SUZUKI'S HOME PAGE 年度別国試問題
診療放射線技師国家試験科目別問題

放射線物理学

34回(1985.3)35回(1985.9)36回(1986.3),37回(1986.9),38回(1987.3),39回(1987.9),40回(1988.3),41回(1989.3),42回(1990.3),43回(1991.3),44回(1992.3),45回(1993.3),46回(1994.3),47回(1995.3),48回(1996.3),49回(1997.3),50回(1998.3)


 これは、完全版ではありません。誤り等ありましたら鈴木昇一まで連絡願います。可能な限り訂正します。また、これは藤田保健衛生大学としてではなく、あくまでも鈴木の責任で行っています。


34回(S.60.3,1985),最初に戻る

35回(S.60.9,1985),最初に戻る

36回(S.61.3,1986)

37回(S.61.9,1986)
問題 21. 誤っている組合せはどれか。 a. ファラデー定数 −−−−− C・kg^-1 b. プランク定数 −−−−−− J・s^-1 c. リュードペリ定数 −−−− m d. アボガドロ数 −−−−−− mol^-1 e. ポルツマン定数 −−−−− J・K^-1   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 22. 連続エックス線について正しいのはどれか。 a. 結晶に照射しても反射は起こらない。 b. 管電圧を上昇させるとエックス線スペクトルは長波長側へ広がる。 c. 管電圧が高いとエックス線全強度(エネルギーフルェンス)は管電圧の2乗に比例する。 d. 磁界によって曲げることはできない。 e. エックス線を照射すると帯電した物体から電荷が失われることがある。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 23. 軟部組織でのエックス線の吸収について誤っているのはどれか。 a. 光子ェネルギーがl0keV以下では光電吸収が大部分である。 b. 光子エネルギーが40keV程度では光電効果とコンプトン効果による吸収がほぼ同程度である。 c. 光子エネルギーがl00keV〜4MeVではコンプトン効果による吸収が大部分である。 d. 光子エネルギーが5〜10MeVでは電子対生成による吸収が大部分である。 1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 24. コンプトン効果について正しいのはどれか。 a. K殻電子でコンプトン効果が起こる確率が一番大きい。 b. コンプトン散乱は非干渉性散乱である。 c. コンプトン反跳電子の最大エネルギーをコンプトン端と呼ぶ。 d. コンプトン散乱の角度分布は入射光子方向と直角方向で最大となる。 e. 散乱光子と入射光子の方向が正反対であるとき散乱光子のエネルギーは最大になる。   l. a、b   2.a、e   3.b、c  4.c、d   5.d、 問題 25. 5MeV電子線の水との相互作用について正しいのはどれか。 a. 核との散乱によるエネルギー損失は無視できない。 b. チェレンコフ放射が起こる。 c. エネルギー損失は衝突損失が主である。 d. エネルギー損失のうち放射損失は無視てきる。 1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 26. 中性子について正しいのはどれか。 a. 熱中性子の速度はマックスウェル分布に従う。 b. 光子を物体に照射しても中性子が発生することはない。 c. 高速中性子と核との主な相互作用は弾性散乱である。 d. 12Bは中性子捕穫反応により7Liになる。 1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 27. 関係の少ない組合せはどれか。 a. ゼーマン効果 −−−−− 電場の影響 b. シュタルク効果 −−−− 磁場の影響 c. チェレンコフ効果 −−− 媒質中の荷電粒子 d. オージェ効果 −−−−− 軌道電子 1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 28. 誤っているのはどれか。 a. 原子番号とその原子核中の陽子数は等しい。 b. 原子番号の大きな原子核の中性子数は陽子数より大きい傾向がある。 c. 質量数が同じ二種類の原子核を互いに同位元素であるという。 d. 質せ数と原子量は常に等しい。 e. 核異性体の関係にある二つの核種は原子番号が等しい。 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 29. 線スペクトルを示さないのはどれか。 a. 消滅放射線 b. 内部転換電子 c. オージェ電子 d. β線 e. 制動エックス線 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 30. 正しいのはどれか。 a. 内殻が空位になると特性エックス線やオージェ電子が放出される。 b. 電子が外殻電子の斥力により減速されることが主な原因で制動放射が起こる。 c. α粒子はトンネル効果により原子核から飛び出す。 d. 反跳を伴わずに放出されたγ線が同種の原子核に共鳴吸収される現象をメスパウァ効果という。 1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 31. 誤っている組合せはどれか。 a. 57Co −−−−−−− 軌道軌道電子捕獲 b. 60Co −−−−−−− 内部転換 c. 99mTc −−−−−−− β壊変d‐ d. 137mBa −−−−−− 核異性体転移 e. 252Cf −−−−−−− 自発核分裂 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 32. 正しい組合せはどれか。 a. モーズレーの法則 −−−−− 特性エックス線 b. デュエン・ハントの法則 −− 制動エックス線 c. ガイガー・ヌッタルの法則 − α線 d. プラッグの法則 −−−−−− α線 1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 33. 半減期T秒の放射性元素今X、Mグラムの放射能(Bq)はどの式で表せるか。 1. 4.l7 × l0^23 × (A/MT) 2. 4.l7 × 10^23 × (M/AT) 3. 6.02 × l0^23 × (A/MT) 4. 6.02 × 10^23 × (M/AT) 5. 1.l2 × l0^13 × (A/MT) 問題 34. 正しいのはどれか。 a. 親核種の半減期が娘核種の半減期に比ぺあまり長くない時は過渡平衡となる。 b. 親核種の半減期が娘核種の半減期に比べ著しく長い時は永続平衡となる。 c. 親核種の半減期が娘核種の半減期より短い時は放射平衡となる。 d. 過渡平衡の状態では娘核種の放射能は親核種の放射能より小さい。 e. 永続平衡の状態では娘核種の放射能は親核種の放射能に等しい。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 35. 235Uの核分裂て生成率の高い核種の質量数はどれに近いか。 l.75とl60 2.85とl50 3. 95と140 4.l05とl30 5.ll7とll8
38回(S.62.3,1987)
