2015 - 藤田保健衛生大学医学部 第3学年
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精神・行動系- 176 -精神・行動系〈C-⒂〉[教育目標] 精神障害を捉える上で重要なことは生物学的・心理学的・社会的(Bio-Psycho-Socio)次元という多元的なものの見方である。講義においてもこの点に留意しつつ、精神症状の把握・評価、検査、薬物療法を中心とした身体的治療、精神療法、環境療法、精神障害の成因論といった総論的内容と、身体により基礎付けられた精神障害から心理的側面の強い精神障害に至るまでの各論的内容について理解を深めて行くことを目標とする。[学習目標(到達目標)]<総論>・精神疾患の特性について、Bio-Psycho-Socioの多次元的側面から説明できる。・精神疾患が、人類にとっていかに大きな障壁であり、臨床医学上いかに重要かを説明できる。・精神疾患の診断基準であるICD-10、DSM5(多軸診断システムも含めて)について説明できる。・脳の解剖学的構造、病理学的変化、生理的機能とその局在を説明できる。・精神疾患の遺伝的側面について説明できる。・心理的防衛機制と症状形成について説明できる。・精神の発達と老化について説明できる。・知能の障害と性格の偏りについて説明できる。・精神科救急と危機介入について説明できる。・精神科的面接の要点を理解し診察ができる。・各精神症状について説明し、それに基づいて状態像診断ができる。・自殺と精神疾患の関連について説明できる。・精神疾患のスティグマについて理解する。<検査>・頭部CT、頭部MRI、SPECT、脳脊髄液検査、脳波検査、知能検査、人格検査、精神症状評価尺度の目的、方法、意義を説明できる。<治療>・精神療法、薬物療法を主とした身体療法、環境療法について適応、方法、問題点を各々説明できる。・向精神薬の効果と副作用について薬理学的基礎に基づいて説明できる。
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