Q&A - アトピー性皮膚炎のスキンケア
お風呂は乾燥するし、ちりちりするので入りたくありません。お風呂にははいらないといけないのでしょうか。また、石鹸は使用していいのでしょうか。
自分の皮脂、垢(汚れ)がたまってしまい、薬をぬってもその上にぬることになるため、薬がしっかりぬれません。たくさんたまった皮脂にバイ菌感染をおこすこともあります。1日1回は洗浄剤(固形せっけんか液体せっけん)を使用し、汚れや皮脂をリセットし薬を塗りましょう。
スキンケアのPOINT
- 入浴時間は10分以内で入浴。
- 洗浄剤はしっかり泡立て、泡のクッションで優しく洗いましょう。泡をよく立てることでこすらず、石鹸の湯流れが早いです。
- 頭→顔→体の順で洗うと、石鹸カスが残りにくい洗浄方法です。
- 入浴後は水分を優しく拭き取り、10分以内に保湿剤をぬりましょう。
薬はどのくらい、どうやって塗ったらいいですか?
- 薬は1FTU(左下写真参照)で外用しましょう。ぴかっとひかり、ぺたぺたする程度塗りましょう。
- 皮膚のしわの走行に沿って塗りましょう。優しく置くように。ごしごししない。
- 薬によって口径の大きさが違うため、早く出さずに、ゆっくり指に太めにおとしてください。
- 最初にふたを開けるときに、奥までしっかり開けましょう。
タクロリムス(先発品はプロトピック)が痛くて塗れませんでした。どうやったら上手にぬれますか?
- 最初の4日ほどはほてりや、ちりちりした刺激感があります。どうしても痛みが不安な方や、痛くて塗れない方は顔の一部から塗り、1日ごとに塗り広げてください。
- 入浴直後にぬるとほてり感が増すので、入浴して、少し時間のたった寝る前に外用することをお勧めします。
良くなってもまたすぐ症状が出て悪くなります。ステロイドのリバウンドでしょうか?
ステロイドのリバウンドではありません。薬をぬって、見た目症状が良くなったと思い、薬を中止したり、量を少なくしていませんか?表面の皮疹はよくなったように思えても、皮膚の下の炎症はまだ残っています。完全に炎症が取り切れていない状態で薬をやめてしまうと、またすぐ痒くなり、皮疹がでます。「見てつるつる。触ってつるつる。」になるまで薬を塗ることが大切です。自己中断せず、医師に相談しながら薬を効果的に減らし、皮疹を上手にコントロールすることが上手な薬の塗り方になります。