学園月報ふじた第62号原稿 


「訓練の成否を決めるもの」

リハビリでは、人間の持つ極めて優れた学習能力を利用して治療をおこないます。運動学習による治療です。その成果を左右する最も重要な要素が難易度と訓練量です。障害された能力と残された能力とを評価して最終像を予測し、それに現時点の能力を加味して訓練課題の難易度を決めます。易しすぎても難しすぎてもうまくいきません。訓練量も極めて重要です。

みなさんも竹馬や一輪車に早く乗れるようになりたくて、毎日、陽が暮れるまで練習した思い出をお持ちと思います。しかし、多くのリハビリ施設の訓練は一日1〜2時間で土日祝日は休みという現状です。毎日もっとたくさんの訓練を行えば、もっとよくなって早く社会復帰できるはずです。

七栗のリハビリ新棟は、患者さんの状態を常に詳細にモニターしながら、毎日かつ一日中訓練できる環境を実現するために設計されました。それに伴う療法士のチーム編成も綿密にデザインしました。

2000年12月から始まるこの全く新しいリハシステム(FITプログラム)に今多くの注目が集まっています。

七栗サナトリウム リハビリテーション部
理学療法士副主任  永井 将太

(掲載時の原稿を一部修正してあります)

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2000.11.14 Tsuzuki