第38回
日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会

 

一般演題開始時間が 9:00 (受付8:30〜) となっております.
お間違いのないよう
ご参加ください.

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開始時間:9:00(受付開始 8:30)  

会場:名古屋市立大学病院 中央診療棟3階 大ホール
名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1

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日 時
平成28年2月13日(土)9:00 - 15:30

 

会 場
名古屋市立大学病院 中央診療棟3階 大ホール
名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1

 

日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会
事務局:藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座内

 

 


地方会

 

日本リハビリテーション医学会地方会参加費・認定単位
地方会学術集会:参加費1,000円
        学会参加10単位,発表筆頭演者10単位

 

地方会当番幹事:岡本さやか 
                   〒514-1295 三重県津市大鳥町424-1

                    藤田保健衛生大学七栗記念病院


 

 

 

 

般演題 9:00 - 11:45 受付開始8:30 

 

座長 藤田保健衛生大学七栗記念病院 岡本さやか

1石原表誤読者の色識別能力評価について
本郷眼科・神経内科 
高柳泰世

 去る2015年11月下旬に日本眼科医会から全眼科医療機関あてに「色覚検査のすすめ」のポスターが配送された.それには『色覚異常の程度による業務への支障の目安』として30種類以上の職業が記載されていた.2001年労働安全衛生法の改正時に雇入時の色覚検査は廃止され,2003年の学校保健安全法改正時に定期健康診断から色覚検査は削除されている.石原表誤読者は色識別障害者ではない.石原表のみによる判断ではなく,色彩識別能力評価について述べる.

 

2フェノール運動点ブロックの治療適応の検討-足関節底屈トルクを用いて-
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学U講座
2市立伊勢総合病院リハビリテーション科
3藤田保健衛生大学藤田記念七栗研究所
1,2前田寛文,1,3園田 茂,3武田湖太郎,1水野志保,3宮坂裕之,3Orand Abbas,

3谷野元一

 下肢痙縮患者に対するフェノール運動点ブロックがどのような特徴の患者に有効であるかを明らかにするために,足関節底屈トルク測定を用いて検討した.対象は脳血管障害による下肢痙縮患者12名であった.評価指標は背屈角速度90度/秒と5度/秒のトルク値の差の治療前後での変化量とした.評価指標の中央値にて効果大群と効果小群に群別した.効果大群は小群よりも5度/秒でのトルク値が有意に低かった.効果大群は,関節抵抗を構成する成分の内,非速度依存性である弾性成分の影響が少ないことが示唆された.


3.回復期リハビリテーション病棟における,脳卒中後嚥下障害と意識レベル
1藤田保健衛生大学医学部連携リハビリテーション医学講座
2藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学II講座
3藤田保健衛生大学七栗記念病院歯科
4藤田保健衛生大学七栗記念病院リハビリテーション部
1岡崎英人,2田中慎一郎,3金森大輔,4冨田早紀,4藤田祥子,4飯田舞子,4坂口貴代美,2園田 茂

 脳卒中後の意識レベルは機能障害や能力低下に影響を及ぼす.しかし回復期リハビリテーション(回リハ)病棟における脳卒中後患者で,意識レベルが嚥下障害にどの程度影響しているかは不明である. 今回当院回リハ病棟での 実態を 後方視的に調査した.初発脳卒中患者を
対象に, テント上病変と テント下病変に分類し,入退院時の 臨床的重症度分類 ,意識レベル ) を調査し 若干の知見を得たので報告する.

 

4嚥下回診における誤嚥性肺炎複数回入院例の検討
1刈谷豊田総合病院リハビリテーション科
2藤田保健衛生大学リハビリテーション医学T講座
1,2堀 博和,1小口和代,1服部亜希子,1近藤知子,2柴田斉子,2青柳陽一郎,
2才藤栄一

 3年間に嚥下回診を実施した65歳以上の誤嚥性肺炎480名の内,複数回入院した34名(男性17名・女性17名)について検討した.平均年齢87±9歳,初回入院前所在は自宅17名・自宅外17名,退院時経口摂取獲得率は初回100%,2回目79%,3回目(n=5)20%,食形態はペースト食が半数を占めた.退院から再入院までの期間(日)は中央値84(最小1〜最大777)で,11名は1ヶ月以内だった.短期間の誤嚥性肺炎再発への対策が課題である.

