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第59回保健学セミナーのお知らせ

大学院保健学研究科 第59回保健学セミナーのお知らせ


 藤田保健衛生大学大学院保健学研究科では、6領域の大学院生が共に集まり、領域横断的に視野を広げ最新のトピックスを学ぶため、各分野の第一線で活躍されている学内外の先生や著名な研究者を講師に招聘した「保健学セミナー」を開催しています。
 今回の第59回保健学セミナーは、リハビリテーション学領域の企画担当で開催いたします。

 今回ご講演いただく上野修一先生は、徳島大学医学部医学科を卒業し精神医学を専攻され、愛媛大学大学院にて博士課程を修了後、米国UCLAに留学、愛媛大学保健管理センター講師、徳島大学大学院精神医学分野助教授、徳島大学大学院保健科学教育部教授を経て、2008年から現職の愛媛大学大学院教授に就任されています。専門は、精神医学ですが、特に精神薬理学、分子精神医学に造詣が深く、遺伝性精神神経疾患の新規遺伝子を発見され、Nature Genetics(2001)に報告された他、国際一流誌に多くの論文を発表されています。研究内容は高く評価されており、日本人のアミノ基転移酵素欠損に注目した分子精神医学研究で科研費基盤Bの他、エクソーム解析を利用した精神障害解析研究で挑戦的萌芽研究費を獲得されています。先生の教室では、15年にわたる認知症の悉皆調査の指導をされ、日本医療研究開発機構(AMED)のサポートを受け、共同研究中です。先生は、精神科科長として教室を主宰していらっしゃいますが、精神科病院や大学の保健管理、保健学部で看護学科、放射線技術学科、臨床検査学科を指導された経験があり、愛媛県精神保健福祉協会会長、愛媛県災害時心のケア運営委員長として地域医療にも関わっていらっしゃいます。今回、ご専門の認知症の症状・診断・治療について、基礎研究から臨床診断に応用できる試み、薬物療法や多職種による非薬物療法など、高齢者の精神医療について幅広い見地から講演お話をいただく予定です。

 大学院生はもとより、学部学生や教職員の皆様で関心のある方のご来聴をお待ちしております。

問合わせ:鈴木孝治(0562-93-9410 takajis@fujita-hu.ac.jp
演題「認知症の臨床と研究」
演者愛媛大学大学院医学系研究科 精神神経科学 教授
上野 修一 先生
日時平成28年7月29日(金)18:00~19:30
場所生涯教育研修センター2号館 1階 101講義室

ご講演要旨

 平成25年の厚生労働省の調査によると、認知症は、本邦では462万人が患っており、予備軍である軽度認知障害を加えると800万人にも達するとされ、65歳以上の15%が患っていると考えられています。このように認知症は、加齢により起こる身近な精神神経疾患の代表であり、半数はアルツハイマー病で、脳血管型認知症、レビー小体病、前頭側頭型認知症と続きます。これら認知症は、未だに発症を完全に予防し回復させる治療はありません。しかし、病態に応じた適切な治療により、症状を改善し進行を抑えることは可能です。今回、認知症の症状や病態について提示し診断において注目するポイントを概説します。そして、認知症の中核症状に対する治療、二次的に生じてくる抑うつや妄想など周辺症状、心理行動障害に対する治療について説明します。その中では、環境調整など非薬物療法、薬物療法について触れます。多くの精神神経疾患と同様、認知症も、早期に発見し治療することにより、病気の進行を遅らせ、社会生活機能を長く維持することができます。現在、認知症では、機能画像や血液、脳脊髄液を用いた生物学的指標が開発されつつあり、これらを用いた早期からの治療が期待されます。私の教室では、認知症を早期発見するために末梢血を用いた研究を行っています。これら最新の研究についても提示し、認知症診療の未来について提案したいと思います。この機会が参加された皆様の認知症の理解のために、少しでもお役に立てれば幸いです。