2015-16 藤田保健衛生大学医学部 第4・5学年
5/460
3臨床実習の目標 大学病院、地域の医療機関において、患者(内容によってはシミュレータ)に接しながら、指導医の指導・監督のもとに習得すべき目標を以下に示す。1.診療の基本一般目標: 患者情報の収集、記録、診断、治療計画について学ぶ。【問題志向型システムと臨床診断推論】到達目標:1)基本的診療知識に基づぎ、症例に関する情報を収集・分析できる。2)得られた情報をもとに、その症例の問題点を抽出できる。3)病歴と身体所見等の情報を統合して、鑑別診断ができる。4)主要疾患の症例に関して、診断・治療計画を立案できる。【科学的根拠に基づいた医療】到達目標:1)感度・特異度等を考慮して、必要十分な検査を挙げることができる。2)科学的根拠に基づいた治療法を述べることができる。【診療記録とプレゼンテーション】到達目標:1)適切に患者の情報を収集し、POMR<問題志向型診療記録>を作成できる。2)診療経過をSOAP(主観的所見・客観的所見・評価・計画)で記載できる。3)症例を適切に要約する習慣を身につけ、状況に応じて提示できる。2.診察法一般目標: 患者との信頼関係に基づいた医療面接と診察法を学ぶ。【基本事項】到達目標:1)患者の立場を尊重し、信頼を得ることができる。2)患者の安全を重視し、有害事象が生じた場合は適切に対応ができる。3)患者のプライバシー、羞恥心、苦痛に配慮し、個人情報等を守秘できる。4)感染を予防するため、診察前後の手洗いや器具等の消毒ができる。5)挨拶、身だしなみ、言葉遣い等に気を配ることができる。6)患者の状態から診察が可能かどうかを判断し、状態に応じた診察ができる。【医療面接】到達目標:1)適切な身だしなみ、言葉遣い、礼儀正しい態度で患者に接することができる。2)医療面接における基本的コミュニケーション技法を用いることができる。3)病歴(主訴、現病歴、既往歴、家族歴、社会歴、システムレビュー)を聴き取り、情報を取捨選択し整理できる。4)診察で得た所見、診断、必要な検査を説明、報告できる。
元のページ