第26回
日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会
日 時:平成22年2月6日(土)10:00〜
場 所:大正製薬株式会社 名古屋支店
名古屋市千種区千種2-17-18 TEL:(052)733-8112
(地下鉄桜通線:吹上駅下車徒歩12分,JR中央線:鶴舞駅下車15分)
(全館禁煙のためご協力願います)
◎発表時間:発表7分(発表時間を厳守してください),質疑3分.
◎当日,会場にて下記受付をいたします.
1)発表形式はPCによるプレゼンテーションのみとします.
[Windowsで動画の無い場合] Windows で作成された発表データをCD-RWやUSBで持ち込むこと
はコンピューターウイルスの感染リスクがある為,CD-Rでのファイル提出を推奨します.
発表40分前には受付に提出してください.ソフトはPower Pointで作成してください.
ファイル形式は,Power Point 2003 for Windows でお願いします.
[Windowsで動画のある場合] ご自分のPCをお持ち込み下さい.コンセント用電源アダプタを
ご用意ください.
[Macintoshの場合] ご自分のPCをお持ち込み下さい.出力端子接続アダプタおよびコンセント用
電源アダプタをご用意ください.
2)演題抄録(A4サイズ1枚に収まるようにワープロにて400字以内の抄録,3語以内のkey
wordsをつけてください)をご提出ください.
◎日本リハビリテーション医学会専門医・認定臨床医生涯教育単位の取得について
1)本地方会参加により10単位が認定されます.
2)本地方会の筆頭演者は10単位が履修できます.
当番幹事:野田幸男
〒421-1311 静岡県静岡市葵区富沢1405
静岡リハビリテーション病院 リハビリテーション科
TEL:054-270-1221 / Fax:054-270-1228
E-mail:YN2222@KT.RIM.OR.JP
地方会
一般演題 10:00-12:00 受付開始9:30
座長:静岡医療福祉センター 森山明夫
1.長野県の通園施設におけるリハビリテーションの現状
1長野県立こども病院リハビリテーション科
2長野県立こども病院神経科
1原田由紀子,1河野千夏,2平野 悟,1笛木 昇
長野県の通園施設(知的障害児通園,児童デイサービス, 重症心身障害児者通園)における,
通園者の障害別内訳,療法士(PT,OT,ST)の配置とリハ内容,リハの問題点を把握し,医療機
関との連携を図ることを目的にアンケートを行った.療法士配置は法的には認められていない
が,多くの施設で療法士を配置していた.高いリハ需要,療法士不足,リハ方針を決定する医
師の不在,医療機関との連携のとりづらさの問題が明らかになった.
2.療育と特別支援教育
信濃医療福祉センター
朝貝芳美
平成19年より障害のある児童生徒1人1人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行ない, 従来の特殊教育の対象だけでなく,発達障害も含める特別支援教育が実施され,医療と教育の
連携は益々重要になってきている.障害児教育の歴史と医療的ケア,連携の現状と課題について
報告する.
3.ユニバーサルデザインとしての赤信号視認テスト
本郷眼科・神経内科
高柳泰世
私が色覚異常者の能力評価に関心を持ったのは1973年眼科学校医に就任した時である.検査
表うちの1表が正常者には読めないが,色覚異常者には一様に4の数字に見える.明度の違いで
書かれているからで,誤読者の優れた能力と感じた.その後の研究で,明度識別能に関しては
第1色盲(P)が最も優れていることを発表した.今回九州産業大学落合太郎教授が開発した
赤信号が色覚異常者には識別出来,健常者にはさりげなく赤にしか見えないことを検証する機会
を得たので報告する.
4.包括的リハビリテーションアプローチを行った関節リウマチ患者の一例
慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
田代祥一,山田 深,伏屋洋志,阿部玲音,大田哲生,木村彰男
十年前に関節リウマチを発症した後,リウマチ専門医によるエビデンスに基づいた通常の薬物
治療を拒否し続け,民間療法のみを施行されてきた患者が,ADL及び歩行障害等に対するリハビ
リテーションを希望して当院を受診した.患者教育や生活指導に始まり,DMARDsなどの薬物治
療の導入を含めた包括的チームアプローチを行い,良好なコンプライアンスを得たので報告する.
