頭頸部の疾患頭頸部がん治療
頭頸部の疾患
頭頸部とは脳、目、脊髄を除いた頸（くび）より上の臓器の総称です。頭頸部は人間が生きていくうえで重要な呼吸、発声、嚥下（飲み込み）などの機能があります。そこにできるがん（悪性のできもの）が頭頸部がんです。具体的には上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん、喉頭がん、耳下腺がん、顎下腺がん、甲状腺がん、舌がん、その他の口腔がん、鼻・副鼻腔がん（上顎がん）、外耳がん、中耳がん、気管がん、頸部食道がんなど、多岐にわたります。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会HPから引用 http://www.jibika.or.jp/citizens/daihyouteki/toukeibu.html
下歯肉癌
中咽頭癌
頭頸部がんの治療
- 頭頸部の特徴
- 頸や顔は服などで覆うことが難しい部位のため、整容面を考慮するとともに、呼吸、発声、嚥下（飲み込み）などの機能と根治性（完全に治る可能性）を考慮した治療方針の決定が必要となります。
- 実際の治療方針の決定
- 頭頸部がんのほとんどが扁平上皮がんという種類であり、その場合の治療法には手術療法、放射線療法、化学療法（抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬）に大別されます。これらの治療法を病気の種類や部位、進行度や患者さんの術後の機能や希望を含め、頭頸部がんカンファランスによって最適な治療法を決定します。カンファレンスでは手術を行う頭頸部外科医、放射線療法を行う放射線腫瘍科医、化学療法を行う腫瘍内科医、口腔外科、病理診断医、放射線技師、病棟看護師、放射線療法認定看護師、歯科衛生士など複数診療科、多職種で行われます。
すべての頭頸部がんに対応します
一般的なものから特殊で高度な治療法まで多くの治療選択肢が備わっているのが当院の特徴であり、すべての頭頸部がんにチームとして対応しています。がんの根治を目指すのは勿論のこと、整容面や飲み込み（嚥下）、声（発声）の温存にも配慮して、個々の患者さんに最適な医療をご提案しています。
①放射線療法
②化学放射線療法
③超選択的動注化学療法
④抗がん剤治療および分子標的薬治療
⑤免疫チェックポイント阻害薬治療（オプジーボなど）
⑥手術治療
- ロボット支援下手術（咽頭癌、喉頭癌、甲状腺腫瘍）
- 鏡視下咽喉頭手術
- 広範囲切除に対する再建手術（形成外科、消化器外科、脳外科、口腔外科等と合同手術）
- 開胸縦隔手術（呼吸器外科と合同）
- 開頭頭蓋底手術（脳外科、形成外科と合同手術）
- 鼻内視鏡下鼻内手術
⑦頭頸部アルミノックス治療（光免疫治療）
https://fcc.fujita-hu.ac.jp/medical/egqoft0000000spl.html
頭頸部アルミノックス治療