2015 - 藤田保健衛生大学医学部 第1学年
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読書ゼミナール- 81 -<月曜日1時限目>1)深 澤 元 晶(解剖学Ⅱ)前半9コマ「99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方」竹内薫著 光文社新書 “福沢諭吉は「学問のすすめ」において、「人間は科学的知識を用いて論理的思考を行うことにより、非科学的な迷信や不条理な因習に囚われず自由な個として独立できる」と説いた。皆さんはまさにその学問の過程にあり、日常の生活においてもそのようなあり方を実践してほしいと思う。本書は科学エッセイであり、いわゆる「常識」とは絶対的なものではなく、常に検証にさらされ、時には覆ることもあるということを具体的事例と共に紹介している。世界に対するこのような接し方こそが「科学」であり、あなた方もまた検証する側であるということを踏まえていただければ、これから学ぶ様々な専門知識に対する接し方も違ってくるのではなかろうか。情報をただ鵜呑みに記憶するのではなく、なぜそうなのか自分でも考えてみるというのは、面倒臭くはあるが、あなた方が「常識」に囚われず自由であるためも必要である。その練習として、本書を皆さんと共に読んでみたい。” 若 月 徹(健康科学)後半9コマ「母と子のおやすみまえの小さな絵本 イソップどうわ」ナツメ社 “なんで大学生にもなって童話なのか”と不思議に思われるかもしれません。 イソップ童話は「大切なことに気づく力」「思いやりや助け合う心」「未来を見通す力」「問題を解決する力」「幸せになるための考え方」など大人になるうえで大切なことをたくさん教えてくれる宝箱のようなものです。きっと皆さんも子供のころにお母さんやおばあちゃんに読んでもらったことがあるでしょう。 次はあなたが読んであげる番です。言葉を口に出して読むことで声の出し方、リズム、感情など様々なことに気づくと思います。授業の目標はみんなの前で読み聞かせができること。この本はバッグの中にも簡単に入るちいさなお話絵本です。バスや電車の中、病院の待合室などで子供たちに読み聞かせてあげられると素敵ですね。
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