第35回
日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会
開始時間・会場をご確認の上,お間違いのないようご参加ください.
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開始時間:10:00(受付開始9:30)
会場:名古屋市立大学病院 中央診療棟3階 大ホール
名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1
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日 時
平成26年8月23日(土)10:00 〜 16:15
会 場
名古屋市立大学病院 中央診療棟3階 大ホール
名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1
日本リハビリテーション医学会中部・東海地方会
事務局:藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座内
地方会
日本リハビリテーション医学会地方会参加費・認定単位
地方会学術集会:参加費1,000円
学会参加10単位,発表筆頭演者10単位
地方会当番幹事:笛木 昇
〒399-8288 長野県安曇野市豊科3100
長野県立こども病院リハビリテーション科
FAX:0263-73-5432
E-mail:nfueki@naganoch.gr.jp
一般演題 10:00-12:15 受付開始9:30
座長 長野県立こども病院リハビリテーション科 笛木 昇
1.視覚代行リハビリテーションの再確認 障害者の社会参加と医師の役割
錐体機能不全児の10歳から24歳までサポートの1症例 成長記録
本郷眼科・神経内科,愛知視覚障害者援護促進協議会
高柳泰世
入学,就職など人生の転機の際に健康診断で基準に合わないものを切ってしまう傾向に日本はあった.私は,医師は検査で切る指示をするのではなく,優れたところを見つけて,社会貢献できる場をサポートするのが役目であると主張してきた.当院初診が10歳で,眼鏡の処方,ルーペ,拡大読書器など視覚補助具の処方,拡大教科書の提供,高校,大学では受験時の配慮の依頼などでサポートを続け,今年大学院を卒業,一流企業に入社できた症例を報告し,身体障害者の社会参加と医師の役割について述べたい.
2.当院の新生児集中治療室におけるリハビリテーションの取り組みについて
名古屋大学医学部附属病院リハビリテーション部
門野泉・鈴木善朗
当院は周産期母子医療センターを有し,未熟児・病的新生児の治療を積極的に行っている.しかし将来の発達についてはリスクを抱える児も多い.このような状況を踏まえ,リハビリテーション部として2013年10月より新生児集中治療室でのリハビリ回診を開始した.訓練は関節可動域訓練,ポジショニング,呼吸理学療法,哺乳支援,発達訓練を中心に,病棟スタッフや家族への指導も行った.現在,実施人数は述べ18人であり,平均在院期間は342日であった.実施の概要や効果につき検討する.
3.独歩可能で姿勢・運動面の問題を主訴に当医療型児童発達支援センターを初診した幼児における発達障害についての検討
1岐阜地域児童発達支援センターポッポの家診療所
2岐阜大学障がい児者医療学寄附講座
1,2西村悟子, 1笠原由貴子
当センターは肢体不自由で保護者とともに通園できる乳幼児を対象とするが,歩けていても歩き方の不安定さや外反偏平足,尖足を主訴に受診する児もいる.その中でリハ前の診察やリハ場面で指示が入りにくい,多動な児にしばしば遭遇する.そのため平成24年度当センターを初診した104名中,1歳半までに独歩が可能で2歳以上で姿勢・運動面の問題を主訴にした34名の幼児において発達障害の有無を中心に検討したので報告する.
4.当院における脳卒中患者に対する自動車運転支援
医療法人鳳紀会可知病院
可知裕章
H25年4月よりH26年6月までに当院で入院した脳損傷患者のうち自動車運転を希望した23名に対して調査した.身体機能,高次脳機能等の評価を行い,ドライブシュミレーター,公安委員会,自動車教習所で評価し運転再開を評価した.脳損傷23名中,男性17名女性6名,疾患別では脳梗塞10名,脳出血8名,くも膜下出血3名,急性硬膜下血腫1名,脳挫傷1名であった.運転再開者は13名,運転中止者7名,評価中3名であった.運転再開者と中止者の間で,高次脳機能評価において特にTMT-Bで両者に差があった.TMT-Aでもその傾向にあった.
