t(11;22)
 
 
 赤ちゃんは数々の奇跡を乗り越えて誕生してきます。そしてみんな違う個性をもって生まれてきます。その個性は髪の色だったり、ご両親と似たお顔だったりします。また、疾患をかかえながらも、難関をくぐりぬけて生まれてくる生命力にあふれた子供達もいます。そこで染色体疾患もひとつの個性として考えてみるのはどうでしょうか。その個性に対して家族や周囲のひとみんなで受け止め、対応するために、まず病気のことを知ることが大切かと思います。
 
 わたしたちの藤田保健衛生大学病院では2004年12月に遺伝カウンセリング室を設置し、染色体疾患の子供たちや、そのご両親、また、不妊症や習慣性流産の検査の結果でみられた染色体転座のご夫婦などからのご相談をお受けしています。
 
 わたしたちの研究室では、教授の倉橋がアメリカ留学中に、フィラデルフィア小児病院のエマヌエル博士のもとで染色体疾患について学んで帰国したこともあって、t(11;22)について研究しています。エマヌエル博士は、22番染色体の部分欠失症と、このt(11;22)の研究の世界的な権威です。t(11;22)による11/22混合トリソミーの病気は、最近その事実にちなんで、エマヌエル症候群と命名されました。
 
 このたび、22番染色体に関連した疾患のホームページを開設しておられるセントピエールさんと連絡を取り合う機会があり、その時に、このホームページの日本語訳を是非、日本人のt(11;22)のご家族のために公開させてくださいと、お願いしたところ、快く承諾して頂けましたので、ここで公開することにしました。 カナダのオンタリオ州在住のセントピエールさんは、娘さんのマイアさんが11/22混合トリソミー、すなわちエマヌエル症候群に罹患しておられ、そのことがきっかけでホームページを作成されました。ご自身の経験に基づいたものが多く見られます。
 
 また、セントピエールさんは患者さんやそのご家族の会を結成されて、定期的に会合をもうけて、情報交換の場を提供するなど、積極的にt(11;22)にとり組んでおられます。わたしたちも、日本でt(11;22)のご家族を支援する会を設立しようと考えています。ご賛同されるかたは
genome@@fujita-hu.ac.jp (送信するときには、アドレスの@をひとつ消してください。尚、このメールアドレスは本ホームページ用のものです。)までご連絡ください。     
 
What’s New
小児慢性特定疾患に「常染色体疾患」という新規項目ができ、エマヌエル症候群も
対象となりそうです。 (2014/9/1)
ユニーク・ハンドブック(英語のみ)」をリンクしましたので、ダウンロードできます。リンク集をご覧ください。(2014/4/9)
・「エマヌエル症候群の患者さんのご家族からの手紙 6通目」を記載しました。(2013/3/14)
・「エマヌエル症候群の患者さんのご家族からの手紙 5通目」を記載しました。(2013/3/8)
・「エマヌエル症候群の患者さんのご家族からの手紙 4通目」を記載しました。(2013/2/26)
・「エマヌエル症候群の患者さんのご家族からの手紙 2,3通目」を記載しました。(2013/2/22)
・「エマヌエル症候群の患者さんのご家族からの手紙 1通目」を記載しました。(2011/12/19)
・たみさんの「こてん」は無事終了されました。(2011/5/9)
エマヌエル症候群のたみさんの「こてん」が開かれています。(2011/4/18)
 
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