座長:静岡県立静岡がんセンター 田沼 明
5.自宅復帰可能となった大腿骨転子下病的骨折を保存的に加療したMcCune-Albright
症候群の一例
浜松医科大学リハビリテーション科
入澤 寛,山内克哉,蓮井 誠,美津島 隆
McCune-Albright症候群は,線維性骨異形成による骨脆弱性を呈し,経過中に病的骨折をきた
す事が多い.今回我々はMcCune-Albright症候群の30歳代女性で左大腿骨転子下に病的骨折した
症例を経験した.本症例は大腿骨の変形が強く,手術加療は困難とされたが,8週の床上安静を
含めた保存加療とリハビリテーションを施行により16週で松葉杖歩行にて自宅復帰させることが
できた.リハビリテーション経過につき文献的考察を交えて報告する.
6.当院での嚥下造影・嚥下内視鏡における口腔残留,咽頭残留,食道残留の関係について
1聖隷三方原病院リハビリテーション科
2浜松市リハビリテーション病院リハビリテーション科
1加藤真理,2藤島一郎,1大野友久,1片桐伯真,1佐藤百合子,1佐藤友里,1橋本育子,
1中村智之
【目的】嚥下造影において咽頭残留と口腔残留の関係とともに食道残留との相関を検討した.
【対象】2009年4月から9月に当院でVFとVEを同時に行った嚥下障害患者24例,平均年齢
77.5歳.【方法】VFとVE施行時サマリを後方視的に解析した.サマリではVF時口腔内咽頭
(喉頭蓋谷,梨上窩)食道の各部位残留量が(無,少量,中等量〜多量)の3分類で表記され,
VF後のVE所見でも咽頭(バリウム)残留,咽頭唾液残留が同様に3分類で表記された.各部位残
留量に関し, Spearmanの順位相関にて相関解析を行った.
【結果】今回の調査ではVF時口腔内と咽頭,口腔内と食道,咽頭と食道の各残留量に相関は認め
られなかった.
7.脳卒中後の上肢痙縮に対してフェノールブロックを行った2症例
浜松医科大学リハビリテーション科
蓮井 誠,入澤 寛,山内克哉,美津島 隆
脳卒中後の上肢痙縮は更衣,保清などのADLの阻害因子となる.痙縮の治療法としては筋弛緩
薬の経口投与,外科手術等が行われてきた.これらの治療が難渋した上肢痙縮を有する2症例に
対して,フェノールによるモーターポイントブロックを用い治療を試みた.痙縮の評価は対象関
節の
Modified Ashworth Scale,ROMを用い,満足度評価としてVisual Analogue Scaleを用いた.治療の結果2症例とも痙縮の改善を認めADLの改善につながった.文献的考察を含め報告する.
8.脳卒中片麻痺患者に対する蛋白同化ホルモン投与と治療的電気刺激の効果
-筋断面積の検討-
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学II講座
2藤田保健衛生大学七栗サナトリウムリハビリテーション部
3藤田保健衛生大学藤田記念七栗研究所リハビリテーション研究部門
4藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座
1岡本さやか,1園田 茂,2谷野元一,2冨田 憲,2藤井智司,3近藤和泉,1岡崎英人,
1前田博士,1水野志保,4才藤栄一
蛋白同化ホルモン(以下AS)は,筋肥大作用や筋力増強作用があるとされている。臨床上は,
AS投与と筋力増強訓練の併用により,筋力増強効果がみられた,という報告があるが,低活動
患者
などでは十分な筋力増強を行うことができないため,ASの効果が得にくい。今回,当院回
復期リハビリテーション病棟に入院した脳卒中片麻痺患者を対象に,AS投与および治療的電気
刺激を行い,大腿筋断面積の改善を認めたので,報告する.
座長:浜松医科大学リハビリテーション科 山内克哉
9.脳卒中患者における長下肢装具・短下肢装具の選択について
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座
2 藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科
1平岩文子,1加賀谷 斉,2尾関 恩,2鈴木 亨,1小野木啓子,1米田千賀子,1尾関保則,
1沢田光思郎,1尾崎健一,1才藤栄一
2004年8月から2009年5月に長下肢装具または短下肢装具を作製した初発の脳卒中患者
114名(平均年齢63歳,男性77名,女性37名)を対象とし,装具選択における要因を検討した.長下肢装具44名,短下肢装具70名で,両群間の年齢・麻痺側・原因疾患・発症から装具処方まで
の期間に有意な差を認めなかった.多変量ロジステック回帰分析では,SIASの膝伸展テストと体
幹機能が有意な説明変数であり,これらが良好な場合には短下肢装具が処方される傾向にあった.