5.タップテストによる特発性正常圧水頭症の検討
1藤田保健衛生大学リハビリテーション医学T講座
2藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科
3国際医療福祉大学病院リハビリテーション科
1布施郁子,1加賀谷 斉,1小野木啓子,1柴田斉子,2尾関 恩,1山田 薫,1陳 輝,1田中慎一郎, 2,3太田喜久夫,1才藤栄一
特発性正常圧水頭症(iNPH)の手術適応を決定する際,タップテスト等での症状改善か,髄液流出抵抗値測定等で異常値を示すことが必須項目である.タップテストは簡便でよく用いられ,TUGやMMSE,iNPH重症度分類などで陽性判定がなされるが,その感度・特異度については検討の余地がある.今回68〜85歳の患者15例についてタップテストを行いその前後のTUG,10MWT,MMSE,FAB結果について検討したので報告する.
座長 輝山会記念病院リハビリテーション部門 清水康裕
6.パーキンソン病関連疾患における連合性対刺激法を用いた脳可塑性の検討
1名古屋市立大学リハビリテーション医学分野
2名古屋市立大学神経内科
3京都大学脳機能総合研究センター
1植木美乃,1堀場充哉,1伊藤錦哉,1水谷 潤,1和田郁雄,2川嶋将司,2松川則之,3美馬達哉, 3福山秀直
経頭蓋的磁気刺激(transcranial magnetic stimulation: TMS)と末梢神経電気刺激を組み合わせる連合性対刺激法を用いることで,大脳一次運動野に脳可塑性を誘導しTMSで評価をすることが可能である.本研究では,健常高齢者,パーキンソン病と線条体黒質変性症患者に本手法を適応し,大脳一次運動野の脳可塑性とドパミン製剤への反応性の相違を検討した.
7.記銘力障害に読み書きの障害が合併していた脳梗塞患者のリハビリテーションの一例
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学II講座
2藤田保健衛生大学医学部連携リハビリテーション医学講座
1正木光子,2岡崎英人,1前島伸一郎,1岡本さやか,1水野志保,1浅野直樹,1前田寛文,1松尾 宏, 1角田哲也,1園田 茂
症例は76歳女性,右手利き,心原性脳塞栓症(左頭頂後頭葉)の診断で急性期治療後,リハ病院へ転院した.転院時,視野障害を認めたが,運動麻痺は明らかなでなく,見当識障害と記銘力障害に加え,読み書きの障害を認めた.そのため,記銘力障害の代償手段としてのメモリーノート導入が困難であった.本症例に対し,まず,なぞり読みを用いた読みの訓練を行い,合わせて書字の訓練を行ったところ,メモリーノートの導入が可能となり,37日後自宅退院となった.
8.回復期リハ病棟入院中に神経症状が悪化し,脳腫瘍と診断された一例
京都民医連中央病院
四方裕子,村上純一,神田豊子
[症例]歩行困難の84才女性[現病歴]X年2月自宅で転倒後歩きにくさを自覚し,3月当院神経内科紹介.右橋の亜急性期脳梗塞と診断,在宅独居生活復帰のため当院回復期リハ病棟へ転棟.[経過]転棟後10日目麻痺側左上肢の脱力,呂律障害,嚥下困難出現.頭部画像上脳梗塞部位の腫大認め,脳外科転院.脳幹神経膠腫と診断.治療後当院にてリハビリを施行し在宅復帰した.[考察]リハ経過中の増悪の際は画像精査の必要性がある.
