第43回
日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会

 

一般演題開始時間が 10:00 (受付 9:30〜) となっております.
お間違いのないよう
ご参加ください.

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開始時間:10:00(受付開始 9:30)  

会場:名古屋市立大学病院 中央診療棟3階 大ホール

名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1

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日 時
平成30年8月18日(土)10:00 – 16:15

 

会 場
名古屋市立大学病院 中央診療棟3階 大ホール
名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1

 

 

日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会
事務局:藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座内

 

 


地方会

 

日本リハビリテーション医学会地方会参加費・認定単位
地方会学術集会:参加費1,000円
        学会参加10単位,発表筆頭演者10単位

 

地方会当番幹事:尾関 恩 
                 〒470-1192 愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1−98
                 藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科               



 

般演題 10:00 - 12:10 受付開始9:30

 

 

座長 藤田保健衛生大学 岡崎英人

 

1.三次元歩行分析の解釈と歩行再建の進め方〜回復期脳卒中患者の一例
藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座
石本 立,向野雅彦,前田寛文,森 志乃,大高洋平,加賀谷斉,才藤栄一

症例は80歳男性の右視床出血の方.既往に右放線冠梗塞があり,発症前より軽度左不全片麻痺のため歩行はT字杖を使用し修正自立であった.第17病日に回復期リハビリテーション病棟に転棟した.入棟時,中程度左片不全麻痺を認め,歩行は四輪型歩行器で監視レベルであった.6週間の歩行訓練を実施し,T字杖を使用した歩行で自宅退院した.今回,歩行再建にあたり,継時的な三次元歩行分析による歩容の評価を実施したため報告する.

 

 

2.障害者の計り知れない可能性の実現について
本郷眼科・神経内科
高柳泰世,坂部 司

網膜色素変性症は嘗ては治療法がないため自宅に閉じこもりもあったが,重複障害があっても,眼科リハビリテーションが成功したアッシャー症候群の症例を経験したので報告する.母親が幼稚園ごろから運動神経は良いのにボールを上手に受け取れないと感じていたとのこと.小2の時近眼科医で網膜色素変性症を指摘され,眼科リハビリのため当院を紹介された.部活で遅くなると歩きにくいので,手帳取得後,白杖歩行訓練施行.私立高校では担任のすすめでチェアリーダー部に入り,コンクールにも出場した.将来の夢は保育士になること.

 

 

3.下肢にIVES®を用いて歩容改善が認められた一例
1津島リハビリテーション病院
2済生会神奈川県病院,慶應義塾大学リハビリテーション科
1後藤正成,2西田大輔

われわれは腰椎すべり症による右下肢麻痺の患者に対しIVESを用いて歩行障害の改善と足関節背屈の向上を認めた症例を経験したので報告する.症例,88歳男性.右大腿骨頚部骨折で当院入院.約15年前に腰椎すべり症の診断を受ける.右前脛骨筋のMMTは1で下垂足を認める.短下肢装具とIVESを用い歩容改善を行った.足底センサトリガーモードを用い前脛骨筋と腓骨筋に促通20分/日×49日施行.介入後,足関節背屈可動域は10度改善,10m歩行速度も26.28秒→20.11秒と改善を認めた.

 

 

4.舌骨挙上障害に対する末梢性磁気刺激の試み
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座
2藤田保健衛生大学病院リハビリテーション部
3藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科
1森 志乃,1加賀谷斉,2桑原亜矢子,1赤堀遼子,1柴田斉子,1青柳陽一郎,
3小野木啓子,1才藤栄一

磁気刺激は電気刺激より疼痛が少ない等のメリットを持つ.われわれは既に,舌骨上筋に磁気刺激を与えて健常人の1口嚥下と同等の舌骨挙上が得られたことを報告しており,今回は舌骨挙上障害に対して適用した1例を報告する.症例は47歳男性,皮膚筋炎による摂食嚥下障害を認め,舌骨挙上障害があり,咽頭残留に対して複数回嚥下が必要であった.磁気刺激訓練により嚥下関連筋力,筋持久力の向上,食事中の疲労感軽減を認めた.


