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生理学I

Department of Physiology


研究室スタッフ

教授長崎 弘
助教小谷 侑

教育活動

1.専門科目(生理学)教育
専門科目(生理学)の教育に関しては、医学部1年生並びに医学部2年生に対し呼吸系(酸塩基平衡を含む)、消化吸収系、尿排泄系、血液系及び内分泌系の幅広い範囲の講義を担当し、生理学講座Ⅱと共同して生理学実習を年間12コマ受け持っている。
いかに分かりやすい授業をするか、いかに学生の学習意欲を向上させるかの二点は、「教育」に携わる者にとっての永遠のテーマであり、the royal wayを一朝一夕に見出しうるような生やさしい問題ではない。実際、私共の教育活動が、これらの点に関して学生諸子にどれ程の貢献をしたかは、残念ながら詳らかでない。平成15年度より開始された医学部学生による授業評価(科目評価並びに個別授業評価)にては、授業の実施に対しての教員の熱意を感じるか、授業への準備は周到であると思うかの問いかけに関しては極めてポジティブな評価を得てはいるのだが、授業は分かりやすかったかという問いに対しては、残念ながら「大いに満足している」という回答は多くない。従って、授業へ取り組む熱意が確実に学生に伝わるべきことは当然のこととして、同時に、より分かりやすい授業を励行するための不断の努力を惜しまないことを当講座構成員全員が自戒して学生教育を実施したいと考える。
当講座の教育方針の主眼は、「臨床医学に必要な生理学」を根本から理解させることにある。「医科生理学展望(Ganong著、丸善)」を教科書に指定し、学生が「理屈を丸暗記する」という矛盾に陥らないよう、その内容を適宜取捨選択し、これに注釈を付けることによって理解を徹底させることを方針としている。しかしながら、実際には、「理解する」ことと「暗記する」こととは違うということを学生に分からせることに苦慮している。数学にては、単純な定理から始まり、これに公理や新たな定理が順に重なってより大きな数理世界が構築されるという論法が取られる。医学領域では「暗記」する内容が非常に多いので、数学との単純なアナロジーは難しいのであるが、数学で実施されている「論理の構築」のアナロジーとして、生理学的事象を解釈するというトレーニングは、医学生にとって極めて重要なことである。実際に医師国家試験の出題傾向も単なる知識の羅列を答えるのみの問題ではなくなっており、論理性に裏打ちされた生理学的事象の解釈を要求される設問が主流となってきている。更に平成17年度より全国医学部での臨床実習開始前に実施されるCBT(Computer-based Testing)においても、基礎医学と臨床医学の境界は取り払われ、基礎医学の知識が十分に学生にインプットされており、かつそれらが明確に整理され理解されていることを前提とした臨床医学の問題が出題されている。従って、学生に生理学を教授するに当たり、数学を教授するのと同様の論法で、最も単純で基本的な事柄から始まって、順に論理的肉付けをし、それらを体系化した上で生理学的事象を解釈するという方式で生理学の授業を実施したいと考えているし、実際それに近づける努力はしているつもりである。そして、このような思考のトレーニングを受けた学生にとって、平成13年度より開始された臨床科目でのproblem-oriented learning(PBL)にてのSGLの授業は、生理学の論理を応用する絶好の機会となることを信じて疑わない。

2.「Small Group Learning (SGL)」への参加
医学部1年生並びに2年生に対して実施されたSGLの授業に、当講座構成員は積極的に参加している。

3.「アセンブリー」への参加
毎週月曜日の第4時限目に実施される「アセンブリー」授業にも当講座構成員は積極的に関わっており、年間約24コマに達するアセンブリー活動の全てのコマに参加している。

4.「ファカルティ・ディベラップメント」への参加
医学部の主催にて開催されるファカルティ・ディベラップメントに対しては、当講座構成員全員が進んでその講習会に参加し、そこで得られた事共を実際の授業に反映させるべく創意工夫し、少しでも学生の理解が増すように鋭意努力している。特に中島昭はファカルティ・ディベラップメントのための講習会を開催する側としても活躍している。

5.「学外教育活動」への参加
講義する能力を向上させるために、日本生理学会主催の教育プログラムへ積極的に参加し、生理学エデュケーターとして認定を受けることを目指している。特筆すべきは中島昭の活躍であり、中島昭は教育プログラムを運営推進する日本生理学会教育委員として、また、生理学エデュケーター認定を担う日本生理学会エデュケーター認定委員会の委員長として活動している。

<医学教育関連原著論文>
中島昭,長田明子,石原慎,大槻眞嗣,橋本修二,小野雄一郎,松井俊和.医学生の学習に対する態度と姿勢に関する調査.医学教育 41巻,429-434,2010.

中島昭,長田明子,石原慎,大槻眞嗣,橋本修二,小野雄一郎,野村隆英,松井俊和.医学部入学後の成績に影響を与える要因は何か:藤田保健衛生大学医学部における解析.医学教育 39巻,397-406,2008.

研究活動

長崎弘は内分泌病学を専攻した内科医としての経歴を有し、その研究領域を神経科学の領域に次第にシフトして来たという経緯が有る。現在の研究テーマを一言で言えば「神経内分泌学」ということになる。当面の主題は

  1. マウスES細胞による中枢性尿崩症の再生治療
  2. リポポリサッカライドにより中枢神経系に惹起される擾乱の発生機序の解明
  3. カテコールアミン生合成系の律速酵素チロシン水酸化酵素の分子生理学的解析

の3点に集約される。分子生物学的手法を導入かつ多用し、遺伝子の発現レベルから蛋白質の発現に至るプロセスを、神経系とホルモンとの相互作用という観点から解明すべく、1のテーマに関しては長崎弘と小谷侑が、2のテーマについては金子葉子、3のテーマに対しては講座構成員全員が日々心血を注いでいる。その成果が欧文論文として実を結び、また海外の学会にても発表する機会を与えられ、研究活動が着実に進捗致し居るという自負を有している。

本講座からの欧文論文は英語ページ中の"Publications"を参照して頂きたい。

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