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消化管内科学

Department of Gastroenterology


E-mailshokakan@fujita-hu.ac.jp

研究室スタッフ

教授大宮 直木柴田 知行
准教授中川 義仁
講師長坂 光夫田原 智満
助教鎌野 俊彰
小村 成臣
大久保 正明
生野 浩和
城代 康貴
大森 崇史
石塚 隆充
河村 知彦
堀口 徳之
内堀 遥
大学院生角 一弥
吉田 大
前田 晃平

消化管内科方針

1.患者さんの立場にたって、安全かつ最高の医療を提供できるよう努力します。
2.消化器疾患の新たな診断法・治療法に関する臨床研究を行い、社会に貢献します。


本院の消化管内科には約20名の医師が在籍し、以下の領域のエキスパートが診療を行っています。

食道

 近年ピロリ菌の感染率の低下、肥満、高齢化で胃食道逆流症が増加しています。また、それに伴い食道にバレット上皮と呼ばれる円柱上皮が発生します。我々はバレット上皮の発生機序の解明やバレット上皮から発生する腺癌の診断精度の向上を目指しています。また、早期・表在型食道癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)を行っています。非切除症例の進行食道癌に対して化学放射線療法を行い、有効性の層別解析やバイオマーカーを探索しています。また、食道・胃静脈瘤に対する内視鏡治療も行っています。



 ピロリ菌は慢性胃炎を惹起し、胃潰瘍をはじめ胃癌や悪性リンパ腫の発生にも関与します。我々は胃腫瘍の画像強調拡大観察や顕微内視鏡(Cellvizio)を用いた診断、ESDを行っています。また、胃腫瘍や機能性ディスペプシアの発生メカニズムをピロリ菌、粘液形質、宿主遺伝子異常、遺伝子多型、DNAメチル化、non-coding RNAであるmicroRNAの点から解析しています。非切除症例の進行胃癌に対しては化学療法を行い、有効性の層別解析を行っています。当院は救急指定病院であり、救急疾患の患者さんが多数来院されます。消化管内視鏡の緊急検査も多く、胃潰瘍出血等に対する内視鏡的止血術も行っています。また、食道、胃・十二指腸狭窄に対するステント治療も行っています。

小腸

 以前は内視鏡が入らず、暗黒大陸と言われた小腸もカプセル内視鏡やバルーン内視鏡の開発のおかげで、小腸全域の内視鏡診断、内視鏡治療が可能となりました。我々は、カプセル内視鏡とダブルバルーン内視鏡・顕微内視鏡(Cellvizio)を用いて、各種小腸疾患(出血、炎症、腫瘍、医原性疾患、先天疾患)の診断、内視鏡治療(止血、腫瘍摘除、狭窄に対するバルーン拡張術、整復)を行っています。また、従来は胃切除等の手術に伴うRoux-en-Y再建術やビルロートⅡ法再建術を行うと経口内視鏡を用いた膵胆管系処置が不可能となり、経皮経肝的アプローチをせざるを得ないことが多くありました。我々は肝胆膵内科と共同で、経口的ダブルバルーン内視鏡で術後再建腸管を介する膵胆管系の内視鏡治療を行っています。

大腸

 大腸癌は食生活の欧米化などにより罹患率、死亡率とも年々増加し、2013年において男性ではがん死亡原因の第3位、女性では第1位となっています。我々は、大腸内視鏡、大腸CT、大腸カプセル内視鏡を用いて、前癌病変である腺腫や大腸癌の診断を行っています。内視鏡治療の適応決定にはリンパ節転移の可能性のある粘膜下層高度浸潤癌や癌の範囲を的確に診断することが重要で、我々は画像強調・色素拡大観察、顕微内視鏡(Cellvizio)を用いて診断しその有用性を評価しています。また、JNET(Japan NBI Expert Team)に参加し、NBI(narrow band imaging:狭帯域光観察)の統一分類の作成にも関与しました。当院では外来または入院で大腸腫瘍に対する内視鏡治療を行っており、平坦型早期大腸癌や線維化を来した大腸腫瘍等に対してはESDを2012年の保険収載当初より導入し、現在までに200例を越える治療を行ってきています。研究面では大腸腫瘍に関連する宿主遺伝子異常、遺伝子多型、DNAメチル化、microRNA、腸内細菌遺伝子を解析し、大腸腫瘍の発生、進展メカニズムを解析しています。
 また、最近の人口高齢化や抗血栓薬使用の増加により、大腸憩室出血の患者さんが増加しています。当科では内視鏡的止血術に加え、高濃度バリウム充填法を行っています。また放射線科の協力で経カテーテル動脈塞栓術を行い、その有用性を評価しています。また、腸閉塞を呈するような進行大腸癌に対してはステント治療も行っています。
 近年、欧米では再発性クロストリジウム・ディフィシル感染症や難治性炎症性腸疾患に対して健康な人の糞便中の腸内細菌を病気の患者さんに投与する糞便移植(fecal microbiota transplantation: FMT)が行われるようになってきました。日本ではまだ保険適用されていませんが、当院では倫理委員会の承認を受けて、現在FMTを行っています。クロストリジウム・ディフィシル感染症については国立感染症研究所と共同研究を行い、菌の遺伝子解析を行う予定です。


炎症性腸疾患(IBD)

 小腸・大腸を中心とする消化管に原因不明の炎症や潰瘍を引き起こす疾患で、広義では腸管ベーチェット病・単純性潰瘍、非特異性多発性小腸潰瘍症などが含まれ、狭義では潰瘍性大腸炎やクローン病を指します。食生活の欧米化などにより日本でも10~40歳代を中心に患者数が年々増加しています。当院は愛知県の難病指定病院であり、難病指定医を多数外来に配属させています。CT、大腸内視鏡、小腸X線検査、注腸X線検査、ダブルバルーン小腸内視鏡、パテンシーカプセルによる開通性評価・小腸カプセル内視鏡、大腸カプセル内視鏡を用いて、IBDに対し低侵襲かつ的確に診断するよう心がけています。また、治療においては従来の成分経腸栄養(エレンタール)による栄養療法、薬物治療である5ASA製剤(ペンタサ・アサコール)、ステロイド治療、アザチオプリン(イムラン)・6MP(ロイケリン)・タクロリムス(プログラフ)・シクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)といった免疫調節剤、免疫抑制剤、GCAP(granulocyte apheresis:顆粒球吸着除去療法)、LCAP(leucocytapheresis:白血球除去療法)といった血球成分除去療法、抗TNF抗体製剤であるインフリキシマブ(レミケード)やアダリムマブ(ヒュミラ)による治療を多数行っています。合併症である消化管狭窄に対しては大腸内視鏡やダブルバルーン小腸内視鏡を用いたバルーン拡張術を積極的に行い、手術の回避につなげています。瘻孔合併などの手術適応症例については当院下部消化管外科の協力で、術後再狭窄の予防のために新しい手術法であるKono-S式吻合術が行われています。研究面では、クローン病や潰瘍性大腸炎、非特異性多発性小腸潰瘍症などの慢性炎症性腸疾患の病態を宿主遺伝子異常、DNAメチル化、microRNA、腸内細菌遺伝子から解明し、病態生理に即した治療法・予防法を見出すことを目標としています。

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