問題 21. 物理量とSI組立単位の名称の組合せで手っていろのはどれか。 a. 照度 ----------- ルーメン b. 磁束密度 ------- ウエーバ c. 磁束 ----------- テスラ d. 圧力 ----------- パスカル e. 力 ------------- ニュートン   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 22. 最も関係の少ない組合せはどれか。 1. レーザー ------------------------- He-Ne 2. ファラディーカップ --------------- 圧力センサ 3. エックス線スペクトロメータ ------- 結晶 4. CRT ------------------------------ 陰極線 5. サーミスタ ----------------------- 半導体 問題 23. 光子の物質による減弱と最も関係の少ないのはどれか。 1. トムソン散乱 2. 光電効果 3. 電子対生成 5. 光核反応 問題 24. エックス線について誤っているのはどれか。 a.軌道電子が内側の軌道に転移するとき特性エックス線が発生する。 b.特性エックス線のエネルギーは単色である。 c.Kα線のエネルギーはKβ線のそれより大きい。 d.制動エックス線放射の代わりにオージエ電子が発生する。 e.電子と相互作用する物質の原子番号が大きいほど、制動エックス線の発生率は大きい。   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 25. 管電圧100kVで18cm厚さの腹部を撮影した。透過するエックス線のフルエンスはおよそ何%か。 1. 0.1 2. 0.5 3. 3.0 4. 30 5. 50 問題 26. 10MeVの電子線が薄い鉛に入射した場合、制動放射損失は全エネルギー損失のおよそ何%か。 l. l0 2. 20 3. 50 4. 80 5. 90 問題 27. 1.0MeVの運動エネルギーを持つ電子の速度は光速度のおよそ何%か。 1. 10 2. 30 3. 50 4. 70 5. 90 問題 28. 誤っているのはどれか。 a. 高エネルギー荷電粒子線の運動量はMeV/cで表される。 b. 大出力の20MeV電子線を銅板に照射すると放射化される。 c. 800MeVの電子ビームをBeターゲットに衝突させるとπ中間子が発生する。 d.金の(γ,n)反応のしきい値エネルギーは銅より高い。 e.放射長とは粒子のフルエンスが1/2になる物質の厚さをいう。   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 29. 正しいのはどれか。 a. 中性子はβ-壊変により陽子となる。 b. 中性子の静止質量をエネルギーに換算すると140MeVである。 c. 熱中性子の平均運動エネルギーは0.025eV程度である。 d. 速中性子と水との主な相互作用は弾性散乱である。   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 30. 放射性壊変について正しいのはどれか。 a. 平均寿命は壊変定数に正比例する。 b. 半減期は平均寿命の1.44倍である。 c. 半減期は最初に存在した原子数が半分になる時間である。 d. 壊変定数は最初に存在した原子数が1/eになる時間の逆数である。 e. 半減期は壊変定数と逆比例の関係にある。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 31. 正しいのはどれか。 a. 1H(n,n)1H b.27Al(n,p)27Mg c. 3lP(n,γ)32P d.235U(n,f)137Cs   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 32. l37Csの崩壊図の中の( )内にあてはまる語句で誤っているのはどれか。 l. 30y 2. β-,0.514MeV.514MeV 3. β+,1.176MeV 4. 0.662MeV 5.137_56Ba 問題 33. 1gの59Coに10^12・n・cm^(-12)の熱中性子束を照射した。生成される60Coの原子数は何個か。ただし、59Co(n,γ)60Coの核反応断面積はl9バーン、アボガドロ数を6x10^23とする。 l.1 x l0^11 2.2 x l0^11 3.1 x 10^12 4.2 x 10^12 5.1 x l0^13 問題 34. 正しいのはどれか。 a.物質の質量はエネルギ に置き換え得る。 b.粒子はその運動量に固有の波長を持つ。 c.竜磁波は運動量を持たない。 d.中性原子の質量欠損は核分裂のしきい値エネルギーに等しい。 e.q値が正の核反応では入射粒子のエネルギーにしきい値がある。   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 35. 1個の核分裂で約200MeVのエネルギーが放出される。1Wの熱出力を得るためには毎秒何個の核分裂が必要か。 l.3.l x l0^7 2.3.l x l0^8 3.3.l x 10^9 4.3.l x 10^l0 5.3.l x l0^ll
39回(S.62.9,1987)
問題 21. 誤っている組合せはどれか。 1. 力 −−−−−− (質量) x (加速度) 2. 仕事量 −−−− (力) x (時間) 3. 圧力 −−−−− (力)/(面積) 4. エネルギー −− (仕事量) 5. 電力 −−−−− (仕事量)/(時間) 問題 22. エネルギーが80keVの光子の波長は何Åか。 1. 0.155 2. l.24 3. 1.55 4. l2.4 5. 15.5 問題 23. 光子と物質との相互作用について正しいのはどれか。 a. 干渉性散乱(トムソン散乱、レーリー散乱)ではエネルギーをすぺて失う。 b. 低原子番号物質との光電効果では電子当たりのエネルギー吸収断面積は原子番号のほぽ3.5乗に比例する。 c. 非干渉性散乱(コンプトン散乱)では、質量エネルギー吸収係数は物質の原子密度に比例する。 d. 電子対生成は、光子のエネルギーがl.02MeV以上で起こる。 e. 光核反応にはしきいエネルギーは存在しない。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 24. 光電効果およびそれと関係のある現象について誤っているのはどれか。 1. 螢光エックス線を出す割合は原子番号が大きいものほど大きい。 2. 光子エネルギー50keV付近ではバリウムの質量減弱係数は鉛より大きい。 3. 光電吸収では光子は完全に消失する。 4. 螢光エックス線とオージェ電子の放出される割合の合計は1である。 5. 放出される光電子のエネルギーは入射光子のエネルギーに等しい。 問題 25. エックス線の発生について正しいのはどれか。 a. 光子と物質との相互作用により発生する。 b. 主に入射電子と原子核との間のクーロン作用に起因する。 c. 原子番号の大きい物質では、オージェ電子の方が特性エックス線よりも発生する確率が大きい。 d. 軌道電子捕獲では連続エックス線の発生を伴う。 1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 26. エックス線について正しいのはどれか。 a. 連続エックス線の最大ェネルギーは管電圧に反比例する。 b. 物質を通過すると連続エックス線のエネルギースペクトルの短波長側が相対的に低くなる。 c. 連続エックス線の最大エネルギーは管電流に依存しない。 d. 特性エックス線のエネルギーは管電圧に依存しない。 e. 特性エックス線のエネルギーはターゲットの物質に依存しない。 1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 27. 銅による質量減弱係数が0.231cm^2/gのエックス線の半価層は銅で何cmか。ただし、銅の密度は9g/cm^3とする。 l. 0.33 2. 0.43 3. 0.48 4. 3.0 5. 3.3 問題 28. 電子と物質との相互作用について正しいのはどれか。 a.原子の励起又は電離によるエネルギー損失を衝突損失という。 b.原子核のクーロン場による加速で電磁波を放出することによるエネルギー損失を放射損失という。 c.チェレンコフ放射は電子の速度が物質中での光の速度より大きくなったときに生じる。 d. 放射損失は電子番号の大きい物質ほど大きい。 1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 29. 電子と物質との相互作用における衝突損失について誤っているのはどれか。 a. 主に核外竜子との相互作用に起因する。 b. 放射損失に対する割合は、電子のエネルギーが増すとともに大きくなる。 c. 放射損失に対する割合は、物質の原子番号が大きくなるにつれて大きくなる。 d. 物質衝突阻止能は物質の電子密度が大きい方が大きい。 1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 30. 中性子について正しいのはどれか。 a. 熱中性子のエネルギー分布はマックスウエル分布に従う。 b. 原子炉から取り出される中性子は主に速中性子である。 c. 核外ではl0.8分の半減期でβ+壊変する。 d. Beにα線を照射すると放出される。 e. 速中性子を水に照射すると陽子が放出される。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 31. 正しいのはどれか。 a. α崩壊では陽子数が2、中性子数が4少ない別の核に変わる。 