今後の活動内容
「作業関連性運動器障害研究会第1回議事録より」
第60回頸肩腕障害研究会(2008年2月2日)の頸肩腕障害研究会における議論にもとづいて、さらに以下の議論が行われた。今後、議論をまとめて、課題をしぼり、世話人会を中心に担当者やワーキンググループを設けて取組み計画を立案することとなった。
1.作業評価と職場・作業改善
- 作業関連性評価のチェックリストづくり。
- 職場改善のための写真・イラストマニュアルづくり。
生涯教育委員会の提案する良好実践事例GPSの取組みも参考にする。
- 人間工学に関するテキストの翻訳(Konz: Work Design)(日本には良い本が少ない)。
米国の人間工学教育で広く使われているテキストであり、翻訳の価値がある。
今後、宇土世話人から具体的提案を行う。
- 職場改善支援のための各種機器・道具の効果に関する検討・評価プロジェクト推進。
現場的介入の効果をみる研究が重要。
QCのように現場で働いている人の知恵を出すことが大切。
現場の課題に応えて、具体的改善手段を提言することが重要。
農業労働での機械・用具等では具体的提案があった。
保育所の人間工学的な対策も未解決である。
腰部保護ベルトに関しては、EBMに基づくガイドラインと、
現場での経験・人間工学の考え方に乖離があり、この点の議論・検討が必要である。
2.アウトカム評価と治療
- 質問票・尺度、問診方法の開発(QOLの組み込み、JOA(整形外科学会)の参照)。
- 診察方法の開発。
内科医が頸肩腕障害、腰痛や特異的障害を診察するときの方法の開発を。
作業関連性の評価・チェック方法も含む。
- 難治症例に関する治療法(経絡治療等)の効果に関する検討・評価プロジェクト推進。
鍼・経絡治療については治療に採用する大学が増えており、有効性が認識されつつある。
3.問題の大きさの把握
- 運動器障害を有する人数、社会的損失の大きさの把握と報告。
全国の研究者の協力関係づくりによる取り組み。
保健師による健診の活用。
介護作業者を対象とする全国調査を。
補償事例のみでなく、治療費用等も含めた評価検討を。
4.学会・研究会等における取組み方
- 学会での発表演題数・研究会参加者を増やすこと。
多様な関連学会・研究会との関連付け・コミュニケーションの努力を行うべきだ。
人間工学研究者、理学療法士など多様な人が参加できるように視野を広げた取組みを。
現場を刺激できるような演題を。
- 研究会や学会の度に、到達点のレビュー(EBMも含む)を演題として発表してはどうか。
リスク要因の影響の大きさ。
作業・労働の負荷の評価方法。
介入対策、予防対策、運動・体操などの効果。
健康診断のあり方。
教育のあり方 など。
- ホームページを本研究会の名称に変更し、説明文書も更新する。
学会ホームページ等にリンクを付けること。
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