アセンブリⅣ
【なぜ「多職種連携」を学ぶ必要があるのか】
高度医療の発展と専門分化が広がり、自分の職種、部署を基盤としたアイデンティティ(自己、価値観)が形成され、他職種、他部署との間に摩擦が生じるケースもみられます。また、超高齢社会、経済格差などが原因となる複雑な問題も増加しています。
学生の頃から、保健・医療・福祉における多職種連携に必要な能力を段階的・連続的に身につけて、卒業後に多職種連携(協働)を実践できる医療人になる必要があります。
学生の頃から、保健・医療・福祉における多職種連携に必要な能力を段階的・連続的に身につけて、卒業後に多職種連携(協働)を実践できる医療人になる必要があります。
【アセンブリ教育での位置づけ】
多職種連携能力は「連携の基盤」と「協働(多職種連携)の実践」に分けられ、学修者の準備状況を確認してプログラムを構築する必要があります。
アセンブリⅠ~Ⅲ(必修)において「連携の基盤」の基盤となる能力を身につけて、臨床実習・臨地実習で自職種の役割を理解・実践します。アセンブリⅣ(選択)は最終学年で保健・医療・福祉の現場における「協働の実践」に参画し、協働を学びます。
アセンブリⅠ~Ⅲ(必修)において「連携の基盤」の基盤となる能力を身につけて、臨床実習・臨地実習で自職種の役割を理解・実践します。アセンブリⅣ(選択)は最終学年で保健・医療・福祉の現場における「協働の実践」に参画し、協働を学びます。
【到達目標】
Ⅰ)基本姿勢
・他者を尊重(リスペクト)できる。
・他の医療・福祉系学部の学生と共に学び、省察することができる。
Ⅱ)多職種連携(協働)の実践
1.保健・医療・福祉の現場において、職種間のコミュニケーションを取り、チームワークを発揮できる。
2.患者・利用者・家族・コミュニティの課題に焦点を当て、共通の目標を設定できる。目標に向けて多職種で協働し、最適解を検討できる。
3.患者・利用者・家族・コミュニティに関わる他職種の役割を理解し、尊重することができる。
4.保健・医療・福祉の現場において、多職種との関係性の中で自職種の役割を果たすことができる。
5.保健・医療・福祉の現場において、協働する職種間で信頼関係を構築することができる。
・他者を尊重(リスペクト)できる。
・他の医療・福祉系学部の学生と共に学び、省察することができる。
Ⅱ)多職種連携(協働)の実践
1.保健・医療・福祉の現場において、職種間のコミュニケーションを取り、チームワークを発揮できる。
2.患者・利用者・家族・コミュニティの課題に焦点を当て、共通の目標を設定できる。目標に向けて多職種で協働し、最適解を検討できる。
3.患者・利用者・家族・コミュニティに関わる他職種の役割を理解し、尊重することができる。
4.保健・医療・福祉の現場において、多職種との関係性の中で自職種の役割を果たすことができる。
5.保健・医療・福祉の現場において、協働する職種間で信頼関係を構築することができる。
【活動内容】
参加学生 2024年度
医学部 3名
医療科学部 医療検査学科 7名 放射線学科 5名
保健衛生学部 看護学科 11名 リハビリテーション学科 11名
医学部 3名
医療科学部 医療検査学科 7名 放射線学科 5名
保健衛生学部 看護学科 11名 リハビリテーション学科 11名
2月 オリエンテーション(注, 2025年度からは4月上旬)
3月活動(注, 2025年度からは4月以降)
4月-8月 チーム活動(注, 2025年度からは6・7月)
8月 全体活動(注, 2025年度からは7月下旬・8月上旬)
- 2024年度の活動概要と学び方について説明
- 担当教員・スタッフ紹介
3月活動(注, 2025年度からは4月以降)
- 後述するチームごとに集まり活動
4月-8月 チーム活動(注, 2025年度からは6・7月)
- 1回/月程度の頻度でチーム活動を実施
8月 全体活動(注, 2025年度からは7月下旬・8月上旬)