b. β-崩壊では中性子が陽子に変わり、陰電子とμ中間子の放出を伴う。 c. β+崩壊では陽子が中性子に変わり、陽電子とニュートリノを放出する。 d. 軌道電子捕獲では陽子が軌道電子を捕獲して中性子に変わり、ニュートリノを放出する。 e. γ線は原子核のエネルギー転移に伴って放出される。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 32. ある放射性元素{A_Z}X、M(kg)の放射能がQ(Bq)であった。この元素の半減期は何秒か。ただし、アポガドロ数は6.0 x 10^23とする。 l. 6.9 x 10^26 M/AQ 2. 4.2 x 10^26 M/AQ 3. 6.9 x 10^26 A/MQ 4. 4.2 x 10^26 A/MQ 5. 1.4 x 10^20 A/MQ 問題 33. 125Iの崩壊図の中の□に入れるぺき語句はどれか。 1. α 2. β- 3. β+ 4. EC 5. IT 問題 34. 正しい核反応はどれか。 a. 3H+2H → 4He+n b. l4N+4He → 17O+1H c. 65Cu+hν → 64Cu+n d. l97Au+n → 193Au+hν 1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 35. 照射線量が0.3C/kgに相当するとき、空気1kgが吸収するエネルギーは何ジュールか。ただし、空気のW値は34eV、素電荷はl.6xl0^‐l9C、1eVは1.6xl0^‐l9Jとする。 l. 6.4 x 10^-19 2. 8.8 x 10^-3 3. 1.0 x 10 4. 1.1 x 10^2 5. 1.7 x 10^21
40回(S.63.3,1988)

41回(H.1.3,1989)

42回(H.2.3,1990)
問題 11. 光子と物質との相互作用で正しいものはどれか。 a. 干渉性散乱(トムソン散乱、レーリー散乱)は減弱に寄与する。 b. 光電効果は物質の原子番号が低いほど起こりやすい。 c. 非干渉性散乱(コンプトン効果)による減弱は散乱過程のみによる。 d. 電子対生成は1. 022MeV以上で起こり、その断面積はエネルギーの増加と共に大きくなる。 e.(γ,n)反応は、しきいエネルギーがある。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 12. 正しいのはどれか。 a. 入射光子とコンプトン散乱光子とのエネルギーの差は入射光子のエネルギーに依存しない。 b. コンプトン減弱係数は原子番号に比例する。 c. コンプトン反跳電子のエネルギー分布は連続である。 d. コンプトン反跳電子と散乱光子の平均エネルギーは等しい。 e.コンプトン効果はK殻電子では起こらない。   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 13. エックス線の発生について正しいのはどれか。 a. 連続エックス線の最短波長はターゲットの原子番号によって決まる。 b. エックス線は主に制動放射によって発生し、そのエネルギーは線スペクトルを示す。 c. 特性エックス線のエネルギーは管電圧に依存する。 d. 特性エックス線の放出確率はKα線の方がKβ線より大きい。        1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 15. エックス線の発生効率に影響を及ぼす因子はどれか。 a. 管電圧 b. 管電流 c. フィラメントの温度 d. ターゲットの温度 e.ターゲット物質   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 16. エックス線の線質を知るための半価層の測定で正しいのはどれか。 a. 減弱曲線は照射線量で測定する。 b. 実際に使用する照射野で測定する。 c. 半価層(m)と実効線減弱係数(m-1)の積は2の常用対数に等しいとする。 d. 制動エックス線については第1半価層は第2半価層より小さい。 e.特性エックス線の均質係数(均等度)はほぼ1である。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 17. 電子と物質の相互作用で誤っているのはどれか。 a. 制動放射の発生は主に外殻電子とのクーロン相互作用に起因する。 b. 数MeV以上での質量衝突阻止能は、同じ物質に対しては密度が大きいほど大きい。 c. エネルギーの衝突損失に対する放射損失の割合はエネルギーの増加と共に小さくなる。 d. エネルギーの衝突損失に対する放射損失の割合は物質の原子番号が大きいほど大きい。 e.チェレンコフ効果は物質中での速度が光速を越えると起こる。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 18. 原子核について正しいのはどれか。 a. 同中性子核は中性子数が等しく陽子数が異なる。 b. 同重体は原子番号が異なり質量数が等しい。 c. 同位体は陽子数が等しく中性子数が異なる。 d. 核異性体は原子番号、質量数が共に等しい。   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 19. エックス線とγ線とを区別する因子はどれか。 1. エネルギースペクトル 2. 磁場との相互作用 3. 発生機構 4. 最大エネルギー 5. 磁場との相互作用 問題 20. 1個のu(質量数238、原子番号92)がPb(質量数206、原子番号82)になるまでに行うα及びβ崩壊の回数で正しい組み合わせはどれか。 α崩壊   β崩壊      1. 8 ---------- 6 2. 8 ---------- 7 3. 7 ---------- 8 4. 6 ---------- 7 5. 6 ---------- 8 問題 23. 核反応断面積について正しいのはどれか。 a. 単位はm^2である。 b. 入射粒子のエネルギー関数である。 c. 1個の入射粒子が単位面積内の原子核と核反応を起こす確率である。 d. 入射粒子の種類に依存しない。   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 24. 線エネルギースペクトルを示すのはどれか。 a. β線 b. 内部転換電子 c. 消滅放射線 d. オージェ電子 e.ニュートリノ   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 25. 核磁気共鳴において正しいのはどれか。 a. 生体に静磁場を与えると巨視的磁化が生じる。 b. 全ての原子核は磁気モーメントを持っている。 c. 磁気モーメントの歳差運動の周波数は外部磁場の大きさに比例する。 d. 磁気モーメントの運動は外部のコイルに励起される信号で観察できる。   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて
43回(H.3.3,1991)
問題 11. エックス線と関係がない量はどれか。 1. 質量減弱係数 2. 質量エネルギー吸収係数 3. 質量阻止能 4. 質量エネルギー転換係数 5. 線エネルギー付与 問題 12. 放射性壊変について正しいのはどれか。 a. β+壊変は発熱反応である。 b. 軌道電子捕獲によって原子番号が1減少する。 c. α壊変はトンネル効果によって生じる。 d. β-壊変では中性微子が放出される。 e.核異性体転移によりβ線が放出される。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 13. 電子と物質との相互作用について正しいのはどれか。 a. 単一のエネルギーの電子線を照射しても物質中の電子のエネルギーは単一にならない。 b. 衝突損失は電子のエネルギーによってかわる。 c. 治療で使われる電子では原子核との相互作用は小さい。 d. 制動放射の確率は物質の原子番号の3乗に比例する。 e.電子が真空中の光の速度より速いとチェレンコフ効果を生じる。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 14. 誤っているのはどれか。 a. エックス線の総エネルギーはターゲット原子の原子番号が大きいほど大きい。 b. エックス線発生用リニアックでは加速電子のエネルギーがエックス線の最高エネルギーになる。 c. 10MV以上のエックス線発生用リニアックでは光核反応により中性子も発生する確率がある。 