造設術 16件
高位除睾術 8件
PNL 7件
TUL 80件
TUR-P 2件
HoLEP 20件
TUR-Bt 210件
ESWL 22件
前立腺針生検 290件
水圧拡張術(間質性膀胱炎) 2件
経尿道的膀胱結石砕石術 18件
膀胱瘻造設術 4件
腎盂形成術  2件
停留精巣根治術 7件
Deflux ®注入術 1件
陰嚢水腫根治術 5件
尿道下裂手術 2件
包茎根治術 6件
精巣捻転解除術 4件
TVM・TVT 22件
ロボット補助下SAC 2件
Open SAC 1件
尿管鏡検査(生検) 12件
デブリードメント(フルニエ壊死) 1件
VUR根治術(膀胱尿管新吻合) 8件
人工尿道括約筋埋め込み術 2件
内尿道切開術 5件
その他 20件
小計
1010件
前立腺小線源治療 58件
Viscoil挿入術 20件
合計
1088件

専門外来・特殊治療

  • 移植外来
  • 生体腎移植はすでに確立した手術手技であり、最近では血液型不適合ドナーや夫婦間腎移植などが増加しており、いずれも良好な結果を得ています。また、ドナーからの腎摘出術も低侵襲で安全性の高い腹腔鏡を用いた手術方法を導入しています。
    当院では現在まで120例を超える献腎移植が行われ、心停止ドナーからの腎移植成績として海外に誇る実績を積んできました。また心停止、脳死下での腎摘出数は単一施設としては国内で最多です。

  • 前立腺外来
  • 現在当院では早期前立腺癌に対する低侵襲治療として、小線源治療(2006年7月)、ロボット補助下前立腺摘除術(2009年7月)を施行している。
    また、進行癌に対しては外来化学療法センターを利用した積極的な抗癌化学療法を施行している。外来での抗癌化学療法剤の使用により、生命予後やQOLの改善が見込まれる。

  • 女性外来
  • 骨盤臓器脱(POP)および腹圧性尿失禁(SIU)は女性特有の下部尿路症状(female LUTS)です。これらを正確に診断し、病態により最も相応しい治療法を選択するためには特定の検査が必要です。当院では特に“女性外来”の時間し、医師だけでなく検査技師も含め女性のみで対応しております。

研究テーマ

●腎癌腫瘍特異抗原の解析とヒト型抗体の開発、診断および治療への応用
●腎移植慢性拒絶反応に対する網羅的遺伝子解析
●腎部分切除術における切除局所における腎機能の画像生理学的研究
●ロボット腎部分切除術における温阻血時間短縮と腎機能に及ぼす影響
●献腎移植後の移植腎機能回復に関連するバイオマーカーの研究
●筋層非浸潤尿路上皮癌における再発および筋層浸潤に関わる網羅的遺伝子解析
●尿路上皮癌の微小顕微鏡による機能解析
●尿路感染症における耐性機序の関する遺伝子解析
●前立腺癌に対する癌特異的遺伝子発現解析と特異的抗体の開発
●前立腺癌の腫瘍局在を可視化する抗体+PET診断法
●前立腺癌細胞のRNA異常スプライシングに関する研究
●前立腺癌の尿中exosome 解析による簡易診断法確立の研究
●前立腺癌生検病理と全摘病理所見に関する解析(監視療法例)
●前立腺癌摘出病理診断と術前MRIとの相関に関する研究