多様な背景を持った学生の受け入れについて

入試制度による受け入れ

ふじた独創入学試験D(総合型選抜)

 本学では、家庭環境、居住地域、国籍、性別等の要因によって進学機会の確保に困難があり、高等教育の機会を妨げるハンディキャップがあると認められる多様な背景を持った学生の受入れに配慮した選抜を行います。

当該選抜の目的
 大学進学が困難である家庭の経済的困窮状況や通学困難な特定地域(の高校)の出身者、外国にルーツを持つ生徒、男子学生の占める割合の少ない看護学科における男子学生選抜を行うことでキャンパス内の多様性を確保し、苦しい立場の者に配慮するというだけでなく、議論や発想に多様性をもたらし、教育環境の質を高め、他の学生にも裨益することでよき医療人を育成することを目的とします。

評価する能力
 国際適性試験(英語力)、個人面接(プレゼンテーションを含む)、提出書類(調査書、アクティブレポート、志望理由書兼多様な背景自己PRレポート※)により、アドミッションポリシーに基づき学力の3要素「知識・技能」「思考⼒・判断⼒・表現⼒」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」に加え、「意欲・情熱」と「チーム医療・社会貢献への関心」、さらに「忍耐力、継続力、努力」について基礎学力、本学で学ぶ意欲、能力・適性等を多面的・総合的に評価する。
※多様な背景について現在置かれている状況、卒業後の将来への展望 自己PRレポート

期待する成果・効果
 キャンパスにおける多様性の確保は、困難な事情を抱えた者に配慮するというだけでなく、大学教育における議論や発想に多様性をもたらし、教育環境の質を高めることが期待できるため、全ての学生にとって意義が大きいことです。これらは、若者・学修者や社会全体のウェルビーイング(Wellbeing、身体的、精神的、社会的に良好な状態)の実現を目指すものであると言えます。将来、その教育による思想をもった学生が、社会へ良き医療人となって還元出来る効果が期待できます。
 
実施する合理的な理由
 大学入試の原則である受験機会・選抜方法における公平性・公正性の確保を踏まえ、入学者選抜の結果を社会的に信頼されるものとするため形式的な公平性を確保するとともに、地理的・経済的条件に配慮した受験機会の確保や、合理的配慮の充実など「実質的公平性」を追求することが重要であると考えます。また、学修者本位の教育への転換に向けた包括的な提言である「誰一人として取り残さない」というSDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)の考え方を踏まえ、全ての人が必要な教育を受け、能力を最大限に発揮する社会の構築を念頭に置き、高等教育を多様な人材が集まり新たな価値が創造される場にします。大学入学者選抜においてもこのような基本的な考え方を踏まえる必要があると考えるからです。