アルコールハラスメント

アルコール・ハラスメント(アルハラ)の定義5項目

アルコール・ハラスメントとは、飲酒にまつわる人権侵害のことである。
以下がアルハラの典型例である。
1.飲酒の強要 上下関係・部の伝統・集団によるはやしたて・罰ゲームなどといった形で
心理的な圧力をかけ、飲まざるをえない状況に追い込むこと。
2.イッキ飲ませ 場を盛り上げるためにイッキ飲みや早飲み競争などをさせること。
「イッキ飲み」とは一息で飲み干すこと、早飲みも「イッキ」と同じ。
3.意図的な酔いつぶし 酔いつぶすことを意図して飲み会をおこなうことで、傷害行為にもあたる。ひどいケースでは吐くための袋やバケツ、「つぶれ部屋」を用意していることもある。
4.飲めない人への配慮を欠くこと 本人の体質や意向を無視して飲酒を勧める、宴会に酒類以外の飲み物を
用意しない、飲めないことをからかったり侮辱する、など。
5.酔った上での迷惑行為 酔ってからむこと、悪ふざけ、暴言・暴力、セクハラ、
その他のひんしゅく行為。

イッキ飲ませ・酔いつぶしの「加害性」のアピール

イッキ飲ませ・酔いつぶしは、生命にかかわるアルコール・ハラスメントである。飲酒の強要は、
犯罪行為になり得ることを自覚すること。

コンパ主催者・幹事の「責任」4カ条!

責任その1主催者・幹事には、アルハラの無い飲み会をおこなう責任がある。
飲めない人のためにノンアルコール飲料を用意すること。
責任その2「吐かせればよい」という考え方は非常に危険。
主催者・幹事は「吐く人の出ない飲み会」にするよう心しなければならない。
責任その3 酔いつぶれた人が出た場合には、主催者・幹事に保護責任が生じる。絶対に一人にせず、
意識がない場合は救急医療につなげるなど、最後まで責任をもたなければならない。
責任その4未成年者の飲酒は法律で禁じられている。
20 歳未満は身体が未発達なため、飲酒によって悪影響を受ける。未成年者に飲ませてはならない。
責任その5主催者は参加者に“飲んだら乗るな、飲むなら乗るな” を必ず実行させる責任がある。

参考:「酔い」のメカニズム4段階……“ 「酔う」とは脳がマヒすることである。”

ほろ酔い 血中アルコール濃度 0.1 ~ 0.2 mg/ml

アルコールの作用で大脳新皮質がマヒ、理性の抑制がはずれる。また一方で、気分がほぐれ、
リラックスできるという効用も。酒を「百薬の長」にするには、この段階で酒と付き合うことだ。

酩酊 血中アルコール濃度 1.0 ~ 2.0 mg/ml

大脳辺縁系にマヒが及び、「酔っぱらい」状態に。同じ話を繰り返す。となりの人にからむ。
ロレツがあやしい。足元がふらつく…こんな兆候が出たら、飲むのは即ストップ。

泥酔 血中アルコール濃度 2.0 ~ 3.0 mg/ml

マヒは大脳全体に広がり、脳幹や脊髄にも及び始める。「酔いつぶれ」状態。
吐いたものをつまらせて窒息の危険もあるため絶対に一人にしない。誰かが付き添って病院へ。

昏睡→死 血中アルコール濃度 3.0 ~ 4.0 mg/ml(昏睡)、4.0 mg/ml 以上(死)

マヒは脳幹、脊髄から、呼吸中枢のある延髄へ。ここがやられてしまったら、
あとは死だ。たたいても、つねっても反応がなかったら一刻を争う。とにかくすぐに救急車を!