学園月報ふじた第59号原稿 
「リハビリテーションチーム」

チーム医療は,古くからその必要性が叫ばれている重要な医療課題ですが,その実践はなかなか困難であり,お題目だけで終わっているのではないでしょうか.

リハビリ医療はことのほかチームワークが重要です.なぜなら,リハビリ医,リハビリナース,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,ケースワーカーといった多職種が1人の患者に同時に深く介入するからです.また,リハビリ医療では治療的学習という患者の能動的過程が必要になるため,患者も巻き込んだチームである必要が出てきます.

しかし,一般にはこのチームワークがなかなかうまく行かないようです.そんな中,藤田のリハビリは,医療系総合大学という特徴と文化を基盤に,学部,学校,病院を横断した「藤田リハビリ部門」を形成し,日常の臨床は勿論,共同研究,研修会,研究会を活発に行い,統合性の高いチーム医療を展開しています.そのチームワークは高い評価を得つつあり,今年の日本リハビリ医学会でも大学紹介展示での最優秀賞を受賞しました.

勿論,transdisciplinaryという効率のよい新しいチーム形態のあり方についての研究など,チームワークそのものの学問的探究も行っています.

藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校
教務主任:金田嘉清

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2000.10.2 Tsuzuki