◆今回のAAPM&RのAnnual Assemblyは，ハワイのヒルトン・ハワイアン・ビレッジとハワイ・コンベンション・センターにおいて，2006年11月9日から12日の4日間開催されました．

◆藤田リハからは才藤教授，馬場教授（衛生学部），鈴木助教授（七栗）と私（近藤）の４名が参加しました．才藤先生は，Educational programの一つである”East Meets West: Rehabilitation of Swallowing: Japanese and American Approaches”で講演され，馬場先生と鈴木先生と私は，Posterでの発表となりました．

◆下記の才藤先生の講演では，最初にPalmer先生が，嚥下リハに対する生理学的なアプローチのお話をされ，その後，才藤先生が日本における摂食障害のマネージメントとその展望に関して述べられ，最後に再度Palmer先生がお話しされるという順序でした．

◆Palmer先生が「米国では，嚥下障害に対するリハが発症後早期に集中しており，慢性期に対してのアプローチが医療経済的に理由から不足している」と述べておられたのが印象的でした．

◆Educational Programは「骨関節疾患の治療」，「神経疾患のリハ」，「運営とリーダーシップ」と「リハビリテーショントピックス」の４つの枠組みになっており，私（近藤）は，主に小児関係のプログラムを聞かせてもらいました．

◆一人の脳性麻痺児の一回の治療に使われるボートックスの量が，6年前にAACPDMに参加した時の倍以上となっており，驚きました．もちろん日本で痙性斜頚などに使える量も軽く超えています．

◆おそらく近い将来，日本でも脳性麻痺児に対するボツリヌス菌毒素の治療が認可されると思いますが，その時に十分な量が使用許可されるか，少し不安になりました．

◆開催期間中，種々のレセプションがありましたが，全米の21大学が一同に会して行うAlumni Receptionは特に盛会でした．

◆学会最終日の午前中は，観光にでかけましたが，最後に立ち寄ったのが，「この木なんの木，気になる木」の“日立の樹”です．この樹のそばでの記念撮影が，学会の一つの締めくくりであったような気がします．

藤田リハビリ部門からの講演・発表演題

1．Saitoh E: Lecture Rehabilitation of Swallowing: Japanese and American Approaches. The 67th Annual Assembly of American Academy of Physical Medicine & Rehabilitation, 2006, Hawaii, USA

2．Suzuki T, Sonoda S, Saitoh E, Okazaki H, Nagai S, Tanino G: Outcome of stroke rehabilitation using orthoses in convalescence ward in Japan. The 67th Annual Assembly of American Academy of Physical Medicine & Rehabilitation, 2006, Hawaii, USA

3．Baba M, Ozeki Y, Saitoh E, Yokoyama M: Rehabilitation outcome of dysphagia due to brain stem disorder. The 67th Annual Assembly of American Academy of Physical Medicine & Rehabilitation, 2006, Hawaii, USA

4．Kondo I, Hosokawa K, Iwata M, Saitoh E: Late phase of revalidation process for Gross Motor Function Classification System in Japan. The 67th Annual Assembly of American Academy of Physical Medicine & Rehabilitation, 2006, Hawaii, USA