d. エックス線の総エネルギーはエックス線管の2/3乗に比例して増大する。   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 15. 正しい組み合わせはどれか。 a. Wienの変位則--------------黒体幅射 b. シュタルク効果------------磁場の効果 c. メスバウアー効果----------β線の共鳴吸収 d. ゼーマン効果--------------電場の効果 e.電子線の回折--------------物質波   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 16. 正しい組み合わせはどれか。 a. ラジオ波--------------------------NMR信号 b. 赤外線----------------------------サーモグラフィ c. SOR(シンクロトロン放射)---------中性子源 d. レーザ----------------------------非干渉光源 e.ラジオ波--------------------------温熱療法での加温   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 17. ボーアの水素原子模型について誤っているのはどれか。 a. 軌道電子の角運動量はプランク定数hを2πで割った値の整数倍である。 b. 軌道電子のエネルギーは主量子数の2乗に比例する。 c. K軌道は2個、L軌道は10個の電子を収容し得る。 d. 水素原子核と電子間のクーロン力は電子の軌道上の求心力を与える。 e.最も低いエネルギーの軌道半径は0.53オングストロームである。   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 18. 電子対生成について正しいのはどれか。 a. 光子のエネルギーが電子の静止エネルギーの2倍以上でなければ起こらない。 b. 連続エネルギー分布を持つ電子を放出する。 c. 起こる確率は光子のエネルギーと関係がない。 d. 起こる確率は原子番号の約2倍に比例して変化する。 e.光子エネルギーが2MeVの時、発生した陽電子のエネルギーは1. 02MeVである。   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 19. α線と物質との相互作用について誤っているのはどれか。 a. α粒子は軽いので物質中をほぼ直進する。 b. α粒子が大きい角度の散乱を受けるのは物質中の原子核との弾性散乱による。 c. α線の物質中での主なエネルギー損失過程は軌道電子との弾性散乱である。 d. 光子エネルギーが2MeVの時、発生した陽電子の運動エネルギーは1. 0  2MeVである。   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 20. u(質量数235、原子番号92)は中性子を捕獲して核分裂を起こす。核分裂でKr(質量数94、原子番号38)とBa(質量数139、原子番号56)と,ができた場合、中性子は何個でるか。 1. 1個 2. 2個 3. 3個 4. 4個 5. 5個 問題 21. 正しいのはどれか。 a. 電子と原子との衝突に伴う制動放射線の発生は、主に入射電子と原子の外殻電子との相互作用による。 b. 陽極がタングステンのエックス線管では、管電圧に関係なく単色のエネルギーのエックス線が発生する。 c. 制動放射線を物質に照射するとき単色エネルギーのエックス線は発生しない。 d. コンプトン散乱ではエックス線を直接には発生しない。   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 22. 単色エネルギーの電離放射線を放出しない現象はどれか。 1. 光電効果 2. 電子対生成 3. 内部転換 4. 軌道電子捕獲 5. チェレンコフ効果 問題 23. 人体筋肉組織の光子に対するエネルギー吸収について正しいのはどれか。 a. 水やMixDpがファントム材料として用いられる。 b. 10keVの光子では光電効果の方がコンプトン効果より大きい。 c. Co−60γ線では電子対生成は起こらない。 d. 10MVエックス線では電子対生成の方がコンプトン効果より大きい。   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 24. 正しいのはどれか。 a. 質量数が偶数の核磁気モーメントは0である。 b. 波源に相対的に近づくときは波の振動数が小さく、また遠ざかるときは大きく観察される現象をドプラー効果という。 c. 質量がmである物質の全エネルギーはmc2(cは光速)である。 d. 運動量pを持つ物質の波長はh/p(hはプランク定数)である。 e.エネルギーがhν(νは振動数)の電磁波の運動量はhν/cである。 問題 25. 正しい核反応はどれか。 a. 3H+2H ----------> 4He+n b. 14N+4He ---------> 17O+1H c. 65Cu+hν --------> 64Cu+n d. 197Au+n ---------> 198Au+hν   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて
44回(H.4.3,1992)
問題 11. 正しい組み合わせはどれか。 a. Stefan-Boltzmannの法則--------黒体幅射 b. Duane-Huntの法則--------------エックス線の波動性 c. Moseleyの法則-----------------特性エックス線 d. Geiger-Nuttallの法則----------β線 e.Rayleigh-Jeansの法則----------核磁気   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 12. 陽子、中性子および電子の質量をそれぞれ1.0073、1.0087及び0.0005(amu)とする場合C-12の質量欠損は何amuか。 1. 0.0059 2. 0.059 3. 0.099 4. 0.595 5. 0.99 問題 13. 関係のない組み合わせはどれか。 1. ゼーマン効果------------磁場 2. ドプラー効果------------粒子性 3. チェレンコフ効果--------光 4. シュタルク効果----------電場 5. トンネル効果------------α崩壊 問題 14. 10MVのエックス線の最短波長は何オングストロームか。 1. 0.062 2. 0.0124 3. 0.0031 4. 0.00124 5. 0.00062 問題 15. エックス線の発生について正しいのはどれか。 a. 管電流が増大すると最短波長は大きくなる。 b. 制動放射の最大エネルギーはターゲット物質に依存しない。 c. モリブデンのKエックス線はタングステンのそれよりエネルギーが低い。 d. 特性エックス線の発生とオージェ電子の放出とは競合する。 e.蛍光エックス線は連続スペクトルを示す。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 16. 正しいのはどれか。 a. γ線は原子核から発生するがエックス線は核外から発生する。 b. 中性子、中性微子および光子は電荷を持っていない。 c. 電子の静止質量はエネルギーに換算すると1. 02MeVである。 d. γ線は連続スペクトルである。 e.原子番号の大きい原子ほど光電吸収の頻度が高い。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 17. 単色エネルギーの電子はどれか。 1. 対生成電子 2. β-崩壊電子 3. 光電効果放出電子 4. 内部転換電子 5. コンプトン散乱電子 問題 18. オージェ電子を放出する可能性があるのはどれか。 a. 電子捕獲 b. 内部転換 c. 外殻電子の電離 d. メスバウアー効果 e.光電効果   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 19. 物質が同じとき正しいのはどれか。 1. 質量減弱係数≦質量エネルギー転移係数≦質量エネルギー吸収係数 2. 質量減弱係数≦質量エネルギー吸収係数≦質量エネルギー転移係数 3. 質量エネルギー吸収係数≦質量減弱係数≦質量エネルギー転移係数 4. 質量エネルギー吸収係数≦質量エネルギー転移係数≦質量減弱係数 5. 