いでんの基礎知識
染色体・遺伝子について
- ヒトの体には約30〜60兆個の細胞があります。遺伝子は、約23,000種類あると言われています。
- 細胞それぞれに、46本ずつ染色体が入っていて、体の設計図と表現されたりします。
- 46本の染色体は、お父さんからもらった23本と、お母さんからもらった23本から構成されていて、染色体のサイズの大きいものから順に番号(1番染色体、2番染色体など)が付いています。46本中の2本は、性別を決める染色体(XとY)です。
- 染色体はヒトの体の設計図なので、本数が多かったり少なかったり、大事な情報のある部分で変化が起きると病気になることがあります。
- 染色体を紐解くと、塩基配列と呼ばれる「A」「T」「G」「C」の4つの遺伝暗号の羅列になります。体の部品を作る遺伝情報が書かれている場所を遺伝子と呼び、46本の染色体に23,000種類の遺伝子が分散して存在しています。
染色体の変化とは
染色体の変化には「数」の変化と「形(構造)」の変化の2種類あります。
*不育症:妊娠はするが流産や死産、新生児死亡などを繰り返し結果的に子供を持てない状態
- 着床前診断の対象は「形(構造)」に変化があるご夫婦です。 構造に変化があっても、染色体の量に過不足のない「均衡型」と呼ばれる変化を持つ場合は、染色体上に書かれている遺伝子自体を壊さない限り影響はありませんが、妊娠・出産のときに「不妊症」「不育症」などの原因になります。
*不育症:妊娠はするが流産や死産、新生児死亡などを繰り返し結果的に子供を持てない状態
↓染色体の構造変化
遺伝の仕方
遺伝の仕方は優性遺伝と劣性遺伝の大きく分けて2つあり、原因となる変化が常染色体にあるか性染色体にあるかでさらに種類が分かれます。特に、遺伝性疾患の遺伝に関わってくる遺伝の仕方は、「常染色体優性遺伝」「常染色体劣性遺伝」「X染色体劣性遺伝」の3つです。以下でそれぞれについて説明します。
*優性と劣性は遺伝子の優劣をつける表現ではありません。表現型(症状や体質など)に出やすいか出にくいかの違いを指しています。
*優性と劣性は遺伝子の優劣をつける表現ではありません。表現型(症状や体質など)に出やすいか出にくいかの違いを指しています。