生殖補助医療

我々は、日本生殖医学会専門医,臨床遺伝専門医や日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医等の資格を有する不妊治療に精通した専門医からなるグループで診療に従事しております。診療内容は、一般的な不妊検査・治療はもちろんのこと、高度生殖補助医療技術(体外受精)や着床前診断まで対応することが可能です。体外受精の刺激法はAMHをもとに、ロング法、ショート法、GnRHアンタゴニスト法や、薬を一切使用しない完全自然周期法を使い分けております。また、子宮筋腫や子宮内膜症等の不妊症の原因となる疾患に対して手術が必要な場合にも、低侵襲で高度な先進的内視鏡手術を提供できるものと考えております。



生殖業績

  2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
排卵周期計 144 202 182 180 150
  凍結胚 45 84 56 62 63
  新鮮胚 36 21 9 9 0
           
新鮮胚移植 36 84 9 6 6
   妊娠反応陽性 5(13.9%) 7(8.3%) 2(22.2%) 2(33.3%) 0(0%)
   胎児心拍陽性 2(5.6%) 5(6.0%) 0(0%) 2(33.3%) 0(0%)
   生産 2(5.6%) 5(6.0%) 0(0%) 1(16.7%) 0(0%)
  妊娠中 1(16.7%) 0(0%)
           
凍結胚移植 54 64 78 77 55
   妊娠反応陽性 12(22.2%) 21(32.8%) 16(20.5%) 20(26.0%) 17(30.9%)
   胎児心拍陽性 10(18.5%) 15(23.4%) 14(18.0%) 19(24.7%) 16(29.0%)
   生産(見込み) 7(13.0%) 15(23.4%) 3(3.8%) 18(23.4%) 12(21.8%)

生殖業績

  2019年
排卵数 150件

移植数

  移植実施数 新鮮初期胚移植 新鮮胚盤胞移植 凍結融解初期胚移植 凍結融解胚盤胞移植
20-29歳 3 0 0 0 3
30-34歳 16 0 0 0 16
35-39歳 16 0 0 1 15
40歳以上 26 0 0 5 21
61 0 0 6 55

妊娠数(妊娠率)

 
20-29歳 2(66.7%) 0 0 0 2(66.7%)
30-34歳 6(37.5%) 0 0 0 6(37.5%)
35-39歳 5(31.3%) 0 0 0(0.0%) 5(33.3%)
40歳以上 4((13.4%) 0 0 0(0.0%) 4(19.0%)
17(30.9%) 0 0 0(0.0%) 17(31.0%)

 

着床前診断について

1)着床前単一遺伝子欠損検査
(Preimplantation genetic testing for monogenic/single gene defects;PGT-M)
1)着床前染色体構造異常検査
(Preimplantation genetic testing for structural rearrangements;PGT-SR)

受精卵から一部を生検し、染色体・遺伝子解析を行う技術として、日本国内では、①重篤な遺伝性疾患、②均衡型染色体異常に起因する習慣流産のみが対象となっています。当施設は、認可施設として日本産科婦人科学会の承認が得られていますが、希望される場合は産婦人科外来または遺伝カウンセリング室へご相談ください。

2) 着床前胚染色体異数性検査(Preimplantation genetic testing for aneuploidies;PGT-A)

受精卵から一部を生検し、受精卵の染色体数を調べ、数の異常がない受精卵を子宮に戻すことで流産を減らし、妊娠率や出産率を高める試みですが、まだ日本では治療として認可されておらず、2020年1月より日本産科婦人科学会主導のもと「反復体外受精・胚移植(ART)不成功例、習慣流産例(反復流産を含む)、染色体構造異常例を対象とした着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)の有用性に関する多施設共同研究」という特別臨床研究が開始されています。 当院も本臨床研究へ参加していますので、希望される場合は産婦人科外来または遺伝カウンセリング室へご相談ください。

藤田医科大学病院 遺伝カウンセリング室
TEL: 0562-93-2111(遺伝カウンセリング室担当者まで)
http://info.fujita-hu.ac.jp/~genome/gc/