 

5.病棟併設リハビリルームの意義・現状について
1名古屋第二赤十字病院神経内科
2中部大学生命健康科学部作業療法学科
1両角佐織,2長谷川康博

開設後6年が経過した病棟併設リハビリルーム(RR)の意義と現状を医療スタッフにアンケート調査し,改善点を検討する.医師は病棟回診中にRRでのリハビリテーションを見て患者の最大のADLを把握していることが明確となり,看護師はRR併設病棟とそれ以外の病棟で,最大のADL把握に大きな差があることが明らかとなった.患者についてセラピストと看護師間の質問・アドバイスは増えているが,両者とも情報共有はまだ不十分と感じており,さらなる改善が必要である.

 

座長 岐阜大学医学部附属病院 青木隆明

 

6.広範な脳梗塞により病態失認と皮質盲を生じた一例
1名古屋大学医学部附属病院リハビリテーション科
2名古屋大学保健学科リハビリテーション療法学
1金野鈴奈,1門野 泉,1岡田貴士,1菱田愛加,1杉山純也,1西田佳弘,
2杉浦英志

70歳代男性.肺腺癌の化学療法中に後大脳動脈領域の脳梗塞を発症し入院,重度の失見当識,病態失認,記銘力低下,皮質盲を生じた.身体機能としては軽介助での日常生活動作が可能であったが,せん妄や易怒性が阻害因子となり入院生活に困難を生じた.リハビリテーション実施時間の工夫やスタッフの対応の工夫により改善し,入院42日目に回復期リハビリ病院へ転院となった.

 


7.長下肢装具の工夫で歩行が可能となった股関節部異所性骨化を伴う脳卒中の一例
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学II講座
2藤田保健衛生大学七栗記念病院リハビリテーション部
3藤田保健衛生大学医学部連携リハビリテーション医学講座
1竹尾淳美,2里地泰樹,3岡負p人,2進藤直紀,2加藤みのり,1木曽昭史,
1園田 茂

症例は左中大脳動脈領域の脳梗塞発症後53日で当院回復期リハビリテーション病棟に入院した35歳男性である.重度右片麻痺,右股関節部の異所性骨化による股関節の可動域制限を認めた.右股関節の伸展制限,麻痺による膝伸展筋力低下のため膝関節と足関節の固定が立位保持に必要であった.装具の脱着,膝継手の固定と解除を自己で行えるように膝継手,カフの工夫を行い,限定した範囲での歩行の導入が可能となったので考察を加え報告する.

 

 

8.難治性慢性痛患者に対する入院慢性痛リハビリテーションプログラムの効果
1愛知医科大学学際的痛みセンター
2愛知医科大学リハビリテーション科
1井上真輔,1牛田享宏,2木村伸也

外来治療に難渋する慢性疼痛患者に対して運動療法(筋力訓練,有酸素運動,ストレッチ,プールエクセサイズ)と心理療法(認知行動療法,ヨガ,呼吸法,自律訓練法などのリラクセーション法)を組み合わせた独自の入院慢性痛リハビリテーションプログラムを作成し,これまで12名に適応したので,治療結果を報告する.プログラム修了により,痛み強度,ADL,自己効力感,抑うつ,柔軟性,QOLなどを改善することができた.


 

9.成人脊柱変形に対する矯正固定術後のバランス能力と歩行能力の推移
1浜松医科大学リハビリテーション科
2JA静岡厚生連 遠州病院リハビリテーショ科
1永房鉄之,2蓮井 誠,1渡邉浩司,1清水 恵,1安田千里,1山内克哉

成人脊柱変形に対して後方矯正固定術を施行した18名(女16名,男2名,平均年齢68.2歳)について,術前,退院時,術後6か月,術後1年の重心動揺計,TUG,10m歩行時間を計測した.重心動揺計の総軌跡長,TUG,10m歩行時間は,術前と比較し退院時で有意に低下し,総軌跡長,10m歩行時間は術後6か月で,TUGは術後1年で術前と同等にまで改善した.退院時,一時的にバランス能力が低下するため,転倒に注意する必要がある.