質量エネルギー転移係数≦質量エネルギー吸収係数≦質量減弱係数 問題 20. 電子と物質との相互作用に関して正しいのはどれか。 a. 原子の励起に消費されるエネルギーは衝突損失である。 b. 衝突損失は主に原子核との相互作用に起因する。 c. 全質量阻止能は物質の原子番号が大きい程大きい。 d. 同一物質の質量衝突阻止能は密度が大きいほど大きい。 e.空気に対する水の質量衝突阻止能の比はエネルギーが高いほど大きい。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 21. 核スピン量子数について正しいのはどれか。 a. 陽子は0と+1/2である b. 中性子は0である c. 奇数個の核子を含む核は一般に(1/2×奇数)である d. 偶数個の核子を含む核は一般に0か1である e.陽子と中性子の数が共に偶数である核は一般に0である   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 22. 誤っているのはどれか。 a. 核異性体転移では原子番号と質量数は共に変わらない b. β+壊変しても質量数は変わらない c. β-壊変しても原子番号は変わらない d. α崩壊では質量数は2減少する e.K軌道電子捕獲では質量数は変わらない   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 23. ある放射性核種の放射能を測定したところ、初期値がA(Bq)、半減期がT秒であった。1崩壊で1個の放射線を放出する場合、この元素の初期原子量は何個か。 1. 0.693/AT 2. 0.693AT 3. AT/0.693 4. 0.693A/T 5. T/0.693A 問題 24. 1個の核分裂で約200MeVのエネルギーが放出される。1Wの熱出力を得るためには毎秒何個の核分裂が必要か。 1. 3.1×10^7 2. 3.1×10^8 3. 3.1×10^9 4. 3.1×10^10 5. 3.1×10^11 問題 25. 正しいのはどれか。 a. ラジオ波は生体深部を非侵襲性的に加温するためによく用いられる。 b. 10MV以上の治療用リニアックでは光核反応に注意しなければならない。 c. 陽電子の静止にともなう2個の消滅放射線は任意の方向に放出される。 d. サーモグラフィでは紫外線を測定することにより温度分布が観測される。 e.エネルギーは質量と等価である。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e
45回(H.5.3,1993)
問題 11. y=0.15sin100(x−10t)で表される波動について正しいのはどれか。但し、x,yは直交座標(単位はm)、tは時間(sec)である。 a. この波動は横波である b. 波長は100mである c. 波数は0.0628/mである d. 周波数は159Hzである   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 12. 原子の電子状態について正しいのはどれか。 a. 波動関数によって記述される。 b. 主量子数n、方位量子数l及び磁気量子数mによって決まる。 c. 方位量子数lは0,1,・・・・,nの値をとる。 d. パウリの排他律には従わない。 e.磁気量子数mは−l、−l+1・・・,0,・・・l−1,lの値をとる。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 13. 核力について正しいのはどれか。 a. クーロン力と同じ性質の力である。 b. 中性子間でも働く力である。 c. 原子の質量欠損と関連がある。 d. 中間子と関連がある。 e.核子1個あたりの結合エネルギーは原子番号によって変わらない。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 14. 誤っているのはどれか。 1. 原子核の全角運動量は核子の軌道角運動量とスピン角運動量との和である。 2. 陽子のスピン角運動量の量子数は1/2である。 3. 中性子のスピン角運動量の量子数は1/2である。 4. 陽子と中性子とは同じ磁気モーメントをもつ。 5. 全角運動量が0の核は磁気モーメントも0である。 問題 15. 核崩壊について正しいのはどれか。 a. α崩壊の娘核種とα粒子との運動エネルギーに分配される。 b. β崩壊のエネルギーの大部分はβ粒子と中性微子とに分配される。 c. 軌道電子捕獲では核内の陽子1個が中性子1個に変換する。 d. 核異性体は原子番号と核のエネルギー準位とは同じであるが質量数は異なる。 e.内部転換によりβ線が放出される。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 16. 電離放射線の種類と性質について正しいのはどれか。 a. 粒子放射線と電磁放射線の2つの呼び方がある。 b. 荷電粒子は直接電離性であり、中性の粒子は間接電離性である。 c. 粒子線は波動性と粒子性を持つ。 d. γ線は可視光線に比べて波長が長い。 e.γ線は粒子性を持たない。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 17. エックス線とγ線について誤っているのはどれか。 1. エックス線は核外現象により発生し、γ線は核内現象により発生する。 2. 両者の区別は波長の長短或いはエネルギーの大小による。 3. 両者はフォトンであるという共通点を持つ。 4. エックス線の発生する方向は電子がターゲットに衝突する方向に依存する。 5. γ線は放射性物質から等方向に放射される。 問題 18. 連続エックス線の発生について正しいのはどれか。 1. 発生する最大エネルギーはMoseleyの法則で与えられる。 2. 高速電子が原子核の近くを通るときに発生する。 3. 発生効率は高速電子の運動エネルギーの大小による。 4. モリブデンターゲットのエックス線管からは発生しない。 5. 管電流の増大で最短波長は短波長側に移動する 問題 19. 特性エックス線に関係ないものはどれか。 1. 光電効果 2. 内部転換 3. 線スペクトル 4. オージェ電子 5. 弾性散乱 問題 20. エックス線の線質を表現するものとして用いられないものはどれか。 a. 化学的効果の度合い b. エネルギースペクトル c. 半価層 d. 管電圧 e.生物学的効果の度合い   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 21. コンプトン散乱について正しいのはどれか。 a. 散乱されるフォトンの中に入射フォトンより波長の短いフォトンが含まれている。 b. エネルギー保存の法則と運動量保存の法則とにより説明ができる。 c. 入射フォトンのエネルギーが大きくなると反跳電子が得るエネルギーの割合が大きくなる。 d. 前方に散乱される光子ほどエネルギーが高い。 e.散乱されるフォトンの進行方向が入射フォトンの進行方向と同じになるに従って反跳電子の得るエネルギーも大きくなる。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 22. 電子の衝突阻止能で誤っているのはどれか。 1. 水中で電子のエネルギーが0.1keVから1MeVの範囲では、電子のエネルギーが大きくなるに従って大きくなる。 2. 衝突阻止能の中には放射損失の寄与が含まれる。 3. 物質の平均励起エネルギーに関係する。 4. 10MeV以上の電子では密度効果の補正が必要である。 5. 線阻止能の値は物質の密度に比例する。 問題 23. 中性子について正しいのはどれか。 a. 質量を持つ粒子線であるので吸収線量分布にはブラッグピークがある。 b. 中性子には寿命が存在する。 c. 原子核と弾性散乱、或いは非弾性散乱を起こす。 d. 速中性子の減速材として重水やグラファイトが用いられる。 e.速中性子は加速器で加速することにより直接得られる。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 24. 関連のない組み合わせはどれか。 a. 質量エネルギー吸収係数----- α線 b. 全質量阻止能--------------- 電子線 c. 質量減弱係数--------------- エックス線 d. 照射線量------------------- γ線 e.カーマ--------------------- 重イオン線   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 25. 直接に関係の無い組み合わせはどれか。 a. 比電離------------------------ブラッグ曲線 b. 高エネルギー電子線------------多重散乱 c. 中性子------------------------阻止能 d. 光電効果----------------------反跳電子 e.γ線--------------------------非弾性散乱   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e