9.末梢性前大脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血で著明な発動性の低下を呈した一例
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学II講座
2藤田保健衛生大学医学部連携リハビリテーション医学講座
1淺野直樹,1岡本さやか,1前島伸一郎,1水野志保,1松尾 宏,2岡崎英二,
1園田 茂
症例は40歳代女性.激しい頭痛と嘔吐で発症したくも膜下出血(Distal ACA動脈瘤の破裂)で,血管内治療の後VPシャント術が施行された.術後28日目に当院に転院した.覚醒は保たれていたが,発動性は著明に低下し,発語はなく,指示動作もみられなかった.画像上左前頭葉の脳内出血と共に,両側の前大脳動脈領域に脳梗塞を認めた.自己での食事動作を訓練内に取り入れることにより,発動性の改善を認めたので文献的考察を踏まえて報告する.
10.2回にわたるアルコール性ビタミンB1欠乏性ニューロパチーを経て社会復帰した一例
1国立病院機構東名古屋病院神経内科
2国立病院機構東名古屋病院リハビリテーション科
1榊原聡子,1斎藤由扶子,2竹内裕喜,1橋本里奈,1片山泰司,1見城昌邦,1横川ゆき,1後藤敦子, 1饗場郁子,1犬飼 晃
45歳女性.ビール1L/日を25年以上摂取.2009.8月複視,ふらつき出現.数日で歩行不能となり前医受診.NCSで軸索障害型ニューロパチーと診断,VitB1低値.12月〜2010.6月当院でリハビリし独歩で退院.2011年末から飲酒量が増え,2012.7月歩行障害が再発,8月当院受診,VitB1低値.視覚性,言語性記憶の低下も判明.リハビリで歩行可能となった.記憶障害の代償手段としてメモの活用を提案.2013年1月退院,現在はコンビニ勤務.VitB1欠乏を繰り返し極期は歩行不能に陥りながらも,リハビリに取り組み社会復帰しえた症例として報告する.
11.筋電電動義手を作成した上腕切断者5例の検討
中部労災病院リハビリテーション科
青柳えみか,田中宏太佳,八谷カナン,渡邊友恵,井上虎吉
労災保険において平成20年度より片側上肢への筋電電動義手の研究用支給が始まり,平成25年度より正式な支給制度が運用されている.中部労災病院では,この6年間に筋電電動義手を導入した上肢切断者は22例であり,そのうち5例は上腕切断者であった.上腕切断者は全例復職した.そのうち3例が職場や日常生活で筋電電動義手を継続的に使用した.一方,2例は当初使用していたが,継続して職場や日常生活での使用を行わなくなった.症例を提示し,上腕切断者への筋電電動義手の作成に関する注意点を考察する.
座長:昭和伊南総合病院リハビリテーション科 本田哲三
12.回復期リハビリ病院に入院した大腿骨近位部骨折患者の転帰先別入院時評価の検討
1津島リハビリテーション病院
2あさひ病院
1後藤正成,2河村美穂,1後藤 亨,2猪田邦雄
【目的】回復期リハビリ病院に入院した大腿骨近位部骨折患者の自宅退院群,施設退院群の入院時評価を検討した.【方法】大腿骨近位部骨折術後に回復期リハビリ病院に入院した133名の退院先,入退院時のMMSE,FIM,運動関連指標を調査した.【結果】入院時のMMSE,FIM,time up and go,10m歩行,片足起立において自宅退院群,施設退院群の2群間に有意差を認めた.【考察】認知症の有無,入院時の歩行能力,バランス能力,下肢筋力が自宅復帰率に影響を与えたと考える.
13.コンピュータ視野訓練装置により中心視野の感度が改善した1例
1藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学I講座
2藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科
3国際医療福祉大学病院リハビリテーション科
1山岸宏江,1平野 哲,2,3太田喜久夫,1加賀谷 斉,1小野木啓子,1柴田斉子,
2尾関 恩,1向野雅彦,1石原 健,1才藤栄一
脳卒中による一側の視放線や一次視覚野の損傷により生じた視野障害に対しては,欠損視野と健常視野の境界部位への反復刺激を行うことで,視野障害が改善する症例があることが報告されている.今回我々は,先行研究を参考に,効率よく反復刺激を行うためのコンピュータ化視野訓練装置を開発した.脳動静脈奇形術後による四分盲患者1例に,この装置を用いた視野訓練を実施し,短期効果を検討したので報告する.