 

5.巨大椎骨動脈瘤の圧迫と血栓化による延髄障害の嚥下リハビリの一例
1浜松市リハビリテーション病院リハビリテーション科
2浜松市リハビリテーション病院整形外科  
1伊藤悠介,2町田晴子,1高橋博達,1藤島一郎

 症例は72歳女性.平成26年9月動揺感と嘔吐が出現.前医CT・MRIで椎骨動脈瘤のよる延髄圧迫を認め,その後穿通枝圧迫により延髄梗塞もきたした.嚥下障害を生じ,誤嚥性肺炎を発症した.同年12月当院に転院して嚥下訓練を行い軟菜軟飯まで摂取可能になったが,その後嚥下障害が増悪し,摂食条件は体幹30度左側臥位・ペースト食まで下がった.27年6月療養型病院に転院したが,その後も肺炎を繰り返し摂食不能となった.同年9月に当院に再び入院して嚥下訓練を行い,体幹30度仰臥位でペースト食を1日1回摂取可能となり同年12月自宅退院した.

 

座長 聖隷三方原病院リハビリテーション科 片桐伯真

 

6.多発脳神経炎による重度摂食嚥下障害の1例
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学T講座
2藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科
1赤堀遼子, 1柴田斉子,  1溝越恵里子,  1山田 薫,  1陳 輝,  1青柳陽一郎,
2小野木啓子,1加賀谷斉,1才藤栄一

 75歳男性.左多発脳神経炎に伴う摂食嚥下障害のため経口摂取が困難であり137病日に当科に転院した.当院初回嚥下造影検査 (VF) では喉頭挙上,喉頭閉鎖,左咽頭収縮の障害を認め,食塊は左咽頭を通過し左梨状窩に残留するも,誤嚥が生じにくい左体幹回旋・右頭部回旋位で直接訓練を開始した.193病日のVFでは食塊は咽頭正中を通過し,咽頭内圧測定では当初低値を示した左咽頭内圧および左食道入口部の安静時圧が,右側と同程度まで上昇を認めた.

 

7Charcot-Marie-Tooth病に伴う足部変形に対するギプス矯正療法の治療経験
1名古屋市立大学大学院リハビリテーション医学分野
2名古屋市立大学大学院整形外科
1伊藤錦哉,1水谷 潤,1植木美乃,1青山公紀,1和田郁雄,2若林健二郎,2白井康裕,2河 命守,
2村上里奈,2大塚隆信

 Charcot-Marie-Tooth病の内反凹足変形に対しては,従来,腱移行術,足底筋解離術,骨切り術などの外科的治療が一般的に行われてきた.しかしながら,再発率が高く,複数回の手術が必要とすることも稀ではない.今回,P. Wicartの提唱するギプス矯正法にて治療を行った2例2足の結果を報告する.症例は8歳と5歳の女児で,共に軸索障害型.治療後は後足部内反の改善を認め,足裏歩行可能となった.


 

8.静岡県西部広域における大腿骨近位部骨折地域連携パスの現状と問題点
−連携病院から見た視点で−
1浜松市リハビリテーション病院整形外科   
2浜松市リハビリテーション病院リハビリテーション科          
1町田晴子,1高橋勇二,2伊藤悠介,2高橋博達,2藤島一郎

 静岡県西部地域おける地域連携パスには,8計画管理病院,21連携病院,82連携診療所が参加している.連携病院では県西部リハビリテーション病院会(西リハ会)を立ち上げ,円滑な地域連携を図るとともに,計画管理病院にたいしフィードバックを行っている.
西リハ会参加病院に対し2012年にアンケート調査を実施し,パスの微修正をおこない,2014年に再調査を行った.当院での結果を加え,現状と問題点を検討し報告する.

 

9.大腿骨連携パスにおける,大腿骨転子部骨折の術後歩行能力不良因子について
静岡県立総合病院リハビリテーション科  
中山 憲

 【目的】大腿骨近位部骨折の地域連携パスの情報をもとに,大腿骨転子部骨折の術後患者の,パス終了時の歩行能力が悪化した因子について調査した.
【方法】2013年1月から2015年10月までに連携パスが適応された症例のうち,連携パス終了時のADL評価が可能例を対象とした.年齢,手術待機日数,術式,受傷時XP評価(AO分類),整復XP評価(大隈,宇都宮らの整復位分類),認知症,手術侵襲等で関係を調査した.

 

10大腿骨病的骨折後の生命予後と術後歩行能力について
1名古屋大学保健学科リハビリテーション療法学
2愛知県がんセンター中央病院リハビリテーション科
3愛知県がんセンター中央病院整形外科 
1杉浦英志,2吉田雅博,3筑紫 聡,3長谷川弘晃

 骨転移による骨折はがん患者のQOLを著しく低下させる.今回,癌骨転移患者に対して大腿骨切迫あるいは病的骨折により手術治療を行った患者の生命予後と術後歩行能力を調査した.内訳は男性35例,女性52例,原発巣は乳癌35例,肺癌20例,その他32例であり,手術法は内固定術47例,人工骨頭置換術40例であった.手術法別に術後の生命予後及び術後の歩行能力について検討を行なったので報告する.

