2015 - 藤田保健衛生大学医学部 第1学年
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組 織 学- 204 -組 織 学[教育目標] 6年かけて臨床医学を学ぶために、その基礎として必要な人体の構造・機能・名称の初歩的な基礎的知識の習得を解剖学は目標としています。とくにこの授業科目においては、顕微鏡を用いて人体の構造を学ぶ「組織学」(顕微解剖学)を学びます。さらに、人体の構造が胎児の時期にどの様な過程を経てできあがり、また先天異常という病態がなぜ起こるかを扱う「発生学」も学びます。全体として、病気が器官の構造と機能の異常であるということを学ぶきっかけをつくります。人体の設計図を頭に入れて医学全体を学ぶ素地をつくって下さい。[授業内容] 人体の基本的な構成要素は細胞です。細胞が集まって機能を営むようになった構造が組織で、上皮組織・結合組織・筋組織・神経組織の4種類があります。この4種類の組織が特有の配列をして、独立して機能する器官を作ります。人体には12種類の器官系があります。器官系とは、例えば消化器系は、食道・胃・腸・肝臓・膵臓などの器官の集まりで、食物の消化吸収というひとつの大きな仕事を営みます。肉眼で人体を観察した場合、ひとつひとつの器官は観察できますが、器官を形作っている組織や細胞を観察するには、顕微鏡で拡大して見る必要があります。 第1に、組織学総論において人体を構成する基本単位である細胞の構造と、細胞の集団としての4種類の組織について学びます。第2に、細胞の構成成分、幹細胞からの分化、細胞増殖・組織再生など細胞・組織の機能の基礎的原理となる細胞生物学の初歩を学びます。第3に、それらの組織からどのように器官が構成されているかを組織学各論(器官組織学)において学びます。第4に、発生学においては、胎児において器官ができあがる過程と、その先天異常について学びます。 人体構造を学ぶ最初の講義であることを考慮して、人体は外からどの様に見えるかと体表からわかる臓器の位置について学び(生体観察・体表解剖学)、人体の構造の全体像を学習するきっかけを作りたいと思います。また、細胞の形態に加えて、生き様・機能をDNAと蛋白質の視点から把握する事が、再生医学などの先端的な医学の理解に必要になっている事に配慮して、組織学から派生した学問である神経生物学・細胞生物学・発生生物学・進化生物学の知見も必要に応じて合わせて学ぶ予定です。さらに、各分野の専門家の協力を得て、人体構造と病気の関係についても触れていきます。

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