2015-16 藤田保健衛生大学医学部 第4・5学年
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精神科288のものであったり、身体疾患を患った精神障害者であったり、精神症状が身体疾患の症状を修飾していたり、あるいは精神障害者が患者家族として臨床場面に登場することもある。その際偏見に支配されることなく、一般臨床医としての適切な対処を身につけることも、本実習の目的である。到達目標⑴ 診断と検査の基本□患者-医師の良好な信頼関係に基づく精神科医療面接の基本が説明できる。□人格や発達等の患者背景について説明できる。□状態像診断(幻覚妄想状態、抑うつ状態など)ができる。□DSM診断に基づいて診断ができる。□心理テスト(知能検査、人格検査)の意義を理解し心理テストバッテリーを体験する。□生理学的検査(脳波、睡眠ポリグラフ)の導入に参加し、その判読ができる。□画像検査(頭部CT、頭部MRI、頭部SPECT)の判読ができる。□ハミルトンうつ病評価尺度、BPRS(Brief Psychiatric Rating Scale)、長谷川式簡易知能評価スケール、MMSE(Mini-Mental State Examinadon)、M.I.N.I.(精神疾患簡易構造化面接法)の評価ができる。□薬物血中濃度の適正を判断できる。□精神保健福祉法、心神喪失者等医療観察法、インフオームドコンセントを説明できる。□コンサルテーション・リエゾン精神医学を移植医療に焦点を当て説明できる。□家族への病状説明と指導に参加する。□入院の適応を説明ができる。⑵ 症候□軽度の意識障害(せん妄)を臨床像やその脳波所見から評価できる。□認知症症状と人格変化について判断できる。□幻覚妄想状態を呈する疾患を列挙し、その鑑別診断を説明できる。□統合失調症におけるシュナイダーの1級症状の意義について説明できる。□頻度の高い気分障害のスクリーニングができる。□自殺リスクを評価できる。□うつ状態の患者の過去の情報から双極性障害の可能性を推定できる。□向精神薬の副作用を判断できる。□クロザピン、ラモトリギン、リチウム、カルバマゼピン等のハイリスク向精神薬について説明出来る。⑶ 疾患・障害□症状精神病の概念と診断を概説できる。□認知症の診断と治療を説明できる。□薬物の乱用、依存、離脱の病態と症候を説明できる。□アルコール依存症の病態、診断と合併症を説明できる。□統合失調症の急性期の診断と救急治療を説明できる。□統合失調度の慢性期の症候と社会復帰訓練を説明できる。□うつ病の症候と診断を説明できる。□双極性障害の症候と診断を説明できる。□気分障害の治療法を列挙し、その注意点を説明できる。□不安障害を列挙し、診断と治療法を説明できる。□ストレス関連疾患(外傷後ストレス障害〈PTSD〉を含む)を説明できる。□心身症(摂食障害を含む)の症候と診断を説明できる。□解離性<転換性>障害の症候、診断と治療を説明できる。□身体表現性障害の症候、診断と治療を説明できる。□産褥期のこころの問題について説明出来る。
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