赤ちゃんは数々の奇跡を乗り越えて誕生してきます。そしてみんな違う個性をもって生まれてきます。その個性は髪の色だったり、ご両親と似たお顔だったりします。また、疾患をかかえながらも、難関をくぐりぬけて生まれてくる生命力にあふれた子供達もいます。そこで染色体疾患もひとつの個性として考えてみるのはどうでしょうか。その個性に対して家族や周囲のひとみんなで受け止め、対応するために、まず病気のことを知ることが大切かと思います。
わたしたちの研究室では、教授の倉橋がアメリカ留学中に、フィラデルフィア小児病院のエマヌエル博士のもとで染色体疾患について学んで帰国したこともあって、t(11;22)について研究しています。エマヌエル博士は、22番染色体の部分欠失症と、このt(11;22)の研究の世界的な権威です。t(11;22)による11/22混合トリソミーの病気は、最近その事実にちなんで、エマヌエル症候群と命名されました。
また、セントピエールさんは患者さんやそのご家族の会を結成されて、定期的に会合をもうけて、情報交換の場を提供するなど、積極的にt(11;22)にとり組んでおられます。わたしたちも、日本でt(11;22)のご家族を支援する会を設立しようと考えています。ご賛同されるかたは