46回(H.6.3,1994)
問題 11. A項がB項より波長が長い電磁波はどれか。   <A項>         <B項> 1.  治療用リニアック線    診断用エックス線 2.     γ線           赤外線 3.    可視光線         マイクロ波 4.    遠赤外線          紫外線 5.    赤外線   VHFテレビ電波 問題 12. 誤っているのはどれか。 1. ハイゼンベルグ----------中性子の発見 3. アインシュタイン--------光電効果の説明 4. ド・ブローイ------------物質波の提唱 5. フェルミ----------------β崩壊理論の確立 問題 13. 超音波の性質について誤っているのはどれか。 1. 生体中では主に縦波である。 2. 骨中の速度は軟部組織中の速度より速い。 3. 超音波は生体中の密度が変化する部分で反射する。 4. 波長が長いほど指向性が良くなる。 5. ドップラー効果がみられる。 問題 14. 正しいのはどれか。 1. 運動量pをもつ粒子の波長はp/hである。hはプランク定数である 2. 1keVの光子の波長は12. 4オングストロームである。 3. γ線の波長は運動量に比例する。 4. 1eVは1. 6×10-17Jに等しい。 5. β線は共鳴吸収をする。 問題 15. 正しい組み合わせはどれか。 a. カーマ----------------------J/kg b. 線量当量--------------------J・kg c. 質量エネルギー吸収係数------kg/m2 d. 線エネルギー付与------------J/m e.エネルギーフルエンス--------J/m2   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 16. 崩壊定数について正しいのはどれか。 1. 37GBqのラジウム原子核が1秒間に崩壊する数である。 2. 37GBqの放射性物質が単位時間に崩壊する原子核数である。 3. 個々の原子核が崩壊するまでの時間を全原子核数で除したものである。 4. 放射性物質が単位時間に崩壊した原子核数を全原子核数で除したものである。 5. 単位時間に崩壊した親核種の原子核数を娘核種の原子核数で除したものである。 問題 17. 連続スペクトルの電子を直接放出する可能性があるのはどれか。 a. 軌道電子捕獲 b. 核異性体転移 c. 陽電子崩壊 d. 電子対生成 e.内部転換   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 18. 原子番号と関係の無いのはどれか。 1. 固有エックス線のエネルギー 2. 制動エックス線の最短波長 3. エックス線の選択吸収 4. エックス線の減弱係数 5. エックス線の発生効率 問題 19. 水に入射する光子の相互作用について誤っているのはどれか。 1. 光電効果はコンプトン効果より低いエネルギー領域で起こる。 2. 質量減弱係数の大きさは相互作用の強さを表している。 3. 電子対生成はコンプトン効果より高いエネルギー領域で起こる。 4. コンプトン散乱断面積は光子のエネルギーの変化に対して変化する。 5. 電子対生成と三対子生成に必要な最低エネルギーは同じである。 問題 20. 光子と物質の相互作用で直接関係のあるのはどれか。 a. 制動放射 b. 実効飛程 c. 消滅放射線 d. 光核反応 e.トムソン散乱   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 21. 80keVの光子がタングステンに対し光電効果を起こしたタングステンのK軌道とL軌道の結合エネルギーをそれぞれ69.5keV、10.9keVとすると光電子の運動エネルギーTとKα線のエネルギーEαとは何keVになるか。 T(keV)   Eα(keV) 1. 10.5     10.9 2. 10.5     58.6 3. 69.1     69.5 4. 80.0     58.6 5. 80.0     69.6 問題 22. 誤っているのはどれか。 1. 6MeVの電子は水中でチェレンコフ光を発生する。 2. 衝突阻止能に対する放射阻止能の比は原子番号の大きい物質ほど大きい。 3. 10MeVの電子線の鉛中のエネルギー損失では制動放射の寄与が小さい。 4. 質量衝突阻止能は物質の電子密度に比例する。 5. γ線のLETは二次電子の阻止能に関係する。 問題 23. 荷電粒子線と関係の無いのはどれか。 a. δ線 b. 弾性散乱 c. 捕獲γ線 d. 線減弱係数 e.比電離   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 24. 磁気共鳴について正しいのはどれか。 a. 生体内の核磁気共鳴現象と生体磁気信号とは密接な関係がある。 b. 陽子、中性子のスピン角運動量は共に1/2である。 c. 原子核の磁気モーメントは核の全角運動量に関係する。 d. 磁気モーメントの歳差運動の周波数は外部磁場の強さに比例する。 e.31Pは核磁気共鳴装置で測定できない元素である。   1. a,b,c  2. a,b,e  3. a,d,e  4. b,c,d  5. c,d,e 問題 25. レーザーについて誤っているのはどれか。 1. インコヒーレント光である。 2. 誘導放出を利用している。 3. 高指向性の光である。 4. コンピューテッド・ラジオグラフィー(CR)に使われている。 5. 半導体レーザーがある。
47回(H.7.3,1995)
問題 11. 誤っているのはどれか。 1. レントゲンによるエックス線の発見は放電管で行われた。 2. クーリッジ管はクーリッジによって考察された。 3. ガス管球はエックス線出力が大きい。 4. 現在一般に使用されているエックス線管は熱陰極型管球である。 5. シンクロトロン放射(SOR)はエックス線源として用いられる。 問題 12. エックス線の線質について誤っているのはどれか。 1. 半価層は散乱線が測定器に入射しない条件で測定する。 2. 単色エックス線では第1半価層と第2半価層とは同じである。 3. 実効エネルギー(keV)と実効電圧(kV)との値は同じである。 4. ろ過によって実効エネルギーが小さくなることを硬くなるという。 5. 実効波形によって変わる。 問題 13. 電子について謝っているのはどれか。 1. 質量衝突阻止能は軟部組織と空気とではほとんど同じである。 2. 質量衝突阻止能は1MeV以下では電子の速度が大きいほど小さい。 3. 質量衝突阻止能は10MeV以上では空気より水が大きい。 4. 水中では500keVの電子はチェレンコフ放射を起こす。 5. 放射損失は原子番号の大きい物質ほど大きい。 問題 14. L殻電子のとり得る量子数の組み合わせはどれか。 主量子数(n) 方位量子数(l) 磁気量子数(m1) スピン量子数(ms) 1.   1       0        0        1/2 2.   2       1       -1        -1/2 3.   2       1        1         0 4.   2       0       -1        1/2 5.   3       1        1       -1/2 問題 16. 体重60kgの人の全身に4Gyのエックス線を照射した。エックス線のエネルギーが全て熱になり、熱の放散が無いと仮定したとき体温の上昇は何Kか。ただし、人体の比熱は4.2×10^3J/(kg・K)とする。 1. 1×10 2. 1×100 3. 1×10-1 4. 1×10-2 5. 1×10-3 問題 17. 放射線の単位で正しいのはどれか。 a. 照射線量:Bq b. 吸収線量:C/kg c. 線量当量:Sv d. LET  :keV/μm e. 放射能 :Gy   1. a,b  2. a,e  3. b,c  4. c,d  5. d,e 問題 18. 原子の構造と関係ないのはどれか。 