10.立ち乗り型パーソナル移動支援ロボットを用いたバランス訓練
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座
2藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科
3藤田保健衛生大学病院リハビリテーション部
4トヨタ自動車株式会社パートナーロボット部
1尾崎健一,2田辺茂雄,1才藤栄一,3伊藤慎英,3谷川広樹,3首藤智一,3近藤智之,
4及川 晋,4不破稔夫
従来のバランス訓練には,適切な難易度の訓練が存在しない,退屈で長続きしないという問題
がある.我々は,中枢神経障害のある患者4名に対し,立ち乗り型パーソナル移動支援ロボット
を用い,難易度調節可能な外乱刺激を加えたバランス保持訓練,ゲームを取り入れた運転動作訓
練を行った.訓練前後で,継ぎ足歩行速度,Functional Reach Test,Cross Test,下肢筋力で改
善を認めたので報告する.
11.脳幹部脳卒中患者のADL難易度
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学II講座
2藤田保健衛生大学藤田記念七栗研究所リハビリテーション研究部門
3藤田保健衛生大学七栗サナトリウムリハビリテーション部
4藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座
1水野志保,1園田 茂,2近藤和泉,3奥山夕子,3登立奈美,3渡邉 誠,3川原由紀奈,
1岡本さやか,1岡崎英人,1前田博士,1成田 渉,1平野 哲,4濱田芙美
脳幹部脳卒中患者のADL難易度を当院データベースを用いて後方視的に調査した.対象は2004
年4月から2009年5月までに発症から90日以内に入退院した初発脳幹部脳卒中患者122名である.入院時のADLをFIMで評価しFIM運動項目合計(FIMMAD)から13項目各項目の得点を予測する順位
ロジスティック分析を行った.さらにFIMMAD13から91点の得点ごとに項目難易度順を算出し
FIMMADの違いによる項目難易度順変化を検討した.
12.岡崎医療圏での脳卒中地域連携パス作成と導入
1医療法人鉄友会宇野病院
2岡崎市民病院神経内科
3藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座
1藤野宏紀,1楠戸正子,2小林 靖,1宮下大典,1伊藤裕一,1宇野甲矢人,3才藤栄一
岡崎医療圏では2007年より定期的に脳卒中地域連携の会(SCONEの会)を開催.「情報の統
一と共有」,「コース非限定」,「作業の効率化」,「相互理解」を基本コンセプトとした脳卒
中地域連携パスを作成し昨年9月より運用している.【パス概要】パス作成にはFMProを使用.
連携の会で討議,選択された項目からなる職種別シートで構成.情報を統一し共有するとともに,リハ・看護部門は従来のサマリーの代用とした.運用から一年を経過した現状とともに今後の展
望を含め報告する.
総会
13:45〜14:00
研修会に先立って総会を行います.ぜひご出席下さい.
専門医・認定臨床医生涯教育研修会
特別講演14:00〜16:15 受付開始13:00
「脳外傷患者に対する急性期から社会参加にむけてのリハビリテーション」
聖隷三方原病院リハビリテーション科 部長 片桐伯真先生
司会:浜松医科大学附属病院リハビリテーション科 美津島 隆
「脳卒中患者の上下肢痙縮に対するBotulinum toxin type A (BTX)の効果」
慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター 准教授 大田哲生先生
司会:中伊豆リハビリテーションセンター 殷 祥洙
◎日本リハビリテーション医学会専門医・認定臨床医生涯教育単位の取得について
1)ご自身の登録番号を確認する為, 生涯教育研修記録証をご持参下さい.
2)研修会参加により1講演毎に10単位が認定されます.
3)1講演(10単位)毎に受講料1,000円.
認定単位非取得者は単位数に関係なく受講料1,000円を当日受付します.
◎認定臨床医資格要件
認定臨床医認定基準第2条2項2号に定める指定の教育研修会(必須以外)に該当します.
平成19年度より「認定臨床医」受験資格要件が変更となり,地方会で行われる生涯教育研修会も
1講演あたり10単位が認められます.