 

座長 輝山会記念病院 清水康裕

 

10.フレイル高齢者に対するBEAR練習を含む多角的介入
国立長寿医療研究センターリハビリテーション科部
尾崎健一,近藤和泉,大沢愛子,松尾 宏

フレイルは加齢に伴い様々なストレスに対して脆弱性が亢進した状態とされる.今回,地域在住のフレイル/プレフレイル高齢者(34例,男女比=12:22,79±6歳)に対し,月1回のホームエクササイズ指導に加えて@Balance Exercise Assist Robot(BEAR)を用いたバランス練習(ロボット),Aアミノ酸製剤の補給,Bホームエクササイズ指導のみの3介入を2か月ずつ行い,その効果を検証した.全体では動的バランスや下肢筋力が改善した.介入別では一部の項目でロボット介入中の改善が大きかった.

 


11.長期間の言語療法を施行した重症失語症の一例
1中伊豆リハビリテーションセンター内科
2中伊豆リハビリテーションセンター脳神経外科
1水嶋和彦,2檜前 薫

症例は53歳男性右利き,左被殻出血のため右片麻痺,失語症となった.発症1週間後に施行したSLTAは全失語.その後,単語復唱,次いで呼称が回復した.音読では漢字は仮名に先行して回復した.単語,短文の理解は聴覚が早期に回復した.6年後のSLTAでは語列挙の回復は悪く,口頭命令が書字命令より回復が悪かった.この経過から喚語より語想起が,視覚より聴覚的把持力の回復が悪く,発語失行の影響は6年後も残存していると思われた.

 

12.回復期リハビリテーション病棟における脳卒中患者の退院時FIM運動項目合計点予測式の精度比較
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学II講座
2藤田保健衛生大学七栗記念病院リハビリテーション部
3藤田保健衛生大学医学部連携リハビリテーション医学講座
1和田義敬,1園田 茂,2渡邉 誠,1岡本さやか,3岡崎英人,1水野志保,
1堀 博和,1千手佑樹 ,1木曽昭史,1渡邉克章,1竹尾淳美,2奥山夕子

当院回復期リハビリテーション病棟に入退院した脳卒中患者1,644名を2群に分け,予測式作成群で退院時mFIMを求める通常の重回帰分析(S予測式),Reciprocal重回帰分析(R予測式),FIM運動項目effectivenessを従属変数とした重回帰分析(E予測式)を行った.検証群にて予測値と実測値の級内相関係数を求め,残差(絶対値)の中央値の差を検定した.S予測式(ICC:0.88)よりR予測式(0.89),E予測式(0.89)が有意に予測精度が高かった.

 


13.静岡JRAT組織化の歩みと課題
1浜松市リハビリテーション病院
2浜松医科大学リハビリテーション医学教室
3浜松労災病院リハビリテーション科
1高橋博達,2山内克哉,3杉山宏行,1藤島一郎

大規模災害時に,リハビリテーションの各職種が被災地に出向き,避難所等で活動するJRAT(Japanese Rehabilitation Assistance Team)が,全国で組織されている.静岡県でも数年前から,静岡JRATの組織化を目指してきた.今回,静岡JRAT組織化の進捗状況を,県内および隣県のリハビリ学会員に向けて示し,組織化に向けてさらに前進したいと考えた.本学会に参加されている静岡県のリハビリ科医師・リハビリ職の理解・賛同を得ると共に,隣県とも協力して行けたら幸甚である.

 

 

 

総会
13:40 - 13:55
研修会に先立って総会を行います.ぜひご出席下さい.

 

 

 

専門医・認定臨床医生涯教育研修会
特別講演14:00 - 16:15 受付開始13:00

 

 「高齢者の転倒」 

藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学T講座 大高洋平
司会:藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学T講座 加賀谷斉

 

 「小児に対する義手トレーニングのあり方」
                   佐賀大学医学部附属病院リハビリテーション科 浅見豊子
        司会:藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科 尾関 恩

 

◎日本リハビリテーション医学会専門医・認定臨床医認定単位について
 研修会認定単位:1講演毎に10単位
 受講料    :1講演(10単位)毎に1,000円
         認定単位非取得者は単位数に関係なく受講料1,000円

 

◎認定臨床医資格要件
認定臨床医認定基準第2条2項2号に定める指定の教育研修会(必須以外)に該当します.                                     
平成19年度より「認定臨床医」受験資格要件が変更となり,地方会で行われる生涯教育研修会も 1講演あたり10単位が認められます.