14.弓部大動脈瘤に対し人工血管置換術施行後,両側後頭葉梗塞により視覚失認を呈した1例
1JA静岡厚生連 遠州病院
2浜松医科大学医学部付属病院リハビリテーション科
1片山直紀,2永房鉄之,2安田千里2,2美津島 隆
はじめに:弓部大動脈瘤人工血管置換術後,両側後頭葉に脳血管攣縮が原因とみられる梗塞を発症し,視覚失認をきたした症例を経験したので報告する.
症例:68歳,女性.弓部大動脈瘤に対し人工血管置換術施行されたが,術後視覚異常の訴えあり.頭部MRI検査により両側後頭葉に異常信号あり.視覚認知障害もみられたため,高次視知覚検査を行ったところ,相貌失認,色覚失認などの視覚失認を認めた.初期から形態認知の改善を目指した訓練,誘導での日常生活動作訓練を行い,約4か月後に自宅退院した.
15.虚弱と前虚弱高齢者に対するバランス練習効果の違い
1国立長寿医療研究センター
2藤田保健衛生大学リハビリテーション医学I講座
1尾崎健一,1大沢愛子,1森志 乃,1近藤和泉,2平野 哲,2加賀谷 斉,2才藤栄一
我々は高齢者に対しPersonal Transport Assistant Robot (PTAR)を用いたバランス練習を行っている.今回,虚弱および前虚弱者における従来練習とPTAR練習の効果を検討したので報告する.対象は虚弱者10例と前虚弱者16例(74 ± 6歳,男女比 = 7 : 19).方法は,従来練習とPTAR練習を計12回ずつ行い,各練習間でTimed Up and Go test,継ぎ足歩行速度,下肢筋力を計測した.結果は,従来練習では前虚弱者で一部評価項目が改善したが,虚弱者では改善しなかった.PTAR練習では虚弱,前虚弱とも評価項目の改善を認めた.
16.踵凹足変形を呈する二分脊椎症への整形外科的対応と動作分析
1名古屋市立大学大学院 リハビリテーション医学講座
2名古屋市立大学大学院整形外科
1伊藤錦哉,1水谷 潤,1植木美乃,1村上里奈,1青山公紀,1和田郁雄2若林健二郎,2白井康裕,
2河 命守,2服部一希,2大塚隆信
二分脊椎症に合併する足部変形のち,踵足あるいは踵凹足はよく見られる足部変形である.本変形のほとんどは下腿三頭筋の弱化によって生し,立位動的不安定性が問題となる.本変形に前脛骨筋腱後方移行術を施行した1症例に関し,術前後の経過および,術後の動作解析結果について報告する.
総会
13:40〜13:55
研修会に先立って総会を行います.ぜひご出席下さい.
専門医・認定臨床医生涯教育研修会
特別講演14:00〜16:15 受付開始13:00
「デュシェンヌ型筋ジストロフィーのリハビリについての最近の話題
−希少性疾患の運動機能評価者としてのリハビリ職種の役割−」
国立精神・神経医療研究センター病院リハビリ科 科長 小林庸子先生
司会:国立長寿医療研究センター 近藤和泉
「呼吸リハビリテーションの適応と効果」
藤田保健衛生大学リハビリテーション医学I講座 准教授 加賀谷 斉先生
司会:名古屋市立大学 和田郁雄
◎日本リハビリテーション医学会専門医・認定臨床医認定単位について
研修会認定単位:1講演毎に10単位
受講料 :1講演(10単位)毎に1,000円
認定単位非取得者は単位数に関係なく受講料1,000円を当日受付します.
◎認定臨床医資格要件
認定臨床医認定基準第2条2項2号に定める指定の教育研修会(必須以外)に該当します.
平成19年度より「認定臨床医」受験資格要件が変更となり,地方会で行われる生涯教育
研修会も1講演あたり10単位が認められます.