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令和6年能登半島地震 支援活動
2024年1月1日に発生した能登半島地震による災害をうけ、藤田医科大学病院は発災直後から救護班の派遣や救援物資および患者さんの搬送など、医療支援や避難所支援に取り組みました。
支援活動スケジュール
【医療支援】
被災地へDMATを派遣
愛知県からの要請を受け、藤田医科大学病院と岡崎医療センターからDMAT(災害派遣医療チーム)が出動しました。
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藤田医科大学病院:福祉施設や病院などの被害状況を確認し情報を整理する情報班、高齢者施設からの患者搬送活動やドクヘリでの患者搬送の調整をする搬送調整班など多岐にわたって活動しました。
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岡崎医療センター: 甚大な被害を受けた能登町と珠洲市で災害支援活動を実施。能登町で孤立施設の現地調査を行ったのち、珠洲市総合病院のERでの夜勤・当直支援や入院患者の搬出支援など、超急性期から急性期に移行する過程での被災地支援に参画しました。
ドクターヘリチームの出動
2月1日のドクターヘリ運航開始を前に1月5日から毎日、県営名古屋空港と石川県を往復し、医師や物資を運ぶなど、災害支援活動に従事しました。
金沢医科大学病院の支援に病院医療チームが出動
被災した患者さんを多数受け入れている金沢医科大学病院からの支援要請を受け、藤田医科大学病院の医療チーム(医師2名、看護師2名、事務職員1名/交代制)が継続的な支援活動を開始。避難患者さんに対する診療機能の一部を引き受け、病院機能の正常化および、災害医療と通常診療の両立化を支援しました。
【避難所支援】
防災士の資格を有する教職員らによる避難所の支援活動
穴水町社会福祉協議会より穴水町最大の避難所の支援の要請があり、医療資格を持った教員と事務職員でチームを組み、5泊6日を1クールとして現地に滞在し、交代で支援活動を実施しました。 2024年3月現在のべ86名が被災地に出向き、個別の健康相談や炊き出し業務、被災者ニーズとボランティアのマッチング作業を担いました。
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避難者の心身の困りごとに個別でリハビリ対応にあたる講師
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炊き出し業務を手伝う教員
防災士の資格を持つ学生たちによる支援活動
穴水町の避難所で学生たちが集団体操を指導する様子
2024年3月現在のべ43名の学生が現地入りし、避難所での食材の仕分けや配送作業、高齢者の話し相手のほか、避難所の運営支援や在宅避難者の状況確認、壊れた家財の撤去作業、住民の身体的・精神的ケアなど、防災士の資格を生かした支援活動に取り組みました。
1.5次避難所(※)の開設支援
避難者が過ごすテント設置を進める様子
いしかわ総合スポーツセンターでの1.5次避難所の開設を、本学の防災教育センターが支援。避難者が過ごすテントのレイアウト作成や、現場立ち上げ時のミーティングの進行、最初の避難者の受け入れなどを担当しました。
※1.5次避難所とは:被災した妊婦や高齢者など特に配慮が必要な方がホテルなどの2次避難所に移るまでの一時的な受け入れ先になるものです。
本学は、救命のフェーズ後の健康維持や身体機能維持が重要となったフェーズに入ってからも、支援を継続してまいりました。2024年2月26日には、被災地の方々の生活支援のために教職員から寄せられた義援金2,776,297円を寄付しました。引き続き、災害時医療・支援を最重要課題として、危機意識の共有と体制整備に努めます。