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はじめに



生化学教室の紹介

第一生化学教室は昭和49年に石黒伊三雄教授によって開講され、平成10年に原田信広教授に引き継がれ現在に至っている。昭和53年4月大学院発足以来現在までに9名の大学院生が卒業し、医学博士の学位を取得している。また、6名の研究員および研究生がこれまでに医学博士の学位を取得している。



教育

医学部1-2年生を対象にした生化学の講義及び実習を担当している。生化学教育では講義・実習を通して、身体の構成成分の構造と機能を理解し、生体分子の動的な変化である代謝経路、代謝調節、代謝異常を理解することを目標としている。学部生に対する生化学講義は生化学講座(原田信広教授)を中心に、化学教室(太田好次教授)及び藤田記念生薬研究所(葛谷博磁教授)と分担して、また生化学実習は生化学教室員全員で担当して行なっている。実習では、ヒト血清中の糖、タンパク質、脂質、酵素、核酸などを測定させ、これらの構成成分の生体内代謝を理解させると共に疾患時に組織から血中へ遊出する酵素の活性測定を通した酵素診断法の原理を理解させている。また核酸の性状を調べさせることによりDNAやRNAを利用した最近の分子生物学的診断法の一端を理解させている。また医学部教育の新しい方向性を考えて、「基礎医学入門」 や少人数学習方式の「Human Biology」及び「読書ゼミナール」などの講義にも積極的に分担して教育に関わっている。大学院生・研究生に対しては、興味に応じて代謝生化学から分子生化学にわたる幅広い研究指導を行うとともに、実験結果の徹底的な討議や研究に関係する論文を少なくとも月に1回は教室のゼミナールで発表してもらい自分の研究内容の把握に努めさせている。



研究

当研究室では生命科学研究に対して二つのアプローチ、代謝生化学的アプローチと分子生化学的アプローチで迫っている。研究の中心はアロマターゼ・エストロゲン系について分子内分泌学、分子生物学、分子遺伝学的解析を通して加齢関連疾患(骨粗鬆症、動脈硬化症、アルツハイマー型痴呆症)やエストロゲン依存性癌の病因との関連を明らかにするとともに、エストロゲン産生に関与する種々の酵素系(アロマターゼ、ステロイドサルファターゼ、エストロゲンスルホトランスフェラーゼ、17βー水酸化ステロイド脱水素酵素1型及び2型)、細胞内でエストロゲンとクロストークのあるシグナル伝達系酵素(エストロゲン受容体α及びβ、ErbB2、サイクリンD1)、さらにエストロゲン代謝活性化酵素(Cyp1B1)などについて、その細胞内代謝動態と生理機能、発現制御機構についての転写レベルでの解析を行っている。最近、当研究室で作成したアロマターゼ遺伝子破壊マウス(ノックアウトマウス)及び遺伝子導入マウス(トランスジェニックマウス)を使用した神経内分泌、神経行動学、神経分子生物学的研究を通して脳の性分化、性行動制御におけるアロマターゼの関与、脳内の特定領域及び特定発達段階での一過性発現制御機構、またエストロゲン依存性癌の癌化・進展機構、エストロゲン代謝酵素群の発現制御機構について解析を進めている。また臨床部門との共同研究を通して乳癌や白内障など種々の疾患における病因解析、さらに内分泌系疾患を中心に先天性代謝異常症のDNA診断も進めており、これらの研究の成果は各種の欧文、和文雑誌に論文として報告している。