- チームごとに学んだ内容をプロダクトとして具現化
- プロダクトの内容は学生が話し合って決定(例:模擬カンファレンス、実施内容のプレゼンテーション等)
活動チーム 2024年度
活動名 | 活動場所 | 対象者 | 参加職種 | 協働内容 |
DST(糖尿病ケアサポートチーム) | 第1教育病院 | 入院患者 | 医師、看護師、 臨床検査技師、理学療法士、薬剤師、管理栄養士、 医療事務 | 多職種の視点から、糖尿病患者のケア向上を目指し、実践・支援する |
NST(栄養サポートチーム) | 第1教育病院 | 入院患者 | 医師、看護師、薬剤師、管理栄養士 等 | 様々な視点から患者さんへの適切な栄養管理を実施し、支援する |
ひかり老人保健施設 相生山病院 | 医療法人清水会 相生山病院、ひかり老人保健施設 | 患者および入所者 | 医師・看護職・リハビリ職・介護職・事務職 等 | 医療と介護(福祉)が連携している現場で多職種連携を体験する |
豊明市多職種合同ケアカンファレンス | 豊明市商工会館 | 虚弱状態や、通院しながら在宅生活している高齢者 | 自治体職員、地域包括支援センター、ケアマネジャー、社会福祉士 等 | 高齢者の自立支援を目的に、支援のあり方や地域資源を学びあう |
NPO法人 任 | 特定非営利活動法人 任 | 施設利用者 | ケアマネジャー、民生委員、介護士、ソーシャルワーカー、看護師、理学療法士、薬剤師 等 | 知的障害のある方の「しごと・すまい・あそび」を支援する |
DST(Diabetic Support Team; 糖尿病サポートチーム)
DSTは、入院中の糖尿病患者に対して、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士などが連携して糖尿病患者のケアを行うチームで、患者の療養生活のサポートや治療の最適化を目指しています。学生は、医療現場での多職種連携の実践に参画することより、多職種連携を体感します。
NST(Nutrition Support Team; 栄養サポートチーム)
第1教育病院で定期的に開催されるNSTの多職種カンファレンスに学生が参加し、見学します。この活動を通じて、学生は栄養管理の重要性や多職種連携の意義を学びます。学生は実例を取り扱ったケーススタディを通して、1)患者個別の栄養管理の重要性や方法、2)各専門職の専門知識の活用と連携、3)他の専門職の参画する場合の新たな視点について着目し、考察します。
医療法人清水会
清水会の基本理念は「まごころ」であり、様々な職種が地域の保健・医療・福祉を支えています。2024年度は清水会が運営する施設の相生山病院とひかり老人保健施設を見学しました。利用者や患者とその家族の願いを叶えるために、多職種が連携して活動しています。この体験を通じて、学生は多職種連携について深く理解し、自分たちのゴールに向かって活動を進めています。
豊明市多職種合同ケアカンファレンスチーム
豊明カンファレンスチームは、豊明市と大学が共同開催する「豊明市多職種合同ケアカンファレンス」に参加します。対象は軽度介護状態の豊明市在住者で、対象者の医学的管理だけでなく、生活支援のあり方や地域資源を話し合います。参加職種には自治体職員、ケアマネージャー、リハビリ専門職、医師、看護師、保健師、薬剤師、栄養士、歯科衛生士、生活支援コーディネーターなどが含まれます。学生は見学により、地域多職種連携の実践を学びます。
特定非営利活動法人「任」
「任」は、名古屋市で障がい者の「しごと・すまい・あそび」をサポートするNPOです。障がい者支援は医療だけでなく、福祉・行政・地域の専門職が連携することが重要です。学生は「任」を訪問し、住まいや就労支援を見学し、利用者とその家族の話を聴いて、地域での生活を理解します。学生自身がプログラムを作成し、社会福祉の重要性や多様な視点からの障がい者支援の必要性を学びます。