1. デュエン−ハントの法則 2. ゼーマン効果 3. プランク定数 4. リュードベリ定数 5. パウリの排他原理 問題 19. 原子核の結合エネルギーに関係ないのはどれか。 1. 核の体積効果 2. 核の表面効果 3. 核子間のクーロン効果 4. リチャードソン効果 5. 原子と中性子との対称効果 問題 20. 核子あたりの結合エネルギーが最も大きいのはどれか。 1. U-238 2. Ra-226 3. Mn-55 4. F-19 5. He-4 問題 21. 半減期が8日の放射性核種がある。この核種の原子数が1/eに減衰するのは何日後か。ただし、eは自然対数の底とする。 1. 2日 2. 4日 3. 6日  4. 8日 5. 12日 問題 22. 永続平衡が成り立つとき正しいのはどれか。 a. 親核種の放射能が娘核種と等しい。 b. 親核種の半減期が娘核種に比べ十分に大きい。 c. 親核種と娘核種との原子数が同じである。 d. 親核種と娘核種との壊変形式が同じである。   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 23. 半減期T(s)、放射能Q(Bq)、質量数Aの放射性核種の質量は何gか。ただし、アボガドロ数をN(mol-1)とする。 1.  ATQ/N 2.  0.693A/TQN 3.  AT/0.693QN 4.  0.693QN/AT 5.  ATQ/0.693N 問題 24. 核磁気共鳴について正しいのはどれか。 a. 生体に静磁場を与えると巨視的な磁化が生ずる。 b. C-12の原子核は固有磁気モーメントを持っている。 c. 磁気モーメントの歳差運動の周波数は外部磁場の大きさに比例する。 d. 磁気モーメントの運動は外部のコイルに誘起される信号で観察できる。   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて 問題 25. 音響インピーダンスに関係するのはどれか。 a. 周波数 b. 媒質の密度 c. 音速 d. 振幅   1. a,c,dのみ  2. a,bのみ  3. b,cのみ  4. dのみ  5. a〜dのすべて
48回(H.8.3,1996)
問題 11. エックス線管中でフィラメントから放出された電子が管電圧100kVで加速された。電子が受ける力は何Nか。ただし、フィラメント・陽極間の距離は5cm、電子の電荷は1.6×10^-19Cとする。 1. 5.0×10^-19 2. 8.0×10^-14 3. 3.2×10^-13 4. 1.6×10^-12 5. 7.6×10^-12 問題 12. 原子について誤っているのはどれか。 1. 主量子数(n)は原子のエネルギーを決定する因子である。 2. 内部量子数(j)は原子全体の角運動量を決定する。 3. 方位量子数(l)は軌道電子の角運動量を決定する。 4. スピン量子数(s)は1/2または-1/2である。 5. 磁気量子数(m_l)はl+1個存在する。 問題 13. 誤っているのはどれか。ただし、hはプランクの定数、cは光速、 m_0は粒子の静止質量である。 1. 振動数はνの光子の運動量はhν/cである。 2. 運動量pをもつ粒子のド・ブローイ波長はh/pである。 3. 質量がmの粒子の全エネルギーはm_0C^2と運動エネルギーの和である。 4. 速度vで運動している粒子の質量はm=m_0/√(1-(v/c)^2)である。 5. 速度vの粒子の運動エネルギーは(1/2)m_0v^2である。 問題 14. 図は137_55Csの壊変形式を示す。正しいのはどれか。 a. 137_55Csは陽電子崩壊により137_56Baとなる。 b. 放出されるβ線の最大エネルギーは1.17MeVである。 c. 137m_56Baは核異性体転移により137_56Baとなる。 d. 放出されるγ線のエネルギーは0.622MeVである。 e. 放出される内部転換電子エネルギーは0.662MeVである。 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e 問題 15. 磁束密度がB=0.5Tのとき1Hは21.3MHzで核磁気共鳴を起こす。磁束密度がB=1.5Tの時の共鳴周波数は何MHzか。 1. 2.4 2. 7.1 3. 21.3 4. 63.9 5. 192 問題 16. 核磁気共鳴装置で測定できる元素はどれか。 a. 31_15P b. 1_1H c. 32_16S d. 12_6C e. 16_8O 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e 問題 17. 超音波に関係のないのはどれか。 1. 縦波 2. 音響インピーダンス 3. キャビテーション 4. マクスウェルの方程式 5. 衝撃波 問題 18. 電子の質量衝突阻止能を決定する因子でないのはどれか。 1. 衝突する物質の原子の原子量 2. 衝突する物質の原子の質量数 3. 衝突する物質の化学的性質 4. 電子の静止質量 5. アボガドロ数 問題 19. エックス線と物質との相互作用で光電効果により放出されるのはどれか。 a. 光電子 b. オージェ電子 c. 特性エックス線 d. 反跳電子 e. 熱電子 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e 問題 20. コンプトン効果について誤っているのはどれか。 1. 散乱光子のエネルギーは入射光子のエネルギーより低い。 2. 入射光子の進行方向に近い方向の散乱光子ほどエネルギーが高い。 3. 入射光子のエネルギーが高いほど散乱光子は入射光子の進行方向に多く散乱される。 4. 入射光子と散乱光子のエネルギーの差は入射光子のエネルギーに依存する。 5. 反跳電子の角度は散乱光子の角度より大きい。 問題 21. 放射線の線質に関係あるのはどれか a. 線エネルギー付与 b. 線減弱係数 c. 質量エネルギー転移係数 d. 質量エネルギー吸収係数 1. a,c,dのみ 2. a,bのみ 3. b,cのみ 4. dのみ 5. a〜dのすべて 問題 22. 正しいのはどれか。 1. 管電圧が120kVのときエックス線の実効エネルギーは120kVである。 2. 阻止エックス線の照射線量率は管電圧に比例する 3. 管電圧が70kVのときタングステンターゲットから特性エックス線は発生しない。 4. 管電圧が124kVのとき発生するエックス線の最短波長は10^(-11)mである。 5. 阻止エックス線の第1半価層は第2半価層に等しい。 問題 23. 単色エックス線の細いビームが厚さ5mmの物質を通過したら線量率が 1%に減弱した。このエックス線の半価層は約何mmか。 ただし、log_(10)2=0.3とする。 1. 0.85 2. 0.75 3. 0.60 4. 0.50 5. 0.40 問題 24. エックス線管について誤っているのはどれか。 1. エックス線のスペクトルは管電圧に依存する。 2. ターゲットの原子番号が大きいほどエックス線のエネルギーは大きい。 3. ターゲットは融点の高い物質を用いる。 4. ターゲットに当てる電子ビームの電流を2倍にすると線量も2倍になる。 5. ターゲットは熱伝導度の大きな金属で埋め込まれている。 問題 25. 中性子について誤っているのはどれか。 1. 熱中性子のエネルギーは約10eVである。 2. 速中性子は弾性散乱によって反跳原子核をつくる。 3. ボロンは熱中性子の遮へいに用いる。 4. 治療用リニアックでは15MV異常の光子により中性子が発生する。 5. 中性子は間接電離性粒子である。
49回(H.9.3,1997)
