2015 - 藤田保健衛生大学医学部 第2学年
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生 化 学- 91 -生 化 学[教育目標] 生化学はヒトの身体の構成成分の構造と機能、さらにその生合成と分解反応を明らかにすると共に、栄養素から生体エネルギーへの変換機構や生命活動の維持に重要な種々の代謝経路に存在する調節機構及び情報伝達機構を解明する学問である。生化学の知識は、疾病における生体構成分子や生化学反応の量的及び質的異常を明らかにすることにより、臨床における各種疾患の診断・治療に役立つだけでなく、病態把握を通してその予防・予知に対しても重要な情報を与える。 生化学の教育では講義と実習を通して、基礎医学として重要な生体構成分子の代謝及び調節の徹底的記憶と充分な理解を目標としている。 講義内容概略⑴概説:医学の基礎としての生化学⑵生体構成物質の構造:糖質、脂質、タンパク質⑶生体物質の代謝・調節:糖質代謝、生体酸化とエネルギー代謝、脂質代謝、タンパク質とアミノ酸代謝、ポルフィリンとヘム、ヌクレオチド代謝⑷遺伝子の発現・調節:DNAの複製・修復、RNA転写、タンパク質の生合成(翻訳)⑸分子生物学的解析技術(PCR、DNA配列決定、胚操作)⑹生体情報:神経伝達物質、ホルモンと受容体、シグナル伝達[学習目標(到達目標)]⑴糖、脂質、タンパク質、ヌクレオチドの代謝産物、代謝経路を理解し、その相互間に存在する代謝調節を説明できる。⑵種々の病態における代謝調節、ホルモン調節の異常を説明できる。⑶遺伝病、遺伝子診断、遺伝子治療の基礎について分子生物学的に説明できる。[ 評 価 ] 3回の中間試験(実習試験を含む)とIT試験の結果及び実習ノートや受講態度などから総合的に評価する。[準備学習(予習・復習等)] 当日の授業内容について予め教科書を読んで、その概要を把握しておくこと。週末には授業ノートを参照し、その週の学習内容を再確認しておくこと。

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