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下部消化管外科学

Gastro-enterological surgery
(Intestine,Colorectum and Canal anal Surgery)


研究室スタッフ

教授前田 耕太郎花井 恒一
准教授升森 宏次
勝野 秀稔
講師小出 欣和松岡 宏
助教遠藤 智美塩田 規帆

講座の歴史と紹介

本大学病院開院以来続いてきた大腸肛門外科、下部消化管を中心としたグループで、1987年に丸田守人名誉教授を初代教授として講座を発足した。小腸から大腸肛門病疾患の治療、診断の向上に大きく貢献され、日本臨床外科学会総会、日本大腸肛門病学会総会の会長を務めた。その後、2001年藤田保健衛生大学外科・下部消化管外科教授として前田耕太郎が就任し現在にいたる。

講座教授の挨拶

日常の診療を重点におき、全身を把握した上での診療を心がけ、「自分だったらどうしてほしいか、自分の家族だったらどうするか」を基準に十分なインフォームドコンセントを行った後、治療を行っています。
最近、増加している結腸癌、直腸癌に対しては、根治性を保ちながら機能を損なわない治療を心がけている。その肛門機能、性機能、排尿機能の温存の成績は、世界でもトップレベルの成績を残しています。また、体に侵襲の少ない手術を積極的に導入し、結腸癌に対しては、腹腔鏡下手術を、直腸の早期癌に対しては、前田教授が独自に考案した経肛門的に短時間で腫瘍が摘出できるminimally invasive transanal surgery (MITAS)法は良好な成績を残しています。人工肛門の患者に対しても、医師、看護師が密接に連携して対応しており、患者と家族の理解、日常のQOLを良好なものとしています。
一方では進行再発大腸癌に対しては、患者様の意思に合わせ集学的治療をおこなってます。肝転移では肝臓グループと、肺転移は肺外科グループとの協力をえて切除をおこない、その切除症例の生存率も高い。切除不能な肝臓転移には肝動脈からの抗がん剤持続注入をおこない30%の有効率でQOLと延命に効果を得ている。全身化学療法ではFOLFOX,FOLFIRI療法など最新の化学療法を取り入れ、切除不能、再発症例に対しておこなっています。
厚生労働省管轄の日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)の大腸癌外科グループとして、1)直腸癌における側方郭清、2)結腸癌リンパ節転移症例における術後化学療法3)進行大腸癌に対する腹腔鏡下手術と開腹手術の比較試験に参加しています。
さらに、良性疾患の炎症性腸疾患に対しても、多くの症例を経験しております。潰瘍性大腸炎の手術では難治性あるいはステロイド大量、長期投与などの症例に対してでも、発癌する心配がなく、肛門機能を温存される手術法を取り入れ、患者は良好な社会復帰をしています。また、クローン病の手術では腹腔鏡下手術を多用して侵襲を少なくし、その痔瘻にはシートン法もおこなっています。その他痔核、痔瘻、直腸脱、肛門括約筋不全、排便障害などの肛門疾患に対しては、個々の症例に合わせて診察治療をおこない、早期の社会復帰、 QOLの向上を目指しています。

臨床研究

臨床研究は、年間手術件数は400件(大腸癌手220例、全国8位2004年)を越えることから、日常の診療の場から問題点をとりあげ、研究のテーマとして究明することに意義があることと考えている。従って、その結果は再び臨床に反映されることが目的である。最近増加している大腸癌に対する研究は重要である。教室では、外科治療、集学的治療、生理学的機能、遺伝子レベルおよび酵素などの立場からの研究を主に行っている。おもな研究テーマを列記する。

  1. 直腸癌根治性と排尿機能、性機能温存に関する研究、術式による影響、特に超低位前方切除・経肛門吻合とその障害の実態、直腸肛門内圧検査およびurodynamic studyによる病態生理の研究
  2. 各種肛門機能温存手術における肛門機能の生理学的研究、術後soilingに関する直腸肛門内圧による研究、術後頻便に関するtransit time studyによる研究
  3. 下部直腸癌の手術治療における術前3D-CTによるリンパ節転移陽性の診断並びに側方リンパ節郭清の適応をセンチネルリンパ節から判定が可能か否かについての研究
  4. 大腸癌の化学療法が接着因子に与える影響に関する研究
  5. 直腸早期癌に対する前処置、術中処置に関する細胞学的研究
  6. 大腸癌周囲リンパ節に対する新しい免疫反応に関する研究
  7. 大腸癌術前生検組織からの抗癌剤感受性を求めて、感受性のある化学療法施行例の効果についての研究
  8. 大腸癌におけるTS、DPDに関する免疫組織学的研究
  9. 下部直腸癌および肛門癌の癌進展に関する病理学的研究
  10. 大腸の機能性疾患(便秘、便失禁)に対する診断と治療の研究
  11. クローン病、潰瘍性大腸炎に対する手術術式の研究
  12. 腹腔鏡下手術の教育と器具の開発に対する研究

とくに、直腸早期癌に対しては我々が独自に開発した機器を用いて、経肛門的に容易に確実に切除するminimally invasive transanal surgery (MITAS)は世界的にも紹介され、今後も普及していく術式となっている。新しく開発したintersphincteric resectionによる新しい肛門温存術式に関する報告をおこない、さらにこの術式に対する手術の基礎的研究が発表されている。

講座情報(研究室情報)