問題 11. 物理定数の単位で誤っているのはどれか。 1. 電気素量 : C 2. アボガドロ数 : mol^(-1) 3. ファラデー定数 : C・mol^(-1) 4. 断面積(バーン) : m^2 5. プランク定数 : J・s^(-1) 問題 12. 誤っているのはどれか。 1. 原子質量単位uは12C原子の質量を12uとして定義している。 2. u単位で表された陽子の質量は中性子の質量に等しい。 3. 1グラム分子の物質中に含まれる分子の数は物質によらず一定である。 4. u単位で表された1原子の質量の数値を原子量という。 5. 原子量Aの元素物質のAグラムをその物質の1グラム原子という。 問題 13. 単位で正しいのはどれか。 a. 線減弱係数 : m^(-1) b. カーマ : J・m^(-3) c. 照射線量 : J・kg^(-1) d. 吸収線量 : C・kg^(-1) e. 粒子フルエンス : m^(-2) 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e 問題 14. 連続エネルギースペクトルを示すのはどれか。 1. β^+壊変の陽電子 2. 内部転換電子 3. オージェ電子 4. γ線 5. α線 問題 15. 半減期2分で質量数15の放射性核種が1.8×10^(-12)gある。このときの放射能は何Bqか。 ただし、log_(10)2は0.693、アボガドロ数は6×10^(23)とする。 1. 2.7×10^(34) 2. 2.5×10^(10) 3. 8.7×10^8 4. 4.2×10^8 5. 1.2×10^(-39) 問題 16. 核反応について誤っているのはどれか。 1. (n,p)反応にしきい値がある。 2. 反応の前後で質量数、電荷および運動量が保存される。 3. (p,p')反応は陽子の非弾性散乱を表す。 4. 原子の軌道電子は無視できる。 5. 反応の起こる確率は入射粒子のエネルギーによらず一定である。 問題 17. 核融合反応 D+T→He+n によって放出されるエネルギーは何MeVか。 ただし、各粒子の質量は原子質量単位でDは2.014、Tは3.016、Heは4.002、nは1.009、1原子質量に相当するエネルギーは930MeVとする。 1. 0 2. 0.02 3. 18 4. 930 5. 9,338 問題 18. 正しいのはどれか。 1. 素粒子とは陽子、中性子、電子および光子である。 2. クォークは電荷を持たない。 3. π中間子はπ^+とπ^-の2種類である。 4. 中性子には反中性子が存在する。 5. クォークと電子の質量は等しい。 問題 19. 電子について正しいのはどれか。 1. 磁場では直進する。 2. 回折する。 3. 質量衝突阻止能は物質の種類によらない。 4. 磁気モーメントを持たない。 5. 放射損失は物質の原子番号が大きいほど少ない。 問題 20. エネルギーが23MeVの電子の質量は静止質量の約何倍か。 1. 46 2. 45 3. 23.5 4. 22.5 5. 46×10^(-3) 問題 21. 誤っているのはどれか。 1. 水素の原子核は磁気モーメントを持つ。 2. 磁気モーメントの歳差運動の周波数は外部磁場の大きさに反比例する。 3. 原子番号と質量数とが偶数の元素の核スピンはゼロである。 4. 磁気モーメントは歳差運動の周波数の電磁波を発生する。 5. 磁気モーメントの運動は外部のコイルに誘起される信号で観察できる。 問題 22. 超音波とエックス線とに共通するのはどれか。 1. 真空中を伝播する。 2. 波動方程式で表現できる。 3. 気体を電離する。 4. 反射波により像を得る。 5. 発生源は検出器を兼ねている。 問題 23. 最短波長が2.48×10^-4(nm)のエックス線の管電圧は何MVか。 1. 5,000 2. 500 3. 50 4. 5 5. 0.5 問題 24. エックス線と関係ないのはどれか。 1. 質量減弱係数 2. 質量エネルギー吸収係数 3. 質量阻止能 4. 照射線量 5. 線エネルギー付与 問題 25. 10MeVの光子と水との相互作用の主なものはどれか。 1. 光電効果 2. コンプトン効果 3. 電子対生成 4. 光核反応 5. 干渉性散乱
50回(H.10.3,1998)
問題 11 誤っている組合せはどれか 1. モーズレーの法則 ――― 制動エックス線 2. ド・ブローイ波 ――― 物質波 3. トンネル効果 ――― α線 4. プランクの量子仮説 ――― 黒体輻射 5. ボーアの模型 ――― 水素原子 問題 12 運動中の電子の質量が静止質量の3倍のとき、電子の速さは真空中の光の速さの約何倍か。 1. 0.09 2. 0.67 3. 0.89 4. 0.94 5. 1.06 問題 13 振動数が2.43×10^21(s^-1)の光子のエネルギーは何MeVか。 ただし、プランク定数は6.6×10^-34(J・s)とする。 1. 1.0 2. 1.6 3. 10 4. 16 5. 25 問題 14 元素の化学的安定性と最も関係のあるのはどれか。 1. 中性子数 2. 最外殻の電子数 3. 質量数 4. 質量数と電子数との和 5. 光子数 問題 15 90Srは半減期29年で90Yに壊変し、また90Yは半減期64時間で90Zrに壊変する。 はじめに90Srが10^1010Bqあったとすれば58年後における90Yの放射能は何Bqか。 1. 1.25×10^10 2. 0.75×10^10 3. 0.50×10^10 4. 0.25×10^10 5. 0.10×10^10 問題 16 正しいのはどれか。 1. β壊変のとき原子核からはニュートリノが放出される。 2. 電子の静止エネルギーは0.001MeVである。 3. コンプトン散乱によって放出される2次電子の最大エネルギーは 入射光子のエネルギーに等しい。 4. 中性子はβ+壊変で陽子に変わる。 5. 陽子は同じエネルギーのα粒子に比べてLETが大きい。 問題 17 光子と物質との相互作用について誤っているのはどれか。 1. 光電効果は光電子と特性エックス線の放出を伴う。 2. 1MeVのγ線と生体との相互作用のうち、主なものはコンプトン散乱である。 3. 電子対生成は光子のエネルギーが1.02MeV以上で起こる。 4. 線減弱係数は光子が単位長さの物質を通過するとき、その物質との相互作用を起こす確率である。 5. 質量エネルギー吸収係数と質量エネルギー転移係数とは等しい。 問題 18 コンプトン散乱について正しいのはどれか。 1. 散乱光子の中には入射光子の振動数より大きいものが含まれる。 2. 入射光子のエネルギーが大きいほど反跳電子のエネルギーも相対的に大きい。 3. 散乱光子と入射光子の進行方向が近くなるほど反跳電子のエネルギーも相対的に大きい。 4. 入射光子の進行方向に近い角度の散乱光子ほどエネルギーが小さい。 5. エネルギー保存の法則と運動量保存の法則とでは説明できない。 問題 19 半価層について正しいのはどれか。 1. 物質中の吸収線量の測定によって求められる。 2. 照射野は出来るだけ大きくして測定する。 3. 制動放射エックス線の場合、第1半価層は第2半価層より大きい。 4. 特性エックス線の場合、均質係数(均等度)は1に近い。 5. 散乱腺の寄与も測定値に含まれるよう考慮して決定する。 問題 20 1. K殻特性エックス線の方がL殻特性エックス線よりエネルギーが低い。 2. 特性エックス線の振動数は物質の原子番号が大きいほど大きい。 3. Kβ線の方がKα線よりエネルギーが小さい。 4. K殻特性エックス線のエネルギーは物質の質量数によらず一定である。 5. 特性エックス線とエネルギーの同じ制動放射線は発生しない。 問題 21 電子と物質との相互作用で誤っているのはどれか。 1. 弾性散乱では入射電子の進行方向が変化する。 2. 衝突損失は励起または電離により消費されるエネルギーである。 3. 衝突損失は入射電子のエネルギーが低いほど小さくなる。 4. 放射損失は物質の原子番号が高いほど大きくなる。 5. 放射損失は制動放射によって奪われるエネルギーを含んでいる。 問題 22 正しいのはどれか。 1. 生体内磁気の強度分布は核磁気共鳴の強度分布と関係がある。 2. 超音波の生体内での進行速度の変化の分布は密度の分布とは無関係である。 3. 高エネルギー光子による生体内吸収線量は電子密度が大きいほど大きい。 4. 超音波は真空中を通過する。 5. 低エネルギー電子線と光子の伝播速度は等しい。 問題 23 放射線と物質との相互作用で誤っているのはどれか。 1. α線の空気中の比電離はα粒子が停止する寸前に急激に上昇する。 2. β線が物質中で電離作用によって生じる2次電子をδ線と呼ぶ。 3. 陽電子はエネルギーを消耗して停止するとき陰電子と結合する。 4. 光電効果では原子番号の増大と共に生起確率が急激に増加する。 5. チェレンコフ放射は透明な媒質中を通過する高エネルギー光子により起こる。 問題 24 誤っているのはどれか。 1. 吸収線量はあらゆる電離放射線に適用できる物理量である。 2. 照射線量はエックス線およびγ線に適用できる物理量である。 3. W値は気体の分子が電離されるとき1イオン対を作るのに必要な平均エネルギーである。 4. 粒子フルエンスは球に入射する粒子数である。 5. カーマは直接電離放射線のみに用いられる。 問題 25 単位で誤っているのはどれか。 1. W値 : J・kg-1 2. 質量阻止能 : J・m^2・kg^-1 3. 質量減弱係数 : m^2・kg^-1 4. 線エネルギー付与 : J・m^-1 5. 放射能 : s^-1
最初に戻る
RETURN TO SUZUKI's HOME PAGE