 

座長 刈谷豊田総合病院リハビリテーション科 小口和

 

11腰椎椎体間固定術(PLIF)におけるリハビリテーション−併存疾患および疼痛の管理−
中東遠総合医療センター脊椎脊髄センター
鳥飼武司,内田賢一,打田淳,市橋鋭一,神原俊輔,吉村伸二,浦崎哲哉

 【目的】脳神経外科において腰椎疾患に対する外科的治療は,固定術を含め増加している.周術期のリハは,脳卒中と同様に重要である.今回,PLIFにおける運動器リハについて報告し,その役割について考察する.【対象】2013年5月からの2年間で脳神経外科にてPLIFを施行した8例.【結果】糖尿病合併が2例あり,術前より運動療法と食事療法の介入を行い,術後の肥満改善に繋がった.腰下肢痛のコントロールが良好となれば復職を含め生活機能が改善し,不良であればリハ期間が延長した.

 

12.婦人科癌治療中のRett症候群の児にリハビリテーション介入を行った一例
名古屋大学医学部附属病院リハビリテーション科  
門野泉,鈴木善朗

 重症心身障害児・者が他疾患の治療を受ける際,リハビリテーションの円滑な継続に難渋する場合もある.当院で婦人科癌領域において行った介入について報告する.症例はRett症候群の12歳女児.てんかん合併あり.卵巣癌と診断され,化学療法開始時に体力維持を目的としてリハ依頼があった.開始時はベッドから起きる様子はみられず,しばらくは非言語コミュニケーション,両親との情報共有や信頼関係の確立を目指した.周術期に呼吸器合併症なく,化学療法中も身体機能を維持することができた.

 

13.当院で経験したダウン症児に対する摂食指導について
長野県立こども病院リハビリテーション科
五味優子,笛木 昇,関 千夏,三澤由佳,原田由紀子

 ダウン症候群(DS)は相対的巨舌や狭口蓋などの口腔の構造上の問題や,発達の問題から,摂食嚥下障害を伴うことが多い.当院の摂食嚥下外来を,最近の5年間で12名のDS患者が受診した.初診年齢は0歳11か月から9歳であった.受診理由は,偏食・少食,丸飲みなど食べ方の問題,嚥下の問題,離乳食の進め方が分からないといった理由が多かった.DS症例を,発達指数や身体的合併症の有無から比較評価し,摂食嚥下障害への母親指導について考察した.

 

14劇症型心筋症に対する経皮的心肺補助法(PCPS)による脱血から下腿コンパートメント症候群を発症した1例
豊橋市民病院整形外科 
岡田貴士       
 
 【症例】16歳男性.劇症型心筋症によりIABP(大動脈内バルーンパンピング)およびPCPSを導入後,右下肢血流障害とコンパートメント症候群が出現し減張切開を行った.筋壊死に対してはデブリードマンと植皮を行った.
骨には異常を認めなかったため,全身状態が安定した時点から両下肢の全荷重を許可したが疼痛が強く徐々に荷重を加えた.入院後4か月より短下肢装具装着下での歩行訓練が開始となり,入院後5ヶ月の時点で軽介助下での松葉杖歩行が可能となった.

 

15.国際生活機能分類(ICF)の普及に向けた取り組み
1藤田保健衛生大学リハビリテーション医学T講座
2藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科
1向野雅彦,2鈴木めぐみ,1才藤栄一

 2001年にWHOによって採択された国際生活機能分類(以下ICF)では,疾患に伴う障害だけでなく,社会参加や環境因子を含めた分類の枠組みで患者を評価するモデルが提示されている.ICFには項目分類が存在し評点が付けられるようになっているが,煩雑であるため臨床でほとんど使用されておらず,臨床での使用には工夫が必要である.そこで,我々は現在臨床にICFをスムーズに導入できるよう,既存の評価表を利用した評価システムの構築に取り組んでいるため紹介する.


 

総会
12:50 - 13:10
研修会に先立って総会を行います.ぜひご出席下さい.

 

 

専門医・認定臨床医生涯教育研修会
特別講演13:15 - 15:30 受付開始12:15

 

回復期リハビリテーション病棟の現状と対応
藤田保健衛生大学七栗記念病院 園田 茂
司会:岐阜大学 青木隆明

 

「State of art in spinal cord medicine in New Zealand
Burwood Spinal Unit Burwood Hospital consultant Xianghu XIONG
司会:藤田保健衛生大学七栗記念病院 前島伸一郎

 

◎日本リハビリテーション医学会専門医・認定臨床医認定単位について
研修会認定単位:1講演毎に10単位
受講料    :1講演(10単位)毎に1,000円
認定単位非取得者は単位数に関係なく受講料1,000円を当日受付します.

 

◎認定臨床医資格要件
認定臨床医認定基準第2条2項2号に定める指定の教育研修会(必須以外)に該当します .                                  
平成19年度より「認定臨床医」受験資格要件が変更となり,地方会で行われる生涯教育研修会も1講演あたり10単位が認められます.