標準的なスプライシング複合体で遂行されるスプライシング反応系の中に新たな分子機構が存在する可能性を探る

○嶋田 誠・前田 明(藤田保健衛生大・総医研・遺伝子発現機構学


 概要

真核生物全般において、標準的なスプライシング機構(U2依存、major型)は保存されていると考えられている。しかも、ほとんどの真核生物のイントロンは標準的な機構により、スプライシングされている。

  ただし、真核生物の中には、極端に短いイントロンしか持たない生物も存在している。

  問い:極端に短いイントロンしかない生物種は、別のスプライシング機構を持つのか、それとも、スプライセオソーム構成タンパク質の分子量が小さいだけで機構としては共通なのか。

  極端に短いイントロンを持つ種の代表として、ゾウリムシと微胞虫について、スプライシング複合体(spliceosome)に含まれる必須因子の相同分子の有無、進化的保存性、およびアミノ酸長を調べたところ、次の結果を得た。

  相同分子の有無、進化的保存性:

  示唆されたこと: