循環器疾患リスクの推定は国立がん研究センターのホームページにおいて提供しています。
予測リスクのシミュレーションや結果に関するアドバイスなども備えています。
ぜひご利用下さい。
多目的コホート研究(JPHC Study)の調査結果にもとづいて、今後10年間の心筋梗塞、脳梗塞の発症リスクを計算します。
脳卒中には脳梗塞または脳出血(脳内出血またはくも膜下出血)があり、このページでは脳卒中の一病型である脳梗塞の発症リスクのみを計算しています。
脳卒中発症リスクは国立がん研究センターの「リスクチェック」からご確認頂けます。
注意事項:降圧薬継続の重要性
降圧薬を内服して血圧値が良好にコントロールされている場合の方が、降圧薬を服用していないで血圧値が高かった場合よりも、発症リスクが高く推定されることがあります。
しかし、この推定結果から、現在内服している降圧薬をやめた方が発症リスクが下がるとは言えません。
今回の予測システムは多目的コホート研究・研究協力者の1993年時点での治療状況とその後の心筋梗塞や脳梗塞発症との関係に基づいて作成されています。当時の降圧薬内服者は、その時の血圧値にあまり関係なく、追跡調査期間中の発症リスクが高いという観察結果を得ました。
しかし、その時の降圧薬服用者が、より重症、あるいは長期間の高血圧であったのかもしれません。こうした関連は国内外の多くの疫学研究でも認められています。つまり、当時降圧薬を内服していた方としていなかった方では高血圧の状況が異なっている可能性があり、結果を単純に比較できないのです。
また、降圧薬が心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを低下させることは最も信頼性の高い無作為化比較試験によって証明されています。
したがって、現在降圧薬を服用中の方は主治医の指示にしたがい、その治療を継続することが重要であると考えます。